アイドルグループ・Sexy Zoneの佐藤勝利が、PARCO PRODUCE『ブライトン・ビーチ回顧録』で舞台の初単独主演を務めることが7日、明らかになった。

佐藤勝利

佐藤勝利

同作はブロードウェイの大御所作家ニール・サイモンによるコメディ。サイモンの少年時代を描いたとされ、貧しくもたくましく生きるユダヤ人一家と、性に目覚め、戸惑いながらも成長してゆく思春期のユージンの姿を描いた。ブロードウェイでの上演は1,306回を数える大ヒット作で、83年の初演でユージンを演じたマシュー・ブロデリックはその年のトニー賞を受賞、85年にはPARCO劇場にて日本初演され、大好評を博した。

1980年代に上演されたPARCO劇場の代表作ともいわれるニール・サイモンの三部作『ブライトン・ビーチ回顧録』『ビロクシー・ブルース』『ブロードウェイ・バウンド』はB・B三部作と呼ばれ、ニール・サイモン自身を思わせるユージンを中心に描かれる青春成長物語で、『ブライトン・ビーチ回顧録』は1作目にあたる。いつの時代も変わらない家族の物語で、家族の大切さ、しかしそこから自立して自分の物語を作っていこうとする青春の甘くて苦い旅立ちを、ユーモアを交えて描き出していく。

磨かれたセンスあふれる台詞が躍動し、細やかな人物の動きがキッチリと織りなされていく本作の演出を務めるのは、ドイツ(ハンブルク)出身、2017年に『チック』にて小田島雄志・翻訳戯曲賞、2018年に読売演劇大賞 優秀演出家賞を受賞、劇団四季の『ロボット・イン・ザ・ガーデン』でも話題で今、乗りに乗っている演出家小山ゆうな。

主演を務める佐藤は、16〜17年の『JOHNNYS` ALL STARS IsLAND』以来の舞台出演で、今作が舞台初単独主演とな。ユージンの母ケイトは松下由樹、兄スタンリーは入野自由、父ジャックは、神保悟志が務める。

東京公演は東京芸術劇場 プレイハウスにて9月18日〜10月3日、京都公演は京都劇場にて10月7日〜13日

小山ゆうな(演出) コメント

1983年のニューヨーク初演から2年後、パルコ劇場で早くも上演された『ブライトン・ビーチ回顧録』の話は諸先輩方より度々聞いていました。まさか、この伝説の作品を、日本初演を手掛けられた故青井陽治さんの翻訳で演出できるとは想像もしていなかったので、驚きと共にとても嬉しく思っています。青井さんが翻訳された言葉は生き生きと躍動していて、登場人物たちにあっという間に魅了されました。
Sexy Zoneのメンバーとして大活躍されている佐藤勝利さんは、初めてのストレートプレイ出演とのことですが、先日お目にかかった際、すでに台本を深く読みこんでいらして戯曲についての話がたくさんできました。コメディでありながら深い人生の趣を感じさせる作品を担うユージンという役に佐藤さんがどのようにアプローチされるか、稽古が始まるのが楽しみです。ニール・サイモンと佐藤さんはじめ現代に生きる俳優たちの感性が出会う事により2021年の『ブライトン・ビーチ回顧録』が生まれる予感がしております。まだまだ大変な状況が続きますが、お客様に見てよかったと思って頂ける作品にすべく稽古していきたいと思います。 

佐藤勝利 コメント

舞台はとても好きで、よく観に行きます。舞台に挑戦したい、とずっと思っていました。
念願の初ストレートプレイ、とても嬉しいです! 脚本を読ませていただいて、キラキラした魅力のある作品だと感じました。
僕が演じるのは14歳の男の子の役ですが、ちょうど色々なことを覚えだす時期で、まだ何も知らない純粋な子供らしさを大事に演じられればと思います。僕自身も舞台に関してはまだ分からないことだらけですが、共感できるところもたくさんあって開放的な気持ちを味わっていただける作品なので、どうぞ楽しみにしていただけたらと思います。

松下由樹 コメント

ニール・サイモンの作品は20代の時に「パパ、映画に出して!」に出演させていただきました。
今回またニール・サイモンの作品に参加できてとても嬉しいです。
ユーモア、登場人物の豊かさが溢れている家族愛を描いたこの作品を、今からキャストの皆さんと演じるのが楽しみです。
劇場でお待ちしています。是非お越しください。

入野自由 コメント

いつか挑戦してみたいと思っていた、ニール・サイモンの戯曲。遂に彼の作品の世界へ飛び込めることを、嬉しく思います。
個人的な事で恐縮ですが、子役の時以来、約20年ぶりに東京芸術劇場の舞台に立てることもとても感慨深いです。
佐藤勝利さんをはじめとした素敵なキャスト、スタッフと共に作品作りが出来ることを楽しみにしています。
劇場でお待ちしています。

神保悟志 コメント

舞台を経験する者にとって特別な存在であるニール・サイモン。
その洗練されたセリフまわしと細密に描かれたキャラクター。計算し尽くされたストーリー展開。
全てが完璧と言える脚本。
そんな作品に参加させて頂くことは、役者冥利に尽きる、この上ない幸せです。
そして最高の共演者と奏でるハーモニーをどの様に演出の小山ゆうなさんが指揮してくださるか、今からとても楽しみです。
是非みなさま、その瞬間を劇場にてご体験くださいませ。