俳優の仲野太賀が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『ジャパニーズスタイル』(毎週土曜23:30~)が22日にスタート。“シットコム”スタイルで繰り広げられる新感覚の作品に注目が集まっている。

  • 仲野太賀=テレビ朝日提供

ドラマ『プロポーズ大作戦』(07年、フジテレビ)、『ハチミツとクローバー』(08年、フジテレビ)、『俺の話は長い』(19年、日本テレビ)』のほか、仲野、菅田将暉、神木隆之介演じるお笑いトリオの解散を軸にした群像劇『コントが始まる』(21年、日本テレビ)を手掛けた金子茂樹氏が脚本を担当する同作。物語は、さびれた温泉旅館「虹の屋」の社長である父親に反発し家を飛び出したものの、うだつの上がらない毎日を送っていた哲郎(仲野)が10年ぶりの帰宅を果たすところから始まる。今作はテレビ朝日初挑戦の“シットコム”。「虹の屋」の玄関とロビー、従業員室・大浴場の入口とエレベーターのみを舞台に、実際に観客を入れて30分間ノンストップ、ほぼ本番一発勝負で繰り広げていく。

第1話が放送されると、拍手や笑い声が聞こえるシットコムスタイルに「すごく新鮮」「攻めてる」「舞台みたい」と驚きの声が。エンディングでは観客の姿も映し出されたメイキング風景を見ることができ、“生”で作られた熱量や緊張感を視聴者も味わうことができる。物語を勢いよく引っ張るファンキーな市川実日子と笑いのプロ・しずるのKAZMA、重厚感と安定感のある芝居で支える檀れいと要潤、狂人のようなキャラクターを熱演した飛び道具の石崎ひゅーい、そしてアドリブでキャストを翻弄させたという柄本明、豪華キャストらには「全体的にキャラが濃くて誰も負けていなかった」「キャラの大渋滞」という声が寄せられたが、やはり最も注目を集めたのが座長の仲野だ。

他のキャストがストーリーに合わせて入れ代わり立ち代わりステージに現れる中、仲野は30分出ずっぱりで出演するというシットコムへ真っ向から挑戦する姿で「台詞量がやばい」「この量を覚えて一発撮りってすごい」と信頼を獲得。また演じる哲郎は旅館の財布から小銭をくすねてビールを飲むような“クズ”という一癖ある主人公になっており、キャラの濃いレギュラー陣6人に対して“受け”の芝居や“ツッコミ役”をしっかり担いながらも、自身の役どころで個性の光る演技を披露。「やっぱりすごい」「存在感が圧倒的」「頼もしい主演」と座長の貫禄を見せつける結果となった。ドラマ公式Twitterアカウントの投稿によると、膨大な台詞を出ずっぱりでこなした第1話撮影時、仲野は7月クールの他局のドラマ撮影がまだ終わっておらず、掛け持ちで主演を務めていたという。

次回の第2話では、浅月凛吾郎(石崎)の仕事を手伝い、支配人・影島駿作(要)の車を洗車するなど、従業員に取り入ってなんとか虹の屋に滞在を続ける哲郎のもとへ、警察官の笹原(松尾諭)が訪ねてくる。手には、梅越一二四(柄本)の推すご当地アイドルがキャンペーンガールを務める飲酒運転撲滅のポスターが。笹原は哲郎が所属していたバレー部のOB兼コーチで、2人は12年ぶりの再会を喜ぶが、なぜか寺門・ルーシー・数子(市川)とオセロに興じていた浮野奏太(KAZMA)の表情は曇る。

そして11月5日に放送される第3話には哲郎の高校時代の親友役で菅田将暉が登場。過去には仲野が菅田の初監督作に出演したり、ラジオのゲストに呼ばれたりするなど公私ともに親交のある2人が、10数ページに及ぶ2人芝居に挑戦する。

現在、第1話はTVer、TELASAで見逃し配信中。