JR西日本は2日、コロナ禍に伴う厳しい経営状況の長期化に加え、デジタル化の進展等による社会変容も踏まえ、2023年4月1日から在来線特急料金の一部見直しを実施する予定と発表した。

  • きのくに線を走る特急「くろしお」。来年4月からA特急料金を適用する予定に

現在、七尾線、山陰本線(京都~浜坂間)、舞鶴線、福知山線、播但線、JR京都線、JR神戸線、大阪環状線、阪和線、関西空港線、きのくに線(和歌山~新宮間)を走る特急列車にB特急料金を適用しているが、来年4月からA特急料金に統一する予定となった。

これにともない、通常期の指定席特急料金は50kmまで現行の1,190円から1,290円、100kmまで現行の1,520円から1,730円、200kmまで現行の2,290円から2,730円、400kmまで現行の2,730円から3,170円、400km以上は現行の3,060円から3,490円に改定される。特急用定期券「パスカル」の特急料金相当額も見直すとのこと。

「おトクな特急料金」(特定特急料金)の見直しも実施。七尾線津幡~和倉温泉間において、51km以上の指定席特急料金(通常期)を現行の1,190円から1,290円、自由席特急料金を現行の660円から760円に改定する。山陰本線の鳥取~出雲市間・米子~益田間では、101~150kmの自由席特急料金が現行の1,320円から1,560円、151km以上の自由席特急料金が現行の1,320円から1,800円に改定される。

  • 山陽新幹線と接続し、岡山駅発着で運転される特急「南風」。来年4月以降、山陽新幹線などとの乗継割引が廃止に

山陽新幹線岡山~新下関間の新幹線停車駅において、新幹線と在来線特急列車を乗り継ぐ場合に適用された「乗継割引」も、2023年4月1日乗車分から廃止に。なお、JR四国も在来線特急列車と新幹線の乗継割引を廃止すると発表しており、同社の在来線特急列車と寝台特急「サンライズ瀬戸」の乗継割引も廃止される。JR四国・JR西日本の両社にまたがる場合、50kmまでの自由席特急料金に設定されていた「おトクな特急料金」(特定特急料金)も2023年春に廃止され、A特急料金を適用。現行の560円から760円に改定される。