• チャリティーマラソンランナーの横山裕 (C)日テレ

    チャリティーマラソンランナーの横山裕 (C)日テレ

『――DEEPに吠える夜』がスタートする際、マイナビニュースのインタビューで、「視聴者から嫌われても“やる意味がある番組”だと思ってます」と力強く語っていた前川氏。『24時間テレビ』には、SNSでアンチの声が後を絶たないが、同じく“やる意味がある番組”という使命感を持っているという。それを確信したのは、チャリティーマラソンランナーである横山裕の姿勢の変化だ。

オファー受けた当初は、自分が走ることで「何かが変わることはないかもしれない」と謙虚に語っていた横山。だが、昨年のやす子のチャリティーマラソン企画で支援先となった児童養護施設を訪問し、新しいテレビや自転車など、寄付金がどのように使われているかを目の当たりにしたことで、“自分が走ることには意味がある”と、コメントの内容がどんどん変わってきたそうだ。

ここに、『24時間テレビ』の意義を改めて感じた前川氏。「“微力だけど無力ではない”というのを、横山さんが体現してくださっているんです。私自身、震災があって募金しても、そのお金がどうなっていくのかを、あまり考えてこなかったと気づいて、すごく心を動かされました。だから視聴者の皆さんにも、募金の先に、子どもたちが学ぶ機会や食事一食分があるということを実感していただける番組にしたいと思っています」と力説する。

さらに、「毎年放送していくことで、どのように使われたかを伝えていくことができると思うんです」と、“継続して放送する”ことの意義も強調した。

フジテレビ問題からの自問自答…“罪滅ぼし”としての番組制作

いわゆる「フジテレビ問題」により、テレビ業界全体の存在意義や信頼性が問われる現状に向き合い、「自分も小さく加担している部分は、やはりあったのではないか」と自問自答する前川氏。

「“女子アナ”が年配男性のサポート的な役割で隣に付くという構図ですとか、そういうものを作ってきたのはテレビだと思いますし、そうした小さな刷り込みが、女性の扱いにつながっていると思うんです。最近までそれを意識せずにきてしまった自覚があるので、そこへの罪滅ぼしとして番組を作っていかなければいけないという気持ちもあります」

そんな中、約半世紀にわたる『24時間テレビ』の歴史で、初めて女性として総合演出を務めることについて、「非常にありがたいと思っています。でも、いずれはこれが普通のことになってほしいです」と願う。

スタッフにおける女性の比率は近年大きく上昇。今回の様々な企画のキャスティングにあたっても、ジェンダーバランスを意識して行っているそうだ。

●前川瞳美
1988年生まれ、兵庫県出身。多摩美術大学絵画学科油絵専攻卒業後、2010年に日本テレビ放送網入社。『人生が変わる1分間の深イイ話』を皮切りに、『月曜から夜ふかし』でディレクターデビューし、以降『ヒルナンデス!』『嵐にしやがれ』『1億3000万人のSHOWチャンネル』『ニノさん』『うわっ!ダマされた大賞』『King & Princeる。』などを担当。現在は『上田と女が吠える夜』『上田と女がDEEPに吠える夜』『キントレ』で演出、『世界の果てまでイッテQ!』でディレクターを担当する。