武内愛莉、和泉芳怜、桐島十和子、大谷美咲の4人からなるガールズグループ・PiXMiX。結成5周年を控え、4人体制としては初となる1年8カ月ぶりのアルバム『まだ、旅の途中。隣には君がいる。』を19日にリリースした。今年5月に歌唱の中核を担っていたメンバーが卒業した不安を口にしながらも、「聴いてもらえれば、私たちの歴史がわかる」と力強く語った4人。アルバムの魅力をはじめ、「人生の1/4を共に過ごしてきた」という4人のこれまでの5年間についてなど、たっぷりと話を聞いた。

  • PiXMiX(左から大谷美咲、和泉芳怜、武内愛莉、桐島十和子) 撮影:島本絵梨佳

■人生の1/4を一緒に過ごしてきた5年間

――デビュー5周年おめでとうございます。率直に今の気持ちはいかがですか?

大谷美咲:一言で言ってしまうと、はやっ! って感じですね。

武内愛莉:私は最年少なんですけど、小学生のときからみんなと一緒にいると思うとすごいですよね!

大谷:人生の1/4を一緒に過ごしているので、もう人生を共に生きています!

一同:本当にそう!

和泉芳怜:私は何をやっても続かないので(笑)。続いたとしても大体3年くらいなのに、一つのことを5年も続けているのが初めてくらいです。

桐島十和子:私もあっという間だったなって感じる。体感でいうと5秒くらい…(笑)。

武内:それはやばい(笑)。ほとんど記憶ないよ(笑)。

大谷:でも本当に5年前とか覚えてないくらい、この5年間で色んなことがあったね。

――皆さんあっという間の目まぐるしい5年間だったと。その中でもいちばん印象的な出来事はなんでしょうか?

武内:やっぱり、メジャーデビューチャレンジかなぁ……。私たちはいきなりメジャーデビューします! といってサプライズで発表されたわけではなくて、メジャーデビューに向けて、みんなで様々な試練をクリアしてつかみ取ったので、その期間はすごく濃かったなぁと思います。団結力が高まった夏でした。

大谷:わかる! 私も今まではメジャーデビューチャレンジと即答していたのですが、今年の夏がすごく充実していて、気持ちの部分でも全員が同じ方向を向いていたので、今年の夏かな。特に8月中旬がめちゃくちゃ忙しかったんですが、その忙しさをこんなに楽しいと思えたのは、メンバーと一緒だったからだと改めて感じました。尊かった!

一同:(笑)。

和泉:私も今年の夏。夏はフェスが多いので印象に残りやすいのですが、去年は個人的に「ミスマガジン」の活動をさせてもらっていたので、みんなとの夏というよりは、“個人戦の夏”という印象でした。その分、今年はみんなとたくさんの時間を過ごせた夏でした。

桐島:私はちょっと違うんですけど、オーディション後にみんなとレッスンをしていた時期をよく思い出します。もちろん大変だったんですけど、本当に何もわからないからこそ、すごくわくわくしていました。

■最も変わったメンバーは和泉芳怜「ず~っと話しています(笑)」

――みなさんそれぞれ違っていて面白いですね。また、この5年で様々な変化もあったと思いますが、いちばん変わったメンバーは?

大谷・武内・桐島:芳怜です!

和泉:変わったらしいです(笑)。

大谷:結成当時は、メンバーの中でいちばんしゃべらなかったんですよ。みんなの会話を聞いて、「うん、うん」と言っていることが多かったんですけど、今は誰も聞いていないときでも1人でず~っと話しています(笑)。

和泉:(笑)。

大谷:芳怜は6人体制だったときは、グループのバランサー的なポジションだったので、周りを見てバランスを取ってくれていたので、そのおかげでグループが成り立っていたと思います。でも4人になって、芳怜が芳怜らしく生きてくれているなということが伝わってくるので、嬉しいです。

武内:私はメンバーと初めて会ったときに、最初に話したのが芳怜だったんですが、あまり反応がよくなかったです(笑)。

和泉:あれは内容がよくなかったからでしょ(笑)。まだ名前もわからないのに、いきなり「修学旅行でダンス覚えられなかったんだけど、大丈夫かな?」って話しかけてきたんですよ! 大丈夫なわけないと思って、なにも答えられなかったです(笑)。

武内:まぁそれは置いといて(笑)。芳怜とは家が近かったので、一緒に帰ったりして話す機会も多かったんですけど、静かだったし、自分からわぁわぁ話すタイプではなかったので……。

和泉:いつもわぁわぁ言ってごめん(笑)。

武内:今の芳怜のほうが好きだから全然いい!

桐島:私も2人と同じなんですけど、めっちゃしゃべるなぁ……って。大体いつも半分くらいしか聞いてないです(笑)。

一同:(笑)。

――みなさんからのお話しを受けて、和泉さんはご自身の変化を感じていますか?

和泉:十和子が半分言ってくれたんですけど、そんなに聞かなくても大丈夫な話しかしてないです(笑)。

先ほど少しお話しした「ミスマガジン」が大きなきっかけだと思います。今まではグループの中の1人という感覚が強かったので、あまり主張していませんでした。でも1人でグループの外に出たときに、同じような振る舞いをしていたら、結果を残せないと思ったので、配信などで自分を出そうと試行錯誤しました! それを経て、ピクミクに戻ってきたら個性が爆発しちゃいましたね(笑)。

――グループを背負って、個人活動したことで一皮むけたと。逆に芳怜さんは誰が変わったと思いますか?

和泉:美咲ですね! 声が大きいところは全然変わらないんですけど(笑)、第一印象はすごくきつい子なのかなと思っていました。いちばん最初のレッスンのときに先生から「出ていけっ!!」と怒られたことがあるんですけど、美咲は「出ていきません! やりたいです!」と堂々としていて。私があとで「どうして泣かないの……?」って聞いたら「泣いたら負けだと思っているから」と言ったんです。そこからすごく強い子だと思っていたんですけど、5年活動を共にしていく中で、意外と弱い面も持っているのが見えてきました。

大谷:あれはきつい人みたいになっていたよね(笑)。私はピクミクの前にアイドル経験があって、割と怒られることもあったので、普通のやりとりだと思っていたんですが、客観的に見たらめっちゃ怖いですよね(笑)。今はみんなの気持ちわかります。

■変わらない武内愛莉のコミュニケーション能力

――逆に変わらないメンバーは?

大谷:愛莉です。これは即答。愛莉以外考えられません。多分生まれたときから変わってないと思う。楽しいことが大好きで、ダメって言われてもやりたかったらやっちゃう赤ちゃんです(笑)。

和泉:興味ないことには全く興味示さないよね。

大谷:話しも全然聞いてないよね

武内:いやいや! リアクションが適当って言われるけど、私意外と聞いてるよ?

大谷:話すときも「私は……やっぱりいいや(笑)」って途中で話すのやめることも多いよね。

桐島:それ本当に多い!

武内:それは話の途中で、何を話そうとしていたのか迷子になることが多くて(笑)。まとまっていないのに、話しかけてしまいます……。しばらくして、まぁこれは話さなくてもいいや! と思ってやめちゃいます(笑)。

和泉:でもコミュニケーション能力はすごいよね。どこでもこの感じなので、愛されるし、友達たくさんいるイメージ。

武内:人見知りはしないです。初めましての方でも全然話しかけられますね。

和泉:初対面で踊り覚えてないことを言ってくるくらいだからね! しかも踊ったと思ったら振り動画を反転せずに、左右逆で覚えてきていて(笑)。

武内:ダンスも歌も未知すぎて、どう覚えたらいいのか分からなかったんです(笑)。

大谷:そこでやばい! ってならないのが愛莉なんですよ。私だったら帰りますよ。

和泉:怒られても帰らないけど、そこは帰るんだ(笑)。

一同:(笑)。

大谷:あと十和子も変わらないけど、大人になったよね! 考え方がすごく成長したと思うなぁ。

桐島:自分じゃ全然わからない……(笑)。

和泉:昔から、嫌なことに対して嫌だと言っていたけど、今はこういう理由でこうしたほうがいいと思うから嫌だっていう背景が見えるようになった。しかも、その判断が間違っていることがほとんどない気がする。もしかしたら、しゃべらないだけで昔からそうだったのかも!

桐島:しゃべらないだけで(笑)。そういってもらえると嬉しいです!