5.【10:30】ドキドキが止まらない!高さ日本一の「九重“夢”大吊橋」

  • 橋の上から眺める大パノラマに感動

ホテルのチェックアウトを済ませたら、大分県の山間部・九重(ここのえ)町へ車を走らせます。

旅の目的地は、2021年10月に15周年を迎えた、高さ日本一(173m)を誇る「九重"夢"大吊橋」!あの「ピラミッド」がすっぽり収まる高さ……というと、イメージしやすいのではないでしょうか?

実際に歩いてみると、足元から冷たい風が吹き上がり空中散歩状態。さすが日本一だけあって、真下を見ると高さを実感して、ドキドキが止まりません!

ただし、高いだけあって、橋の上からの景色は圧巻です。どんどん進むと、日本の滝百選にも選ばれている名滝「震動の滝」や、九重連山を一望。橋の上からでないと見られない、360度の大パノラマが楽しめますよ。

ちなみに、2021年からは、梅雨と冬の時期限定で「スケルトン床」もスタート。高いところが好きな人は、スケスケっぷりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

  • どれもハンパない厚みと、ずしっと重い重量感に驚きの「九重“夢”バーガー」

旅先のランチは、やっぱりおいしいご当地グルメを楽しみたいですよね。ということで、吊橋のたもとにある、ご当地バーガーで有名な「九重“夢”大吊橋 天空館2号店」へやってきました!

メニューをのぞくと、「鹿ガー」「シシガー」など、オリジナリティあふれるハンバーガーのネーミングが……。これは地元でとれるジビエ(鹿肉や猪肉)をミンチにした、手作りパテが自慢のご当地バーガー。ソースも自家製にこだわり、味&ボリュームともに大・大・大満足です。

ちなみに、100%当てられないであろう「モモガー」とは、豊後牛のハンバーガーですが、もも肉ではなく、牛が「モォ~モォ~」と鳴くからなのだとか。きらめくセンスに、モー脱帽です。

6.【13:00】江戸時代から続く大分の伝統工芸、小鹿田焼(おんたやき)の里

  • 小袋窯の小袋定雄さん

続いてやってきたのは、大分県と福岡県の県境にある日田市の静かな山あい。300年以上の歴史を持つ陶芸の里「小鹿田焼の里」です。

今ある窯元は9軒。今回訪れたのは、その中でも集落の南端にある「小袋窯」です。

「小鹿田焼」には江戸時代から、代々、その家の子ども1人だけが後を受け継ぐ「一子相伝」の伝統がありますが、「小袋窯」もお父さんの定雄さんと、息子の道明さんの手によって、作陶されています。

  • 文明の力を一切使わず、手間と時間をかけて作られる「小鹿田焼」

集落を歩いていると、どこからともなく聞こえてくる「ギィィー、ギィィー、ゴットン!」音。これは、土を細かく砕く「唐臼(からうす)」という道具の音です。この独特な「唐臼」の音は、「残したい日本の音風景100選」にも選ばれました。

しかも「唐臼」は、365日24時間、川の流れを利用した水力だけで動き続けているというから、驚きです…!!

さらに「小鹿田焼」を焼くのは、ガスでも電気でもありません。一度火を入れると、およそ60時間もつきっきりで火の番をしなければならない「登り窯」で、寝ずの番をしながら焼き上げているそうです。

  • 「小袋窯」の直売所

そうやって大切に作られた「小鹿田焼」は、窯元横にある直売所で購入できます。

モダンだけど、どこかほっこり温かみがあって。手にとってみると、優しい“土の風合い”が手によくなじみます。

少しずつ作り手によって風合いが異なるので、一軒一軒回っても良し、じっくり1軒でお気に入りを見つけるのも良し。とにかく「あれも!これも…!」と、迷うほどたくさんの「小鹿田焼」に出会えますよ。

7.【15:00】レトロかわいい「豆田町商店街」でぶらり町歩き

  • イラストレーター布川愛子さんによるイラスト

「小鹿田焼の里」から車で30分。最後に訪れたのは、レトロな風景と町歩きが楽しめる、大分県日田市豆田町の「豆田町商店街」です。

歩いてみると、石畳の小道や土塀白壁の建物、など江戸時代に天領であった頃を彷彿させる風景が、次々と目に飛びこんできます。まさにレトロジェニックの宝庫。ぶらっと歩いているだけでも、楽しい!

ちなみに、町を散策するなら、キツネのイラストが描かれた「ヒタよりみち帖」を手にしながら巡るのがおすすめ。大分県由布市・九重町・玖珠町・日田市(頭文字でユフココクスヒタ)により、“空と緑に包まれる町へ”をテーマに作成した周遊マップで、各市でもそれぞれの“よりみち帖”が手に入ります。このヒタよりみち帖には、日田の名所や特産品がかわいいイラストとともに紹介されています。

ヒタよりみち帖は下記で手に入れられるので、参考にしてくださいね。

・日田市観光協会
・日田市役所の1F

  • 写真左はフォトスポットとして人気の大正初期に建てられた「豆田まちづくり歴史交流館」(旧船津歯科)

「豆田まちづくり歴史交流館」は、長屋を元に洋風建築として生まれ変わった個性的な建築物で、かつては歯科医院だった建物です。

そして、日田市は日田杉を使った下駄が有名なので、豆田町内の「止まれ(とまって)」のマークが、ぜんぶ「下駄のマーク」になっているんです。足元からキュンとしちゃいますよね。

  • 人気の「ドルチェかき氷」(大分かぼすレアチーズ)

町歩きで小腹が減ったので、1年中おいしい「ドルチェかき氷」が食べられる「琴音庵(ことねあん)」へ。

この日注文したのは、「大分かぼすレアチーズ」。

水の街・日田の清らかなお水で作るふわふわ氷の上には、こっくり濃なソースをたっぷりと。さらにその上から、爽やかな香りのかぼすをぎゅっと絞ってかければ、本当にレアチーズケーキみたい!

かき氷のようでかき氷でない、未体験のおいしさに大興奮です。

  • 日田杉の薄板でできたカップ入りの「日田ハイボール」

こちらのお店は、日田市内の酒蔵会社が作る焼酎などを使ったご当地ハイボールもいただけるとのことで、ぐびっといかせていただきました。

適度なシュワシュワ感と、気品ある焼酎の香り。

これ最高やーん‥‥!!涙

心の底から、大分の旅を楽しみ尽くした今回の旅でした。

見て、食べて、触れて。心が震えまくった大分2泊3日。知らない魅力がぎっしり詰まった大分で、ぜひ「ずらし旅」を楽しんでみてください。