俳優の仲野太賀が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『ジャパニーズスタイル』(毎週土曜23:30~)がきょう22日にスタートする。

  • 『ジャパニーズスタイル』第1話より=テレビ朝日提供

限られた場面設定、登場人物で展開する連続ドラマ“シットコム”ことシチュエーションコメディにテレビ朝日が初挑戦する今作。さびれた温泉旅館「虹の屋」の玄関とロビー、従業員室・大浴場の入口とエレベーターのみを舞台に、実際に観客を入れて30分間ノンストップ、ほぼ本番一発勝負の群像劇が繰り広げていく。

物語は、「虹の屋」の社長である父親に反発し家を飛び出したものの、うだつの上がらない毎日を送っていた哲郎(仲野)が10年ぶりの帰宅を果たすところから始まる。そんな彼を待ち構えていたのは、流しのフラメンコダンサー・ルーシー(市川実日子)、潔癖症の支配人・影島(要潤)、ナゾ多き料理人・浮野(KAZMA)、仲居頭で旅館を支える浅月桃代(檀れい)と、その息子・凛吾郎(石崎ひゅーい)、水質管理責任者・梅さんこと梅越(柄本明)というひとクセもふたクセもある猛者たち。彼らに翻弄されながらも、哲郎もまた持ち前の“クズっぷり”を見せていく。第1話では早速切れ味鋭い会話の応酬劇が。キャスト陣はリハーサル1日、翌日本番、週に2回収録のスケジュールをこなしているという。

見どころはなんと言っても、恐るべき集中力で本番に臨み座長として堂々と場を引っ張る仲野、即興の動きを盛り込んだキュートなダンスも披露する市川、個性的すぎる髪型を絡めたコミカルな演技で笑いを誘う要、コントでならした舞台度胸で役を演じ切ったKAZMA、初登場シーンのインパクトが強烈な石崎、難しいセリフもなんなくこなして仲野との息ピッタリのやり取りも光る檀、そして飄々としながらもアドリブ演技で周囲を動揺させた柄本ら、レギュラーキャストの奮闘。

第1話ではゲストとして、ナゾの巨漢を演じる米本学仁が登場。ハリウッドでも活躍する実力派で、長髪にサングラスとイカつい風貌で「虹の屋」の面々を戸惑わせる。さらに哲郎の過去を知る女性として意味深に登場するのは人気ファッションモデル、女優、と多岐にわたりマルチに活動するモトーラ世理奈。今後のストーリーにも大きく絡んでくるキーマンとなっている。また物語をほっこりと包み込むナレーションは、多くのドラマ、映画、舞台に出演するキムラ緑子が担当。ノンストップで行われるドタバタの群像劇を華やかに彩る。

そして、今作の「もう1人の出演者」とも呼べるのが本番前に観客を温める「前説」の存在。初回はJPが登場し、爆笑を巻き起こした。「ちょっと盛り上げすぎましたかね(笑)。だけど、始まったらあっという間。電光石火でした」と話し、「失敗が許されないので、みんなの一致団結感が見られるのはこの作品しかない」と分析。「今回、そんな作品がうまくいったのも、前説が良かったからじゃないですかね!」と笑顔を見せた。ドラマ終了後、Vaundyによる書下ろしの主題歌「瞳惚れ」とともに背景で流れる雄姿に注目だ。