俳優の小栗旬が主演を務める大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)の第45回「八幡宮の階段」が27日に放送され、生田斗真演じる源仲章の最期が描かれた。

  • 公暁役の寛一郎と源仲章役の生田斗真

京から大納言ら公卿を招き、鶴岡八幡宮で盛大に執り行われる源実朝(柿澤勇人)の右大臣拝賀式。泰時(坂口健太郎)が警固をする中、公暁(寛一郎)は門弟と共に木の陰に潜んでいた。御家人たちに交じり、状況を静観する三浦義村(山本耕史)。今後の鎌倉と自身の命運を賭し、儀式を見守る義時(小栗旬)と時房(瀬戸康史)。式を終えて楼門から出てきた実朝を公卿と源仲章(生田斗真)が迎えて整列すると、牡丹雪が降り積もる中、公暁が姿を現す。そして、仲章は、義時と間違われて公暁に斬られ、断末魔を残して果てた。

源仲章役の生田斗真がコメントを寄せた。

【仲章の最期を演じて】
台本を読んでびっくりしたんですけど、仲章の最期の断末魔というか、最期のセリフが「寒い、寒いぞ、寒いんだよ!」というセリフなんです。普通はやられたときのシーンって、「なぜだ!」とか「貴様!」とかそういうセリフのような気がするんですけれど、三谷(幸喜)さんのセンスというか独特の感性で、こんなにもすてきなセリフというか、すてきなシーンをいただいて、冥利に尽きるなという思いでやらせていただきました。あんなに大きな階段のセットも、ワクワクするような撮影になりましたし、すごくいい日に、思い出深い日になりました。

【最期のことばについて】
役者によって、というか、言い方ひとつでどういう捉え方もできるようなセリフをいただいたので、これはなかなか難しい宿題を出していただいたな、という気がしました。仲章は太刀持ちの役割を半ば強引に義時から奪い取るような形で務めるわけですけど、「思ったより寒かった」というのもあると思うんですよね。本当に寒くて、「なんでこんなに寒いんだよ、こんなんじゃ代わるべきじゃなかったな」という怒りもあるだろうし、その「寒いんだよ」の裏には「俺じゃないだろ!なんでお前、間違えたんだよ。なんで俺が斬られなきゃならないんだよ!」という思いもあった。そして、こんなところで自分の人生は終わってしまうのか、こんなはずじゃなかったんだという悲しみの叫びでもあると思います。オンエアをご覧になった皆さんにどういうふうに受け取っていただけるのか、すごく楽しみにしています。

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