そんな自身のターニングポイントにもなり得る作品で対峙するのが二宮。濱田にとって本作で二宮と共演できることも、非常に大きな出来事だという。

「ニノさんと前回共演したのが『赤めだか』というドラマでした。僕はニノさんの弟弟子を演じたのですが、そのときの撮影がすごく楽しくて、現場での立ち振る舞いを含めて本当に尊敬していたんです。今回も、ニノさんは僕が自分の役のことだけを考えていればいいという雰囲気を、決して恩着せがましくなく自然に作ってくれています。そこにガッツリと甘えることが礼儀かなと思って、思い切り東堂に没頭できています」。

また、多部未華子や賀来賢人ら世代の近い俳優たちとの現場というのも、大きな刺激を受けている。

「過去に共演経験がある皆さんとまた一緒に芝居をできることはうれしいですし、それが重厚な作品が並ぶ日曜劇場で、しかも同世代で挑めるというのは重圧でもありますが、やりがいにもなっています」。

オリジナル脚本で臨む重厚な物語も、いよいよ最終章に突入する。

「連続ドラマのオリジナル脚本ということで、しっかりとキャラクターの整合性を守るのは、俳優の大きな仕事だと思うんです。原作があれば、ある程度はそれが道しるべになるのですが、オリジナルではそこに頼れない。役への理解度を深め、愛情を持って接しなければ、視聴者にも違和感を与えてしまう。すごく責任が大きいですし、最後までしっかりと東堂という役をまっとうしたいです」。

第8話では「これまで視聴者がモヤモヤしていたことを東堂が解消してくれる」と語った濱田。一方で「まだまだこのドラマは終わりません」とさらなる盛り上がりへの期待を煽っていた。

■濱田岳
1988年6月28日生まれ、東京都出身。1998年にドラマ『ひとりぼっちの君に』でデビュー。2004年にドラマ『3年B組金八先生』に出演し注目を浴び、2007年には主演映画『アヒルと鴨のコインロッカー』が話題に。その後も、ドラマ『釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~』シリーズ、『シェフは名探偵』(2021)、NHK連続テレビ小説『わろてんか』(2017年度後期)、『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』(2014)、『麒麟がくる』(2021)、映画『永遠の0』(2013)、『HERO』(2015)、『喜劇 愛妻物語』(2020)など、数々の話題作に出演している。

(C)TBS