――国内でCOWCOWさんと言うと「あたりまえ体操」を連想される方が多いです。2011年に始めて、今や10周年を迎えました。今もCMで採用されるなど愛されています。

多田:これはもう、ありがたいとして言いようがないです。最初、『あらびき団』でやらせてもらって、東野幸治さんが「COWCOW、売れたんちゃう!?」と言ってくれた、あの一言からテレビ出演が増えました。もう一つ覚えているが、ケンドーコバヤシさんが「『あたりまえ体操』はK点超えたな」とおっしゃってくれたこと。先輩方からそう言っていただいて手応えを感じました。それでもまさかここまで使われるネタとは思っていなかったです。10周年という節目にCM起用もあり、ありがたいです。

――「あたりまえ体操」の作曲・歌唱を担当されていらっしゃる樋口太陽さんは、売れて長野に別荘を持っていらっしゃるとか。

善し:樋口太陽の存在はデカかったですね。毎回高いクオリティーで歌ってくださる。

多田:長野に別荘があって「クソッ、あいつだけ……」なんて気持ちはまったくないです。逆に、うれしいです。樋口はほかにも楽曲をいろいろ手がけていますけど、いつも「『あたりまえ体操』は名刺代わりになる」と言ってださる。あいつがどんどん大きくなって、儲けていくのはうれしいという気持ちしかないです。もっともっと、大きい家を建ててほしいです(笑)

善し:彼がすごいのは、会った当初からぜんぜん変わらないことですね。めちゃくちゃ偉そうにしていい立場になったのに、当初と変わらない。僕らが歌を頼むときのギャラも変えていない。ほかの仕事ならもっと高い金額でやっているはずなのに、僕らのために歌うときは常に一律のギャラでやってくれる。そういう意味でも感謝してます。「あたりまえ体操」を依頼したときも、忙しい中でバーっと作ってくれた。別荘……うれしいですね(笑)

――「あたりまえ体操」はお二人にとっても一番の転機だったと言って過言ではないですか?

多田:そうですね。

善し:COWCOWを知らなくても「あたりまえ体操」を知っている方はリアルにいます。インドネシアでもそう。それくらいネタとして有名。ありがたいですよね。

――今年で28周年。“第2のあたりまえ体操を出したい”など今後の目標は?

多田:またバズりたいという思いがないことはないです。

善し:でも年々やっぱり継続が目標になってきます。いかに継続するか。

――ダチョウ倶楽部さんが似たことをおっしゃっていますね。

善し:ハハハ! 僕らは今47歳で、これから50代に入っていきます。おぼん・こぼん師匠もそうですけど、継続がすべて。継続すれば何かある。芸人はそれがある。おじいちゃんになって「あたりまえ体操」をやると、より面白くなる瞬間が来るかもしれないです。継続が大事ですよね。本当に夢のない言葉ですみませんが…(笑)

多田:継続しながら、“世界のCOWCOW”と呼ばれたいです(笑)