山田裕貴主演のTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(毎週金曜22:00~)で、名門高校の同級生カップルを演じている日向亘と片岡凜。年齢も同い年の19歳で、共に群馬県出身である2人は、本作の現場を楽しみつつ、座長の山田からいろいろなことを吸収しているようだ。

  • 『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』佐藤小春役の片岡凜(左)、江口和真役の日向亘

都心へと向かう電車の一両が、いきなり未来の荒廃した世界にワープしてしまい、乗客たちがそれぞれの知恵を駆使して、過酷なサバイバル生活を乗り切るという本作。カリスマ美容師・萱島直哉役を山田、正義感溢れる消防士・白浜優斗役を赤楚衛二、高校の体育教師・畑野紗枝役を上白石萌歌が演じている。日向は医者志望の受験生・江口和真役、片岡は和真の恋人で幼なじみの佐藤小春を演じており、第7話では小春の口からある秘密が明かされる。

――本作に出演されて、周りからの反響はいかがでしょうか?

日向:めちゃくちゃあります。同級生の友達をはじめ、たくさんの方がリアルタイムで観てくれることが多く、その都度、感想を送ってもらっています。視聴者の皆さんからの声を、僕自身もたくさん見させていただいていますが、身近な人からいただく感想は、自分を知っている人だからこそより一層興味深いです。特に、自分が何か目的を持ってお芝居をしていたものが、見てくれた方に伝わったりすると、すごくうれしいなと思います。

片岡:私も家族や知り合いの方など、たくさんの人が見てくださっているなと感じています。今までに例のない作品というか、いろんなジャンルを揃えている作品だと私は思っていて、視聴者のコメントを見るとものすごいエネルギーを皆さんに届けられているんだということがすごく感じられるので、とてもうれしいです。

――お二人とも同郷でかつ同学年と、共通点も多いのですが、初めて会った時の第一印象や、共演していくなかで知った意外な一面みたいまものがあったら教えてください。

日向:凜ちゃんと最初に会ったのは、僕の事務所の先輩である妻夫木聡さんのワークショップでした。その時はあまりしゃべる機会はなかったのですが、本作の衣装合わせで再会して、すごく落ち着いているし、しゃべり方や佇まいがすごく上品な方だなと思いました。現場に入っていろいろ相談させてもらうと同い年な感じがすごくあって、共通の話題もたくさんあり、より話しやすいなと思いました。僕は適当なところがあるので、そこは凜ちゃんにすごく助けられているし、仲良くお話させてもらっています。

片岡:日向くんは最初にお会いした時からすごく明るくて、いろんな方に優しく接している方だなという印象が強かったです。実際に現場でご一緒させていただいても、周囲を巻き込むコミュニケーション能力が高い方だなと思いました。本当に“陽”のムードメーカーというか、現場が和む存在なので、皆さんと楽しくお仕事ができているのかなと思います。

――最初は大人VS和真たち高校生という構図でしたが、回を追うごとに徐々に人間関係が変わっていきました。どんな点を意識して、演じてきましたか?

日向:僕は、ただ単に反抗期の子どもみたいには見せたくないと思っていました。そこにはしっかりと明確な大人を毛嫌いする理由というか、そういう経験があったから今そういう態度を取るという感じにしたかったです。

片岡:2人で事前に打ち合わせをしたわけではなかったのですが、例えば小春があの状況下で不安だから、和真に寄り添うとか、一言何かが欲しいとか、台本にはないけどお互いのキャラクターをちゃんと認識した上で、どうやってそれを尊重していくかを、現場でやり取りはしていきました。

日向:僕が監督に最初の方で言われたのは、和真が先導して大人を嫌っていき、小春は和真の意志を尊重するという構図でした。小春は素敵な家族に恵まれて育ってきた女の子のイメージがあったので、和真が1人にならないように、小春が周りに気を遣ってくれているということだと。小春は和真の決断力に少し頼っている部分があるけど、和真は小春の大人との適応能力というか、コミュニケーション能力にすごく助けられているので、そこを大事にしていきたいと思いました。