若い世代を中心に、共働き世帯が多くを占めるようになった日本ですが、「仕事」と「家事」の両立に「育児」まで加わるとなると、かなりハードですよね。しかし、フランスではそれが“余裕”なのだとか。
そう語るのは、フランスで2児(6歳長男:ケイ君、2歳長女:ミキちゃん)の子育てをしながら働く日仏家族のNolie(のり)さん。今回は、Nolieさんがフランスでのリアルな生活を発信しているYouTubeチャンネル「Nolie France / のりふら」から、動画「平日夜も余裕!?フランスで共働き子育てがラクな理由」を紹介します。
フランスの共働き夫婦の帰宅後ルーティン
日本と同様に共働き世帯が多いというフランス。本動画では、仕事を終えたNolieさん夫婦が、子どものお迎え後から寝るまでの時間をどのように過ごしているのか、平日夜のルーティンを紹介しています。
Nolieさんによると、フランスでは性別にかかわらず17~18時に仕事は終了。一方で、学童は18時半まで預かってくれるのだとか。この日仕事を終えたご主人は、なんとPTAの集まりへ。日本では、まだまだ学校関連は母親任せ。ご主人がPTAに行ってくれるなんて羨ましいですね!
というわけで、子どものお迎えはNolieさんが担当します。時刻は18時15分。学童の帰り道、道路に描かれた模様で遊ぶ子どもたち。と、そこにPTAを終えたご主人が合流。家族4人での帰り道、楽しそうです。
帰宅すると、まずはうがい&手洗い。そこから夕飯の準備に取り掛かるのですが、冷蔵庫にはすでにご主人お手製のサラダが。PTAに行く前にササっと作っていたようです。すごい!
メインは昼食、夕飯は軽めに。がフランス流
さて、時刻は19時。この日の夕飯のメニューは「サラダ」と「トマトタルト」。夕飯にしてはかなりシンプルな食卓⁉ と思ったら、どうやらフランスでは「昼食にガッツリしたメイン料理を食べ、夕飯はわりと軽めに」が主流なのだとか。共働き世帯においてこれは助かりますね。健康にも良さそうですし、この習慣は日本でも取り入れたい!
サラダもトマトタルトも、とっても美味しそう。テーブルを囲むと、息子のケイ君にサラダを取り分けながら、「これどこのチーズだか覚えてる?」と尋ねるNolieさん。これもフランス流の食育でしょうか。食生活にチーズが欠かせないというフランス人。小さい頃からチーズに慣れ親しんでいる様子が見てとれます。
途中、カメラに笑顔で手を振ってくれるご主人。ミキちゃんもにっこにこで、かわいい!!
しかし、いつものごとく(?)脱走するミキちゃん。椅子に座らせてご機嫌をとったり、デザートで釣ったり、どうにか食べさせようと奮闘する夫婦の姿は、日仏共通のよう。
なんとか夕食を終えたNolieさん一家、お次はシャワータイムです。
家事も育児も夫婦で分担があたり前
時刻は20時。子どもたちをシャワーに入れるのはご主人の役目。その間にNolieさんは、食卓の片付けを済ませます。夫婦の役割分担がしっかりとできていて素晴らしい! Nolieさん自身も、「一人で全部やるのは大変ですが、手分けしてやると楽ですよね」と動画内で話しています。
シャワータイムが終わると、歯みがきタイム。不機嫌モード継続中のミキちゃんは、泣いたかと思うと急に笑い出したり……忙しいですね。
あの手この手でようやく歯みがきを終えると、何故か突然始まる「リンボーダンスチャレンジ」(笑)。なんて自由な!
それにしても夜だというのに明るい! フランスの夏は日照時間が長く、22時頃まで明るいのだとか。20時45分から始まった読み聞かせの時も、やっぱり明るいですね。
Nolieさんおすすめの絵本は『くだものどうぞ』。絵の果物をもぐもぐ食べようとするミキちゃんが、可愛すぎます! そして、二冊目『パンどろぼうとほっかほっカー』では、お兄ちゃんのケイ君が興味津々の様子。集中力が切れてしまったミキちゃんのことを、ご主人がフォローする姿が印象的です。おかげで、Nolieさんの読み聞かせは中断せずに進んでいきます。
実は、普段はご主人の方が読み聞かせを担当することが多いというNolieさんご夫婦。こうして夫婦一緒に寝かしつけをする姿もなんだか素敵です。そして、時刻は21時を回り、ようやくお休みタイム。と、ここでも日本とフランスとの決定的な違いが。
なんと、フランスでは寝かしつけをしないのだとか!! 生後3カ月から別室で寝かせる家庭が多いというフランス。Nolieさんによると、そうすることで「赤ちゃんは小さいときから自分で寝る力がつくので、添い寝をする必要がない」とのこと。これなら、寝かしつけに1時間も費やして疲弊したり、自分が寝落ちしてしまったり、なんて心配もありません! これは見習いたい。
こうして子どもたちがベッドに入ったのは21時過ぎ。ここから23時くらいまでは、毎日大人の自由時間を確保することができているそうです。夫婦で同じ時間に育児や家事を終えられるって、すごくないですか? まさに理想の共働き子育てルーティン。
フランスで共働き子育てがラクな理由
いかがでしたか? こんな風に夫婦で協力し合えるなんて、素敵ですよね。Nolieさんが教えてくれた「フランスで共働き子育てがラクな理由」は3つ。
まずは、男女ともに17時、18時には仕事が終わること。
また、昼食にメインを食べ、夕食は軽めにというのが主流なので、平日の夜ご飯は頑張りすぎる必要がないこと。
そして、子どもの寝かしつけをしないこと。
もちろん、日本社会の現状や文化の違いから、すぐに「我が家も今日からやってみよう!」というわけにはいかないかもしれませんが、「夫婦が対等であること」「家事も育児も協力し合うのが当然」という考え方をはじめ、真似できることもあるはず。みなさんも、フランス流共働き子育てスタイルを取り入れてみては? 今より少し、心と体にゆとりが生まれるかもしれませんよ。



















