東武鉄道は25日、特急スペーシアの新型車両N100系(2023年導入予定)について、インテリアとシートバリエーションが決定したと発表した。プライベートジェットをイメージした「コックピットスイート」、カフェカウンター併設の「コックピットラウンジ」など、全6種類のシートバリエーションを用意している。

  • 特急スペーシア新型車両の「コックピットスイート」(イメージ)

新型車両N100系は、現行の特急車両「スペーシア」を継承しつつ、より上質な空間となった個室をはじめ、全6種類のシートからそれぞれの旅行スタイルに合うものを選べる。車内はモダンデザインをベースとした落ち着きのある配色で、ゆったりとした移動空間を提供するとのこと。

6号車はコンパートメントルームとなっており、車両先頭部に展望を楽しめる特別な「コックピットスイート」を用意。「コックピットスイート」は最上級のシートとされ、プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」をコンセプトとしている。私鉄特急最大という11平方メートルの個室にソファーを配置し、最大7名まで利用できる。

6号車のコンパートメントは、4名がゆとりをもって座れる「コ」の字型ソファーと可変テーブルを採用し、乗客の構成や目的、そのときの気分に合わせてテーブルのレイアウトを変更させることで、最適な空間を提供する。

  • 「コンパートメント」(イメージ)

  • 「コックピットラウンジ」(イメージ)

  • 「コックピットラウンジ」(イメージ)

  • カフェカウンター(イメージ)

1号車の「コックピットラウンジ」では、現存する日本最古のリゾートホテルとして来年150周年を迎える日光金谷ホテルや、かつて各国の外交官たちが避暑を楽しんだ日光に残る大使館別荘をモチーフに、気品高く落ち着きのある空間を提供。「コックピットスイート」と同じく展望が楽しめるほか、カフェカウンターも併設し、4人・2人・1人掛けの各種ソファーを用意することで、さまざまなグループ形態に合わせた空間を提供する。

2号車の「プレミアムシート」では、従来の特急車両より広い横3列(2列+1列)の配置で、シートピッチも現「スペーシア」より広い120cmとし、東武鉄道では初という電動リクライニングやバックシェル構造で快適性・プライベート性を向上させることにより、ラグジュアリーな移動空間を提供する。大型インアームテーブルと読書灯を搭載し、観光・ビジネス利用ともにワンランク上の乗車感を提供するとのこと。

  • 「プレミアムシート」(イメージ)

  • 「スタンダードシート」(イメージ)

  • 「ボックスシート」(イメージ)

3~5号車の「スタンダードシート」は、現「スペーシア」と同じ110cmのシートピッチでゆとりをもたせ、観光やビジネスの利用に対応。5号車の「ボックスシート」は向かい合う2シートによる半個室でプライベート性を高めるとともに、シートの横幅を約80cmとし、1シートをひとりで広々と利用できる。