俳優として活動していく中で、パフォーマーの経験が生きていると感じることも多いという。

「パフォーマーは曲によって踊り方も表情も変わりますが、それが芝居にものすごく生きていると思います。初めて舞台に出演したときに、演出家の方が動きをつけてくれたんですけど、それがほとんどいらないねって言われて。『舞台に立つと体が勝手に動くのはパフォーマーである佐藤くんの武器だと思う』と言ってくださって、それが自分の強みなのかなと思っています。ドラマの現場でも自分から動きを提案するタイプで、パフォーマーの経験がプラスになっています」

そして、俳優としての経験もパフォーマーに還元できていると実感。「芝居のお仕事をしたあとにMVの撮影をすると、『表情が変わったね』とか『カメラの映り方が違うね』と言ってもらうことがあり、互いに生きていると感じています」と語った。

活躍の幅がどんどん広がっている中、今後についてはどのように思い描いているのだろうか。

「FANTASTICSというグループにおいて、例えば世界さんはEXILE TRIBEで一番ダンスがうまいと僕は思っています。僕も何かの一番になりたくて、芝居において誰にも負けたくないなって、LDH内でも思いますし、同世代の俳優さんのこともすごく意識しています。負けたくないというか、アーティストなのでほかの現場に行ったときになめられたくないという思いがあって。EXILEという大きすぎる肩書きがありますが、それを取っ払っていけたら」と俳優業への並々ならぬ思いを語った佐藤。

また、「探偵ものとスポ根ものをやりたい」という願望も告白し、「探偵ものだと、『金田一少年の事件簿』や『古畑任三郎』が子供の頃からすごく好きで、DVD-BOXを今でも何回も見直しています。探偵モノはシリーズ化しやすいと思うので、定期的に出演できたらうれしいなという思いもあって(笑)。スポ根ものだと、『ROOKIES』や『ウォーターボーイズ』が僕の中では二大巨頭で、憧れがあります」と話した。

最後に、「応えられる限り応え続ける」という、俳優として自分の中で大切にしているポリシーも明かしてくれた。

「『理想ノカレシ』で制服を着ていますが、24歳ぐらいのときに立て続けに学園モノや恋愛モノに出演させてもらって、もうこの作品で制服は終わりにしようと思っていた時期がありました。でも、オファーをいただくということは求められているということだから、オファーがある限りはやりたいなと。自分で限界を決めず、何でも挑戦していきたいと思います!」

岩田から刺激を受けながら、佐藤もパフォーマーの枠を超えて俳優の道でさらなる飛躍を目指す。

■佐藤大樹
1995年1月25日生まれ、埼玉県出身。2011年に俳優、サポートダンサーとして活動を開始。2014年にEXILEに加入、2018年にFANTASTICS from EXILE TRIBEとしてもメジャーデビュー。俳優としても活躍の場を広げており、『HiGH&LOW』シリーズ、ドラマ『ワイルド・ヒーローズ』(15)、『liar』(22)、舞台『錆色のアーマ』シリーズ、映画『ママレード・ボーイ』(18)、『センセイ君主』(18)、『4月の君、スピカ。』(19)『小説の神様 君としか描けない物語』(20)などに出演。