『マイ・セカンド・アオハル』 火曜22時~ TBS

出演者:広瀬アリス、道枝駿佑、安藤政信ほか
寸評:「社会人の学び直し」はタイムリーだが、「アオハル」への直結は本末転倒。年下学生との恋やシェアハウスでのから騒ぎが前面に押し出され、学びは後回しの感が否めず。コメディ巧者の広瀬が空回りしているほか、アイドル・道枝のツンデレ設定などプロデュースにズレ。
採点:【脚本☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆】

  • 広瀬アリス 撮影:加藤千雅


『時をかけるな、恋人たち』 火曜23時~ カンテレ・フジ

出演者:吉岡里帆、永山瑛太、伊藤万理華ほか
寸評:「タイムトラベルがテーマのよくあるSFコメディ」と思いきや、脚本・上田誠、演出・山岸聖太のこだわりと笑いを詰め込んだ別次元の作品に。各話のやや強引かつシュールな着地も「30分1本勝負」の斬れ味につながっている。大小のトリッキーなネタを散りばめつつ、脇役のキャラもほどよく立ち、人気の喜劇舞台を見ているよう。
採点:【脚本☆☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】

  • 吉岡里帆


『コタツがない家』 水曜22時~ 日テレ

出演者:小池栄子、吉岡秀隆、小林薫ほか
寸評:「笑って泣ける」が売りだが、序盤はどちらも薄味。父、夫、息子のダメさばかりがフィーチャーされて小池の包容力が立たず、共依存のように見えてしまう。同じスタッフの『俺の話は長い』と比べても共感狙いでコメディは抑えめ。時折、急に高品質な会話劇がはじまる。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】

  • 小池栄子 撮影:蔦野裕


『パリピ孔明』 水曜22時~ フジ

出演者:向井理、上白石萌歌、森山未來ほか
寸評:「向井の諸葛孔明が何をするか」だけで楽しいエンタメ性がある。ただ、上白石の歌唱シーンは「孔明がほれ込むほどか」と言えばまだ疑問。MVを手がけてきた渋谷修平のライブ演出は洗練され、アヴちゃん、菅原小春らのパフォーマンスは圧巻だからこそ矛盾を感じる。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】

  • 向井理


『ゆりあ先生の赤い糸』 木曜21時~ テレ朝

出演者:菅野美穂、鈴鹿央士、木戸大聖ほか
寸評:夫の介護、愛人たちとの同居、嫁姑問題…コメディとしか思えないカオスな設定だが、意外なほどシリアス寄り。怒りで叫びながらも、咀嚼して前へ進むタフな主人公に驚かされる。奇妙な共同生活に至るまでに2話かけたのはマイナスか。鈴鹿が裏回しとして物語を引っ張り、三田佳子、子役らがホームドラマとしての立ち位置を守っている。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】

  • 菅野美穂


『いちばんすきな花』 木曜22時~ フジ

出演者:多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠ほか
寸評:村瀬健プロデューサーの「男女の友情は成立するのか」というお題に生方美久がセリフで返す禅問答のような作品。時折ハッとさせられるセリフはあるが、逆に映像で見るより小説や詩集で読みたい感が。好感度の高い美男美女をそろえ過ぎた感があり、藤井 風の主題歌も含め、見る人を選ぶファインアートのようなムードが漂っている。
採点:【脚本☆☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆☆】

  • 多部未華子

    多部未華子


『ブラックファミリア~新堂家の復讐~』 木曜23時59分~ 読売テレビ・日テレ

出演者:板谷由夏、山中崇、森崎ウィンほか
寸評:読売テレビの「ブラック」シリーズ第3弾で脚本・演出はほぼ踏襲。主人公家族以外は悪い人間ばかりで、次々に誰かが成敗されていく展開は安定感がある。ただ罠がことごとく成功するのはやりすぎか。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】

  • 板谷由夏