民放キー5局の4月改編情報が11日、出そろった。配信戦略を見据えて各局でドラマ枠を増設する動きが加速するほか、若手クリエイターの育成を念頭に置いた深夜帯の新番組編成も進んでいる。各局の改編説明会から、この4月編成の動向をまとめた。

  • (左上から時計回りに)『ナンバMG5』間宮祥太朗、『村井の恋』高橋ひかる・宮世琉弥、『パンドラの果実 ~科学犯罪捜査ファイル~』ディーン・フジオカ、『汝の名』北乃きい・山崎紘菜 (C)フジテレビ (C)TBS (C)テレビ東京

    (左上から時計回りに)『ナンバMG5』間宮祥太朗、『村井の恋』高橋ひかる・宮世琉弥、『パンドラの果実 ~科学犯罪捜査ファイル~』ディーン・フジオカ、『汝の名』北乃きい・山崎紘菜
    (C)フジテレビ (C)TBS (C)テレビ東京

■テレ東、深夜ドラマ8枠体制に

今回の改編で特に目立つのが、配信を意識したドラマ枠の新設だ。フジテレビは水曜22時に連ドラ枠を6年ぶりに復活させ、間宮祥太朗主演『ナンバMG5』を4月13日に開始。中村百合子編成部長は「若年視聴者層を意識していきますので、配信戦略にもかなう枠になっていけると考えております。さらに、外部プラットフォームとの連携や、映画化連動など様々な協業や仕掛けにもトライし、期待感を生み出せる枠を目指しております」と狙いを語る。裏の日本テレビ「水曜ドラマ」が“お仕事ドラマ”を中心に編成するのに対し、こちらは“New Hero”を掲げてラインナップすることで、差別化を図る。

TBSは、火曜深夜に「ドラマストリーム」(24:58~)を新設し、高橋ひかる主演『村井の恋』が4月5日にスタート。福士洋通編成部長は「恋愛ドラマを中心にラインナップし、配信ファーストのスキームで、地上波より先行して有料配信サービスで最新話を配信していく予定です。GP帯と深夜を合わせて4枠で、デジタル領域においてもしっかりと存在感を示して、TBSドラマのブランディングを加速させていきたい」と話す。

この深夜ドラマで先行してきたテレビ東京は、今回の改編でさらに1枠増やし、火曜深夜に山崎紘菜&北乃きいW主演『汝の名』(24:30~)を4月5日スタート。これにより、深夜帯だけでドラマ8枠体制と拡充され、大庭竹修編成部長は「“テレ東といえば深夜ドラマ”と思っていただけるブランド力を、放送だけでなく配信も含めてやっていきたい」と鼻息が荒い。

日本テレビでは増枠はないものの、ディーン・フジオカ主演『パンドラの果実 ~科学犯罪捜査ファイル~』(4月23日スタート、土曜22:00~)をHuluと共同製作し、Season1を地上波で、Season2を6月からHuluで配信。また、道枝駿佑主演『金田一少年の事件簿』(4月24日スタート、日曜22:30~)は、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+」で世界配信されることが決まっている。

テレビ朝日は、金曜23時15分、土曜23時、同23時30分と、引き続き3枠の深夜ドラマを編成。榊原誠志総合編成部長は「リアルタイム視聴はもちろんですが、配信を意識したコンテンツ内容でプロモーションの展開もしております」とした。

■若手クリエイター育成枠も増加傾向

深夜ゾーンでは、若手制作者の育成を目的としたバラエティ枠を増強する動きが出ている。

テレ朝は、深夜のバラエティゾーン「バラバラ大作戦」を大枠化させ、23時台の「ネオバラ」などを再編した「スーパーバラバラ大作戦」を新設する。従来の「バラバラ大作戦」を含め、積極的に新番組投入・入れ替え・昇格を行っており、榊原総合編成部長は「20年ぶりの大改革になります。23時台から4時間にわたって合計30を超える若手クリエイターのチャレンジングな企画を編成します」と説明。これに加え、社内のクリエイター発掘・育成を目的とし、約1,300人の全社員を対象に企画募集した番組を放送する『お願い!ランキングpresents そだてれび』(月~木曜24:45~)を編成する。

日テレは、月・火曜24時台に『午前0時の森』(4月11日スタート、23:59~)を生放送。番組の“MC”も“内容”も固定せず、生放送開始と共にその日の全容を明らかにするという意欲的な取り組みで、川口信洋プロデューサーは「日本テレビの次世代を担う6人のディレクターが各曜日を担当しておりまして、決まったフォーマットで毎回お届けするというよりは、それぞれのディレクターの個性とその日のMCのキャラクターが混ざりあって、毎日何が起こるか分からないような生放送をお届けできれば」と狙いを明かす。なお、金曜24時30分のトライアル枠『ネクプラ』も、引き続き編成される。

TBSは、詳細未発表ながら「バラエティの新規開発枠を設ける予定です。深夜枠からGP帯でも結果を出せるヒットバラエティを生み出し、若手クリエイターも育成していきたいと考えております」(福士編成部長)と予告。

フジは、企画開発枠『水曜NEXT!』(水曜24:25~)を4月以降も継続。同枠からは、4月にレギュラー化される『トークィーンズ』(木曜23:00~)のほか、『日本一めんどくせぇ料理店』『かまいまち』『バチくるオードリー』といったG帯・23時台で特番化するコンテンツも生まれている。