現在放送中のTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(毎週金曜22:00~)で女子高生・佐藤小春役を演じている片岡凜。昨年7月クールの『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(TBS)でドラマデビューを果たし、本作で4クール連続民放ドラマ出演、そして連ドラ初レギュラーとなった。「お仕事としてだけではなくて、生き方に関しても、大きな影響を与えてくれている場だなと感じています」と語る片岡。さまざまな刺激を受けているという主演の山田裕貴らとの共演について話を聞いた。

  • 片岡凜 撮影:加藤千雅

本作は、都心へと向かう電車の一両が未来の荒廃した世界にワープしてしまい、水も食料もない極限下で乗客たちが生き抜くためのサバイバル生活を繰り広げる物語。カリスマ美容師・萱島直哉を山田裕貴、正義感溢れる消防士・白浜優斗を赤楚衛二、高校の体育教師・畑野紗枝を上白石萌歌が演じている。同じくこの電車に乗り合わせた高校生カップル役を日向亘と片岡が務めており、名門高校に通う医者志望の受験生・江口和真を日向、和真の恋人で同じ高校に通う佐藤小春を片岡が演じている。

――主演の山田さんとの共演の感想をお聞かせください。

ものすごく情熱を注いでお仕事される方だなと感じていて、現場でお話をさせていただく機会もあるのですが、山田さんの生き様や信念がそのままお芝居に反映されているように感じました。繊細なように見えてすごく大胆で、大胆に見えるけどものすごく細かく表現されている印象があって、今回の役では、孤立している寂しさや傷ついている気持ちを持ちながらも、それをごまかすのも上手にできてしまう器用さなど、いろんなものを感じるので、本当に素晴らしい方だなと尊敬しています。

――自分もこうしてみようと刺激を受けることもありますか?

そうですね。山田さんは監督ともすごくお話されていて、役の気持ちなどを考えて「このセリフだったらこういう動きをするはず」など、熱心にお話されている姿に影響され、私もこの現場を通して監督とお話させていただく機会が増えました。

――座長としての山田さんはいかがですか?

キャストの皆さんを引っ張ってくださるようなオーラがありますし、このシーンのときにこの役はどういう感情なんだろうと考えているときに、「こういう状況だったら小春はもっと和真に寄るんじゃないかな」などとたくさんアドバイスをくださって、本当に心強いです。

――考えているのを察して山田さんのほうから来てくれたのでしょうか?

はい。山田さんのほうから来てくださってうれしかったです。常に周囲を見て、皆さんのことを気にしてくださっているような感じがあります。

――赤楚さんとの共演はいかがですか?

『石子と羽男』のときは穏やかで優しい青年のオーラが漂う役柄だったので、強い消防士役というのは私の中でギャップがありましたが、現場に入ったときに赤楚さんはこういう演技もできるのだとすごくびっくりしました。完全に消防士さんのような強いオーラがあって、役者さんはすごいなと感じています。

――日焼けサロンに通って少し黒くしたとイベントのときにおっしゃっていました。

そうなんですか! 確かにちょっと黒くなりましたよね。

――上白石さんとの共演の感想もお聞かせください。

以前から周囲の人たちを優しく包み込む方というイメージがあったのですが、実際にお会いして本当にそういう方でした。皆さんが穏やかな気持ちでお仕事できるようなオーラを常に放ってくださっていて、太陽みたいな存在です。

――言葉でというより佇まいで?

佇まいですね。でも、私が制服を着ていて脚が出ていたら、「寒くないですか? ブランケットとか持ってきましょうか?」と声をかけてくださって、すごく優しくてうれしかったです。本当に素敵な方だなと思います。

――演技に関してはいかがですか?

目でお芝居される印象があって、言葉がなくても表情ですごく伝わり、勉強させていただいています。