第44話「空飛ぶ源内」では前回に引き続き1793(寛政5)年の様子が描かれた。
待望の子を死産で失った蔦重とていは生きる希望を失くすが、そんな折、耕書堂に重田貞一という男が尋ねてくる。貞一から平賀源内が生きていると聞かされた蔦重は源内を知る人々を訪ねて回る。源内生存の手がかりを探すうち、蔦重とていは徐々に活力を取り戻した。そして何者かが『一人遣傀儡石橋』の原稿と置手紙を耕書堂へ置いていく。手紙にあった安徳寺を尋ねる蔦重。そこには思わぬ人物たちが待ち構えていた。
注目度トップ3以外の見どころとしては、ていの無事が確認されたシーンが挙げられる。前回、早産により母子ともに生命の危機に陥ったてい。前回のラストが憔悴しきった蔦重のカットだったこともあり、生存が危ぶまれていた。子どもは残念なことになったが、ていは一命をとりとめていた。しかし子を失ったショックは大きく、摂食障害となっていた。そんなていだったが、蔦重の義母ふじ(飯島直子)や義姉・とく(丸山礼)の見舞いや、源内の生存を調べるうちに気力を取り戻し視聴者を安堵させた。
また、重田貞一の初登場シーンもある。のちに十返舎一九の名で知られるようになる戯作者だ。貞一のもたらした情報から、蔦重は源内の消息を追い始めた。十返舎一九は日本初の原稿料で生活した作家とされ、蔦屋重三郎の支援により職業作家としての道を切り拓く。画才もあり自分で挿絵を描くだけでなく、自身以外の作品の手伝いも手がけた。1802(享和2)年から1814(文化11)年にかけて刊行した『東海道中膝栗毛』は大ベストセラーとなる。
最後に、蔦重が松平定信(井上祐貴)と対面するシーンが挙げられる。耕書堂に残された置手紙に記された安徳寺へ向かった蔦重。ようやく源内と再会できると思っていたが、そこにいたのは宿敵ともいえる定信だった。他にも柴野栗山(嶋田久作)、長谷川平蔵宣以(中村隼人)、高岳(冨永愛)、三浦庄司といった面々が顔をそろえている。そこで蔦重は長年にわたって暗躍していた傀儡好きの大名こと一橋治済(生田斗真)への仇討ちに誘われる。蔦重はどのような決断を下すのだろうか。SNSではこのシーンが「一橋アベンジャーズ集結」と例えられている。物語冒頭では「忘八アベンジャーズ」が話題となっていたが、一橋アベンジャーズは復讐を果たせるのだろうか。
きょう23日に放送される第45話「その名は写楽」では、一橋治済への仇討ちに誘われた蔦重が、抱えていた戯作者や絵師を集め準備を進めていく。一方、ていは1人で喜多川歌麿のもとへ向かう。

