IP戦略では、ドラマの海外展開が加速している。フジは、三谷幸喜氏が25年ぶりに民放GP帯ドラマの脚本を手がける新ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(水曜22:00~)を、英語タイトル『Pray Speak What Has Happened』でNetflixから世界配信。また、『コンフィデンスマンJP』の韓国版『コンフィデンスマンKR』が、Prime Videoで世界配信される。

テレ朝は、野木亜紀子氏脚本の『ちょっとだけエスパー』(火曜21:00~)の海外展開について「もちろん考えています」(貴島彩理プロデューサー)といい、後日、詳細を発表予定。野木氏は「本気でMARVELと並ぶ作品にしたい」と意気込んでいるそうで、貴島Pも「“日本らしい文化”を描くことにこだわりました」「日本中、世界中の皆さまが火曜夜に笑顔になるように頑張ります」と抱負を語った。

同局では、三池崇史監督による新たな時代劇『仮面の忍者 赤影』(日曜24:10~)についても、「LDHさんのタレントさん(佐藤大樹)が主演ということもありますので、世界を見据えた目標を掲げていきたいと思っています」(河野総合編成部長)としている。

イベント実績番組を集約、新施設でさらなる展開へ

テレ朝は来年春、東京・有明に複合型エンタメ施設「東京ドリームパーク」が開業予定で、今月25日にコンテンツの発表会を実施。この10月改編で新設する深夜のバラエティ枠『ドリームエンタ』では、『あのちゃんねる』『キョコロヒー』『ハマスカ放送部』というEXシアター六本木での番組連動イベント実績のある3番組を週替りで放送していくが、枠タイトルの通り、東京ドリームパークでのイベント展開も視野に入れて集約している。

TBSでも、現在建設が進む「赤坂二・六丁目開発計画」で劇場とホール(約11,000㎡)を整備し、2028年に開業予定。既設の「赤坂ACTシアター」「赤坂BLITZスタジオ」とともに、「赤坂エンタテインメント・シティ」と位置づけ、番組連動のイベント展開が見込まれている。

日テレは6月の組織改編で、コンテンツ制作から興行ビジネスまで一気通貫ビジネスを展開する新たな組織「ミュージック&アーティストセンター」を設置。平日25時台で、同センターが担当するバラエティ『DXTEENの限界突破TV』(火曜)、ドラマ『セラピーゲーム』(水曜)、ドキュメンタリー『&TEAM100日密着 ~Howling out to the World~』(木曜)が新番組としてスタートする。