舞台『呪術廻戦』の製作発表会が13日に東京・渋谷スクランブルホールで行われ、佐藤流司(虎杖悠仁役)、泰江和明(伏黒恵役)、豊原江理佳(釘崎野薔薇役)、和田雅成(七海建人役)、太田基裕(真人役)、藤田玲(夏油傑役)、三浦涼介(五条悟役)ら主要キャスト陣が勢ぞろいした。この日は演出の小林顕作、週刊少年ジャンプの中野博之編集長も来場した。

  • 前列左から豊原江理佳、佐藤流司、泰江和明、三浦涼介。後列左から藤田玲、太田基裕、和田雅成

    前列左から豊原江理佳、佐藤流司、泰江和明、三浦涼介。後列左から藤田玲、太田基裕、和田雅成

『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)にて連載中の『呪術廻戦』(原作:芥見下々)は、呪いを祓う才能の持ち主が集められた「東京都立呪術高等専門学校」を舞台に、驚異的な身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁が、同学年の伏黒恵、釘崎野薔薇と共に呪術を学びながら、強大な敵と戦うさまを独特の世界観で描きだすダークファンタジー。2020年10月に放送開始となったテレビアニメが高視聴率を記録し、シーズン2の制作も決定。さらに昨年12月24日に公開された『劇場版 呪術廻戦 0』は現在、興行収入134億円の大ヒットを記録するなど、一大ムーブメントを巻き起こしている。

主人公・虎杖悠仁役の佐藤は「このような大きな作品で主演を演じさせていただき、本当に光栄に思います。身体能力が高い役なので、本番に向けて身体の方も鋭意制作中ということで、どうかご期待ください」とあいさつ。伏黒役の泰江も「僕はこの役がどうしてもやりたくて、小林さんと初めてお会いした時に、アクロバット、ダンス、お芝居も全部披露させていただいて、結果ここに立てていることに感謝しかありません」と続け、釘崎野薔薇役の豊原が「カッコ良くて、強くて、憧れてしまうような野薔薇ちゃんに決まったときから夢見心地で。こんなカッコいい野薔薇ちゃんができるんだろうかという不安もありますが、その不安も全部、力に変えて、この役に挑戦したい」と意気込んだ。さらに五条悟役の三浦は「作品のファンの皆さまとともに、僕も『呪術廻戦』という作品を愛し、五条というキャラクターを精いっぱい、心をこめて演じられるよう、精進していくのでお願いします」と続けた。

真人役の太田は「真人は、人間の負の感情から生まれた呪霊。でも皮肉にも真の人と書く名前であることに奥行きを感じているんですが。彼の哲学を感じながら、僕自身の話を融合させて、共鳴し合って、ひとつの役を作りあげていきたい。この作品のスパイスになるように頑張って行きます」とコメント。そしてもともと原作の大ファンだったという夏油傑役の藤田は「もし舞台化するなら、自分がやれる役はないだろうかとずっと考えてたんですけど、夏油かなと思っていたんです。それがこのお話をいただいた時に、夏油と聞いて、やったー! となった記憶があります。いち原作ファンとして、原作好きな人にも楽しんでいただけるよう。僕もスパイスになれるよう頑張ります」と意気込んだ。

本舞台では、歌やダンスなどの要素も織り込まれるという。演出の小林も「いろいろと会議を重ねる中で、みんなが(キャストは)歌がうまいですよというので。僕も歌を作るのは好きだし。ミュージカルとはついてないので、ふたを開けてみんなが歌っていたらビックリするかもしれないけど、みんなに歌ってもらったら楽しいんじゃないかなと思っています」と感じたといい、三浦も「歌もダンスもしっかりやりたいです」とその意見に同意。

小林は「せっかくなら、舞台ならではのものをてんこ盛りにしたい。原作から飛び出した世界で、新しいものを作りたい。ただもちろんアニメともリンクするし、(『呪術廻戦』が)原作だよなというものにもしたいし。理想ばかり言っていますが、全部やりたいなと思っています」とその構想の一端を明かした。

「自分の役と似ているところは?」という質問を受けた佐藤は「虎杖悠仁と佐藤流司で、名前も似ていますし、出身地が宮城県というのも似ています。また悠仁は身長173センチなんですが、わたしも171センチ。調子がいい日は172センチなので、身長も近いかな。それからスタミナも自信があるので、身体能力的な部分は似ているなと思いますね」というと、和田も「パンが好きというところが似ているのと、七海の身長が184センチくらいと書いてあって。僕は181センチなんですけど、調子がいいときは183センチくらいなので、いっぱい寝て本番に臨みます」と冗談めかすと、佐藤が「同じ事を言うなよ」とツッコんでみせ、会場を沸かせた。

最後のコメントを求められた小林は「先ほども申し上げた通り、舞台でできることを精いっぱい繰り広げて。出演者は役のことを考えて悩むこともあると思いますが、役者が本人の声、本人の気持ちでやってくれたら、それに役がついてくると思うので。そんなみんなの意気込みやパワーを前面に出せるような作品にしたいので、楽しみにお待ちください」と語ると、佐藤も「このご時世、日常で感じる不満や不安、負の感情があると思いますが、全部(劇場に)持ってきてください。ふっ飛ばしますから」と意気込みを語った。

同作にはほか禪院真希役の高月彩良、狗巻棘役の定本楓馬、パンダ役の寺山武志、伊地知潔高役の田中穂先、家入硝子役の石井美絵子、吉野順平役の福澤希空、漏瑚役の山岸門人、花御役の南誉士広、両面宿儺役の五十嵐拓人が出演。東京公演は天王洲 銀河劇場にて7月15日〜31日、大阪公演はメルパルクホール大阪にて8月4日〜14日。

(C)芥見下々/集英社・舞台「呪術廻戦」製作委員会