冷え込みが増すと、ぐっと恋しくなる温泉。そろそろ、温泉にザバーッと入って、極楽気分を味わいたいですよね。ただwithコロナの今は、いい湯&いい宿に加えて「できれば人が少ない場所で!」も重要なポイントです。
前編(安心、楽しい、癒やされる!大分2泊3日「ずらし温泉旅」が最高すぎてメロメロになった【前編】)では、大分屈指のパワースポット、女子旅に欠かせないおしゃれな工芸品やフォトスポット、別府温泉の明礬エリアを楽しみ尽くす旅を巡ってきました。後編では、数々の絶景スポットに感動し、歴史ある伝統工芸に触れ、レトロな商店街で町歩きする様子をお届けします!
1.【12:00】田園風景の中に突如現れる東洋のナイアガラ「野尻の滝」
「岡本屋売店」から南へ車を走らせること1時間。やってきたのは、豊後大野市緒方町原尻にある「野尻の滝(はらじりのたき)」です。
滝といえば、山奥にある印象ですが、この滝があるのは「道の駅 原尻の滝」から歩いてすぐの緒方平野!無料駐車場に車を停めて、歩いてさくっと見に行ける、お手軽絶景スポットです。
注目ポイントは、滝が流れ落ちる光景を上から眺められること。滝の大きさは幅120m、高さ20。近づけば、ゴォー、ゴォー、ゴォー…!!!と豪快な水音が響き渡り、大迫力。その姿は「東洋のナイアガラ」とも呼ばれています。
「原尻の滝」の始まりは、いまから9万年ほど前。阿蘇山の大噴火による火山の影響で、このような形になりました。つまり、今見ている光景は、9万年かけてつくられたもの。そう考えるとロマンを感じますよね。
滝の周囲には、吊橋があったり、下へ降りていける階段もあるので、四方八方から滝を眺めるのもいいでしょう。
そして、滝の上流にそびえたつ鳥居も神秘的。この鳥居は川の両岸にある緒方三社(一宮八幡社・二宮八幡社・三宮八幡社)のお祭り「緒方三社 川越しまつり」で、お神輿が川を渡る際に「身を清める道の入口」として建てられたのだとか。迫力満点の勇壮なお祭りも、一度見てみたい!
2.【13:30】「茶房ひめ野」(姫野一郎商店)で、しいたけ尽くしのお値打ちランチ
「原尻の滝」から車で約10分。城下町ならではの風情を残す竹田市で、知る人ぞ知る穴場のお店でランチをいただきます。
訪れたのは、明治10年創業“140年以上しいたけ一筋”という老舗の干ししいたけ専門問屋「姫野一郎商店」。
ぱっと見分かりづらいのですが、実はこの奥に、ランチや甘味をいただける喫茶スペースがあるんです!
それがここ「茶房ひめ野」。
和の趣あふれた落ち着いた空間でいただくのは、大分の特産品・干ししいたけをふんだんに使った、しいたけ尽くしのごはん。
白いご飯に、肉厚のどんこしいたけやごぼうなどを混ぜ込んだ「椎茸めし」、まるまるとしたどんこしいたけに肉を詰めて揚げた「しいたけの肉詰めフライ」など、どのお料理も無添加にこだわり、ほんわか優しい味付け。素朴ですが、しいたけの味をストレートに楽しめる、ヘルシーでおいしいご飯です。
しいたけ屋さんなので、しいたけ料理がおいしいのはもちろんのこと、食後のお抹茶&甘味もおいしいのです!
お腹が満たされたら、帰りに「姫野一郎商店」でさまざまな「しいたけの商品」を買えるのも嬉しいところ。お土産で買ったしいたけパウダー「原木椎茸粉」は、簡単に料理のコクを深めてくれるので、今でも我が家で大活躍です。
3.【15:00】圧巻のスケール!絶景の花スポット「くじゅう花公園」
ランチの後は、30分ほど車を走らせて、阿蘇国立公園内にある「くじゅう花公園」へ。東京ドーム5.5個分という広大な敷地には、イングリッシュガーデン、ラベンダー園、芝桜、バラ園、など、エリアごとにいろんなパターンのお花が楽しめます。
一番のおすすめは、山の借景が一番良い「高原の彩り」エリアに咲く、約6万株のサルビア。赤・白・青のコントラストが美しいですよね! カラフルなお花の絨毯の背には、悠々とした九重連山が。あまりにもスケールが大きいので、まるでスイスへ来たような気分です♪
ここはお花がウリのスポットですが、秋になると、2000km旅する神秘の蝶「アサギマダラ」も楽しめます。
「アサギマダラ」は、人気アニメ「鬼滅の刃」に出てくる「胡蝶しのぶ」モチーフの蝶。筆者も「鬼滅ファン」なので、蝶が飛び交う様子を見ながらワクワクしっぱなしでした…!!
4.【16:30】大自然に囲まれた絶景宿「レゾネイトクラブくじゅう」
今晩のお宿は、「くじゅう花公園」からほど近い、同じ阿蘇国立公園内にある「レゾネイトクラブくじゅう」です。
標高はおよそ860m。山の中腹にあり、近くにはスキー場も。みずみずしい自然に癒やされる最高のロケーション!
客室はさまざまなタイプがありますが、今回泊まったのは、一番景色が良い「展望デッキテラス付き客室」。入ってすぐの場所にリビングがあり、階段を数段のぼった先に、ベッドが2台並ぶ寝室があります。
そして窓の外には、広々としたデッキテラス!外に出て、大草原を眺めてのんびりと……が最高の時間です。
昼は澄み切った青空を、夜は満点の星空を眺められる、「レゾネイトクラブくじゅう」 の露天風呂。忙しい日常から離れて、ゆったりスローなひとときを過ごせます。
泉質はpH6.2の炭酸水素塩泉。湯の色が茶褐色なのは、鉄分を多く含むから。ざぶん…と入るだけで、造血作用がうながされるので、貧血や月経障害などにも効果が期待できます。
夕食がとびきりおいしいと、旅はより思い出深いものになりますよね。「レゾネイトクラブくじゅう」 の夕食は、まさにおいしくて忘れられない感動の味わいです。
特に印象的だったのが、「おおいた和牛」のロティスリー。
「おおいた和牛」とは、大分の大自然でのびのびと育った肉質の良い「豊後牛」の中でも、条件を満たした牛だけが認められる「最高級和牛」のこと。まろやかなおしいさと上品な甘さがあり、黒いダイヤモンドと呼ばれています。
ひと噛みすれば、中からじゅわっと気品あふれる肉汁が……。この柔らかさとジューシーさは感動もの。
お腹がいっぱいになり、気持ちよく就寝。早朝4時に目が冷めたので、テラスへ出てみると……。夜空いっぱいに広がるのは、満点の星空!
「ここは星空がきれいですよ」と聞いてはいましたが、予想をはるかに上回る満天の星空に大感激です。
手を伸ばせば、星の粒が手に届くのでは?と思えるほど、錯覚してしまうぐらい、大きく、美しく輝いていました。
そして、星空とはまた違った感動を味わえるのが、ロマンチックなサンセットタイム。テラスは東向きにあるので、大草原の向こうから、ピンク、紫色、オレンジ、そして黄色へと変化する色彩をゆっくりと味わえます。
この美しい朝焼けに遭遇すると、「また大分へ来たい!」と思わずにはいられません。
お楽しみの朝食は、夕食と同じレストランでいただきます。毎朝焼き上げる焼きたての自家製パン、新鮮な野菜、久住高原のおいしいお水、ホテルのバイキングでは珍しい青汁まで!健康的な朝ごはんに、朝から大満足です。
朝食後のお楽しみは、コーヒーミルを使って自分で淹れたコーヒー。自分でゴリゴリ…と豆を挽く音に耳を傾けて、ゆっくり流れる朝の時間を味わいます。
絶景を見ながら飲むと、おいしさも一段と増します。