主演の横浜については「惚れる」と称賛する。

「カッコよさだけではなく、取り組み方がすごくストイック。ここでこのセリフを言うためには、ここでこう感じておきたいというのを、これほどしっかり考えてくる人がいるんだなと。自分の出ていないところもよく御覧になっていて、考えすぎるとよくないこともあるんですけど、考えすぎても表現できているというのがすごいことだなと思います」

また、「僕は声が好きで、大きな声で言うところも、小さくぼそっと言うところも含めて、本当に気持ちが感じられる。誰のためにどんな発声をしているのか伝わってくるなと、いつも感動しています」と声の魅力も語った。

横浜から演技について提案を受けることも多々あるという。

「横浜さんはどんどん自分のアイデアややってみたいこと、表現したいことを伝えてくれます。平蔵と会ったときの見得もご本人のアドリブで、ああいうのも含めて仕掛けてくるので、最初に演技するときは楽しみなんです」

そして、「しっかり考えてこられるので、こっちも恥ずかしい仕事はできないなと背筋が伸びる思いです」と笑う深川氏。「劇中の本づくりの場面でも、何のために本を作っているんだろうというのをちゃんと落とし込んでお芝居されるので、僕の勉強不足は一瞬で見抜かれる。毎回勝負している感じがします」と横浜から刺激を受けているようだ。

2月16日放送の第7回「好機到来『籬の花』」では、蔦重は今の倍売れる吉原細見を作れば、地本問屋仲間に参入できる約束を取り付ける。しかし、西村屋(西村まさ彦)と小泉忠五郎(芹澤興人)が反発し、阻もうとする。

深川氏は「蔦重がどんどん本の世界に入っていきます。吉原細見がまた出てきたり。蔦重が何かをやろうとすると抱いてしまう苦さをどう乗り越えていくのかというのが7回の見どころになると思います。皆さんそれぞれ自分の正義があるので、自分の正義に忠実に行くとどこかで衝突が起きるという形なのかなと思います」と第7回の見どころを語っている。

■『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』NHK総合で一挙再放送
2月15日(土)[金曜深夜]
0:45~1:45 第1回「ありがた山の寒がらす」
1:45~2:30 第2回「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」
2:30~3:15 第3回「千客万来『一目千本』」
2月16日(日)[土曜深夜]
0:10~0:55 第4回「『雛(ひな)形若菜』の甘い罠(わな)」
0:55~1:40 第5回「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
1:40~2:25 第6回「鱗(うろこ)剥(は)がれた『節用集』」
※NHKプラスの配信でイッキ見も可能

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