尖っていた若手時代から現在まで、30年以上続く関係性。映画監督・福田雄一氏が『人生最高レストラン』で、MC・加藤浩次との熱いエピソードを明かした。
『銀魂』『今日から俺は!!』など数々のヒット作を手がけてきた福田氏が、25日放送のTBS系トーク番組『人生最高レストラン』(毎週土曜23:30~)にゲスト出演し、30年来の付き合いだというMC・加藤浩次との秘話や、監督業への転身エピソードを語った。
福田氏によると、加藤との出会いは吉本興業の東京・銀座7丁目劇場だったという。当時、放送作家志望だった福田氏は、作家だけでなく演出や舞台監督まで任されていたと振り返る。極楽とんぼとして出演していた加藤については、「極楽とんぼはヤバかった。ゴリゴリにとんがっていたので」と、当時から“狂犬”ぶりを発揮していたと明かした。
当時の極楽とんぼは、本番直前までネタが固まっていないこともあったという。福田氏が本番1時間前に「オチのセリフは何ですか?」と確認すると、加藤らから「いいところで暗転して」と返されたという驚きのエピソードを披露。すると加藤は、アドリブで掛け合うコント55号(萩本欽一、坂上二郎)のスタイルに憧れていたと説明する。
そのうえで、「“極楽はひどかった。何も考えてなかった”って下の若手たちに散々言ってきたでしょ。でも俺は、福田さんの立場を守るために“全然考えてなかった”って言ってきたの」と告白。続けて、「あなたがどんどん監督として出世すればするほど、みんなあなたの言うことを信用するから」と今だから明かせる当時の裏話を語り、スタジオを沸かせた。
その後、福田氏は劇場スタッフとの対立をきっかけに現場を離れることになったという。半年ほどたった頃、加藤から単独ライブの手伝いを依頼する電話があり、当時、吉本と距離ができていた福田氏が「僕を雇ったら、極楽さんクビになっちゃいますよ」と確認すると、加藤は「会社なんか関係ねえよ! 俺は福田さんとやりてえんだから、福田さんに来てもらった方が絶対いい」と返ってきたという。福田氏が明かした当時の男気あふれるエピソードに、加藤は「それそれ! そういうヤツよ。そういうのちょうだい!」と大喜びし、スタジオの笑いを誘った。
また、福田氏は監督業へ本格的に進んだ転機についても語った。かつては放送作家として多忙を極めていたが、妻から「そんな仕事の仕方をしていたら、(監督作品に)関わる役者さんがかわいそう」と厳しく指摘され、6か月間仕事を休むことを決意したという。
その休業期間中に決まっていた作品が、後に代表作となるテレビ東京のドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』(2011年)。福田氏は「あれだけ嫌だった監督業が、楽しくてしょうがなくなった」と振り返り、一連の流れについて「完全に手のひらですね」と苦笑していた。 番組終盤には、若手時代に加藤から受けた教えを今も大事にしていると告白。「加藤さんから20代の頃に言われたことがあって、“フリのないセリフ、フリのない人物を書くな”ってすごい言われたんですよ」と明かし、「今でも台本を書く時に、絶対的な法則にしています」と語った。
続けて、「笑いって、ちゃんと法則というか、エチケットがあるんだと思いました」としみじみ話すと、加藤は「俺、その法則忘れてるわ」と照れ笑い。スタジオは温かな笑いに包まれていた。
【編集部MEMO】
福田雄一氏は、1968年7月12日生まれ、栃木県出身。放送作家として活躍後、脚本家・演出家・映画監督として活動。『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『銀魂』シリーズ、『今日から俺は!!劇場版』など数々の話題作を手がけている。監督・脚本を務めた目黒蓮主演の最新映画『SAKAMOTO DAYS』が4月29日から公開。
