東武鉄道と近畿車輛は15日、東武アーバンパークライン(野田線)で運行中の新型車両80000系が、日本デザイン振興会主催の「2025年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞したと発表した。鉄道会社とメーカーが一体となって開発した提案性の高いデザインや、親子連れを意識した空間設計などが評価された。
80000系は東武グループの「人と地球によりそう電車」というコンセプトの下で開発され、今年3月に営業運転を開始した。東武アーバンパークラインの車両であることがひと目でわかるように、外観は現行車両60000系で採用した「フューチャーブルー」と「ブライトグリーン」のカラーリングを基調とし、先頭形状はエッジを際立たせることで先進性を表現している。
内装は「リビング」をテーマに、落ち着いた客室空間を表現。一部箇所にこども部屋をイメージした内装を施すとともに、ベビーカーの利用者が隣に座れる構造を実現している。25編成125両を順次導入する計画で、すでに5編成が運行を開始している。
グッドデザイン賞の審査委員は、「子どもが外を見やすいように窓下高を低く設定した車両前後端の窓」「親子連れにやさしい座席スペース」「リビングルームを想起させる色彩計画」など、鉄道会社と車両メーカーが一丸となって提案性のある車両を開発した点を評価した。

