モデルで女優の高橋メアリージュンらが10月30日、東京・新宿御苑で開催されたアップサイクルマルシェ「Under The Tree」に参加し、フードロス削減を呼びかけた。

  • アップサイクルマルシェ「Under The Tree」に参加した、左から西内ひろ、高橋メアリージュン、近藤しづか

同イベントは、高橋とコクーンラボ、フリフルの3者がフードロスへの新たな提案を行うことを目的に実施した。見た目や大きさなどが市場流通の規格に合わないもの、傷や変形によって同価格で卸売りできない規格外食材を販売。「アップサイクル」とは、再利用するだけでなく、アイデアで新しいものに作り替えることによって「価値を高める=アップさせる」ことを意味する。

会場では、同イベント実行委員の高橋と近藤しづか、西内ひろのトークショーも行われた。昨年11月に同じ会場で行われた、サスティナブルなファッションショーで近藤と再会し、「フードロス」について詳しく話を聞き関心を持ったという高橋。「私もそうだったのですが、『“規格外食材”というものをまだよく知らない方は多いのでは』と思いましたし、『知ってほしいな』と思い、SNSで発信しました」と語り、近藤はそのきっかけについて「メアリーが『何かみんなでやろう』と声を上げたこと」と明かした。

■高橋メアリージュン、近藤しづか、西内ひろインタビュー

――マルシェの様子をご覧になった感想からお願いします。

高橋:まず、天気に恵まれたので、光がきれいで、すごくいい雰囲気です。かわいい野菜たちも、ドーナツも並んでいて、間違いなく、楽しくて素晴らしいマルシェになると思います。

近藤:すごくいいお天気で、“ナチュラル”だったり、“オーガニック”だったりというイメージにとっても合っていて、いいなと思いました。

西内:ニンジンとか、大きさが様々なのですが、それが逆にかわいくて、「どの子を持って帰ろうかな」という気持ちです。同じ形のものが一つもないので、普通と違って楽しいなと感じました。

――今年の夏に1日限りのアップサイクルマルシェとして予定されていた「Under The Tree」ですが、緊急事態宣言の発令で中止となり、この日の開催となりました。実行委員にも名を連ねている高橋さんですが、改めて、「Under The Tree」が開催された心境をお願いします。

高橋:とにかく、嬉しいです。みんなで願っていた“第1歩の日”なので。延期になってしまったりはしたのですが、“第1歩”をようやく踏み出せたことが嬉しいです。フードロス削減のために、ここからどんどん活動していきたいので、まず、この日を迎えられた事がすごく嬉しいです。

――近藤さんは、そんな高橋さんの様子をそばで見ていたのですね。

近藤:そうなんです。私とメアリーが去年、この会場で久しぶりに会って、2人で、規格外食材のブースに行ったときに、かぼちゃのスープを出して頂いたのですね。それが甘くて、すごくおいしかったのです。そのときに、「規格外野菜で作られたスープなんですよ」と教えて頂きました。その時に、2人で感動したのですが、そのあと、メアリーは、「何かできないかな」と声をあげて、行動に移して、仲間を集めていったのです。行動力がすごくて、女が惚れる女です。ほんとカッコいいなと思います。

――高橋さんは実生活でもお姉さんですが、モデル仲間の間でも“姉御肌”なのですか?

高橋:長い間、一番年下だったので、そういう感じではないのですが、周りが姉御だったので、姉御肌の方の背中を見て学んだということはあるかもしれません。

近藤:メアリーは、クールなイメージですが、優しくて、温かい人です。

――近藤さんは、レシピや、健康的に美しくなるための食事法などを提案されていますが、「調理をして食べる」という点において、規格外食材と、規格内として流通する食材に違いはあるのですか?

近藤:はい。むしろ味はおいしかったりします。トマトは形が横長の方がおいしかったりするので、シェフの方はあえて選んだりすると、農家さんに聞きました。野菜などは、小さい方が使い勝手がよかったりすることも多いので、規格外食材の方が便利です。

――「規格外」という言葉がマイナスのイメージがあるため、「かわいいネーミングがほしい」とおっしゃってましたね。

高橋:SNS で聞いたりもしているのですが、今のところ、「ユニーク」とか、「個 性豊か」という言葉が上がっていて。かわいい名前って、何かないですかね。

近藤:思いつきました。「レインボーベジタブル」! ピースフルなイメージだし、色んな色があるから、「色んな個性があっていいんだよ」ということを表現できると思います。

高橋:「虹ベジ(にじべじ)」!

西内:「虹ベジ」、いいですね!

――最後に「Under The Tree」への思いを、教えてください。

高橋:「Under The Tree」のコンセプトは、どんなことにも繋がっていってほしいですし、人に対する差別もなくなってほしいです。多くの人が「比べるのではなくて、それぞれの個性があっていい。違っていんだよ」と思い、人に対しても、色んなものに対しても、優しい世の中になってほしいなと思います。

近藤:私たちも、楽しみなからこのイベントを開催していますので、来て下さった方も楽しんで、笑顔になって帰って頂けたら嬉しいです。

西内:私もお2人と同じなのですが、去年ここに来て、規格外食材のことを知りました。「このままじゃダメだな。この問題をもっと周知しないとダメだな」と思う方が、今日来て下さった方の中にもいると思います。“気づき”のキッカケのイベントになればいいなと思っています。