2011年に「あたりまえ体操」でブレイクしたお笑いコンビ・COWCOW(多田健二、善し)。コンビ結成28周年を迎え、TikTokでフォロワー数が120万人を超えるなどSNSでも活躍している2人に、現在の活動や今後について話を聞いた。

  • お笑いコンビ・COWCOWの多田健二(左)と善し

――近年、TikTokでの活躍が目覚ましく、フォロワーは120万に達しています。

多田:2018年のコンビ結成25周年企画の一環でTikTokを始めました。調子よくフォロワー数が増えていったんですけど、40万人で頭打ちに。そこで相方が「海外にも発信しよう」と考え、2013年に「あたりまえ体操」のインドネシア版が流行ったこともあり、インドネシア語や英語、韓国語など、いろんな言語でやっていったら、フォロワーが120万人を突破しました。フォロワーが100万人を突破した頃にYouTubeも始めました。

――TikTokがウケている理由をどう分析していますか?

善し:ベースには「あたりまえ体操」があると思います。誰にでも覚えられるリズムというのが強いのかなと。

多田:TikTokは既存の音楽に乗せて皆さんが真似して振り付けするのが主流で、そう思われている方が今でも多い。僕らみたいなおじさん芸人が踊っているところは興味がない。それよりも僕らは、ネタをアレンジして皆さんが真似してくれる音源を作る、オリジナル音源に特化したアカウントにしました。そこから調子よくフォロワー数が増えていきました。COWCOWのネタとTikTokはすごい相性が良かったです。

――海外の方たちにも届いて。

多田:先日も、「あたりまえ体操」のインドネシア版を久々にTikTokでアップしたのですが、反応が良かったです。インドネシアは親日国でもあり、特に反応いいです。他のネタもインドネシア語バージョンにして、それが「あたりまえ体操」よりもバズりました。いろんなネタを同じようにアップして、いろんな方が真似してくれて、インドネシアの銀行のCMソングにも選ばれました(笑)

――すごい反響ですね。

善し:まだまだです。TikTokでも上はたくさんいます。日々勉強ですね。

多田:ただ、僕らはまるでインドネシアだけバズっているように見えていますが、ほかの言語もバズっているよ、というのは言いたいですね(笑)。YouTubeも、いろんな言語で動画をアップしたらどうなるかと思って開設しました。日本語のYouTubeチャンネルより、インドネシア語のチャンネルのほうが登録者数が多いという現象が起きています。

――インドネシアが中心にはなってしまうと思いますが、やはり海外の引き合いも多いですか?

多田:そうですね、増えてます。来年インドネシア現地にも呼ばれています。

――お二人は“世界のCOWCOWに”ともおっしゃっていますが、理想の形は?

善し:正直、“海外に向けて”という意識が高いわけではありません。とはいえ、ライブのネタが海外でも通用するとやりがいは感じます。

多田:オリジナル音源を出すTikTokerとしては負けたくないですね。流行る音源を何曲作れるか。そこは勝負どころだと思っています。

善し:TikTokを始めて3年ですが、初年度出したものは「懐かしい~」と思うくらい流れが早い。毎週毎日、いろんなトレンドが変わっていく。時代に取り残されないために、トレンドの勉強ができて良かったです。