TBSが昨年12月から開催してきた、全国の10代の女性を対象に将来ドラマで活躍する女優を発掘・育成するオーディション「TBSスター育成プロジェクト『私が女優になる日_』」。約9000人の応募の中からプロジェクトメンバーとして選ばれた10人が、プロジェクトタイトルと同名の番組『私が女優になる日_』にて、彼女たちのために制作する青春群像劇のドラマへの出演をかけて演技バトルを繰り広げてきたが、香川県出身の18歳・飯沼愛が1位に輝いた。

  • 左から総合プロデューサーの秋元康、三浦涼菜、赤穂華、飯沼愛、武山瑠香、渋谷風花

TBS史上初となる「よるおびドラマ」であり、企画・原案は同プロジェクトの総合プロデューサーである秋元康氏、そして脚本は人気ラブコメ脚本家の徳尾浩司氏が手がける『この初恋はフィクションです』。11日に放送された『私が女優になる日_』にて、同ドラマの主要キャストを演じるプロジェクトメンバーが発表された。

全10回の演技バトルは、映画監督を始め劇作家、放送作家、女優など多彩な審査員たちが審査。課題となる脚本は、様々なジャンルの第一線で活躍する個性豊かな脚本家たちが本番組のために書き下ろした。ほとんどが演技未経験の10人のプロジェクトメンバーたちは、演技バトルに加え、YouTubeでの個人演技動画の課題にも挑戦。それぞれ自らが演技プランを考え撮影するなど、放送していない部分でも演技漬けの半年間を過ごし、成長を重ねてきた。最終結果は、秋元氏が発表した。

『この初恋はフィクションです』のヒロインを演じるのは、初回から圧倒的な強さで1位に輝いた飯沼。演技未経験ながら初回の演技バトルから高評価を受け、多くの審査員からポイントを獲得。劇作家の根本宗子氏に「末恐ろしい」と言わしめ、秋元氏からも「演技にかけるストイックさが素晴らしい」と絶賛された。見事1位の座を守り抜き、ドラマ初出演にして初主演でヒロインを演じる。

2位は放送作家のカツオ市が手掛けたリモート演技バトルから“コメディエンヌ”の才能を開花させた武山瑠香(東京都出身・15歳)。彼女にしかできない、さりげない芝居が審査員に高く評価された。3位には、根本宗子の脚本が課題となったバトルでの母娘の“生々しい演技”をバカリズムが絶賛した赤穂華(兵庫県出身・15歳)。安定した演技で着実にポイントを重ねていき、混戦だった3位争いに見事勝利する形となった。

また、当初から演技バトル上位3人と、演技バトル全体を通じて選出される特別枠1人を選出することが発表されていたが、急きょ結果発表直前に“特別枠”を1人追加することが決定。三浦涼菜(福岡県出身・18歳)と、渋谷風花(青森県出身・18歳)が見事選ばれ、ドラマに出演することになった。

三浦は、初回収録前日に新型コロナウイルスの濃厚接触者となりスタートから3回目まで演技バトルの欠場を余儀なくされた。しかしその後は、脚本に沿った役作りで毎回表情を変える演技力と成長の速さを高く評価され、飛ぶ鳥を落とす勢いでランキングを駆け上がっていった。そして、急きょ追加となった1枠に選ばれた渋谷は、審査員を務めてきた数々のトップクリエイターたちから唯一無二の個性を評価されてきた。秋元氏も「説明がつかない何かをもってる」と語り、彼女に大きな期待を込めての選出となった。

この5人が、10月にスタートするTBS史上初の「よるおびドラマ」となる『この初恋はフィクションです』に主要キャストとして出演する。

出演を決めた5人と秋元氏のコメントは以下の通り。

■1位:飯沼愛(香川県出身・18歳)
バトルの1位が主演を演じることを今日知って、本当に信じられないです。初めてのドラマ出演が主演ということに、今は正直不安が大きいですがとてもうれしいです。選んでいただいたからには期待に応えたいと思います。まだお芝居を始めて数カ月しかたっていないので、もっと上達できるように必死に頑張っていきたいです。今は女優と呼ばれるのもおこがましいと思っているので、まずはこのドラマを通じて“女優”と呼んでいただけるように成長していきたいです。

■2位:武山瑠香(東京都出身・15歳)
本当にここまでこれたことが信じられないです。心構えができていなかったのでまだ実感が湧いていないですが、めちゃくちゃうれしいです。この10回の演技バトルを通じていろいろな部分が成長できたなと思うので、これからももっともっと成長していきたいです。どんな役でもはまるような、女優さんになりたいです。

■3位:赤穂 華(兵庫県出身・15歳)
私はちょこっと映るだけの役でも印象に残るような女優さんになりたいです。私はドラマ出演が確実な3位以内に入れるかどうかのギリギリのところで戦っていたので、まだ本当に信じられないです。不安は大きいですが、不安をやる気に変えていけるように頑張ります。

■特別枠:三浦涼菜(福岡県出身・18歳)
誰のせいでもないのですが、他のメンバーよりも演技バトルの参加回数が少なくて、バトルを休んでいる時にどうしたら追いつけるか、自分のいいところはどこなのか探していました。3位以内に入るのは厳しいかなと思っていたので、特別枠に選出されてとてもうれしいです。どんな台本でも演じられるような女優さんになりたいです。

■特別枠:渋谷風花(青森県出身・18歳)
初回から点数は入らないのに「魅力がある」「光るものがある」とコメントをいただくことが多くて、一番この中でランキングも低いですし不安は大きいですが、頑張りたいです。正直、3位以内にも入らないし、特別枠にも絶対に選ばれないと思っていました。一番演技がへたくそだと思うので、へたくそだと思われないように頑張ります。

■総合プロデューサー・秋元康
様々な脚本家の方の脚本で演技バトルを繰り返していくという、とても恵まれた期間だったと思います。もちろん彼女たちの努力や元々の才能もありますが、初回から比べるとこんなにも成長したというのに驚かされました。飯沼さん、武山さん、赤穂さんの上位3名は今までの演技バトルの結果の積み重ねですが、本当に素晴らしいと思います。
女優やお芝居というものにおそらく正解はありません。なので、ランキングでは測りきれない“特別枠”を用意していたのですが、特別枠を決めるにあたって、審査員・スタッフみんなでとても悩み、話し合いました。監督・プロデューサーなど、それぞれの目線で「この人と仕事をしてみたい」という想いがあります。
個人的にはこれまでの成長をみていて、今後どうなっていくのか想像できないことに魅力を感じていましたし、協議の結果、急遽特別枠を追加して三浦さん、渋谷さんの2人を選ばせていただきました。今回、このプロジェクトを通じて今まで出会ったことのない子たちを発掘できたように思います。頑張っていただきたいです。

(C)TBS