二人暮らしの家計管理、どうするのがベストなのでしょうか?

結婚前に同棲を始めるカップルも多いですが、これからの暮らしに備えてしっかりと貯蓄はしておきたいところ。今回はインスタグラマーのみゅうさんに、ご自身の家計管理方法やこの春に始めたパートナーとの暮らしにおける家計管理について、話をききました。

みゅうさん(29歳)

関西地方で会社員として働いている。一人暮らし歴は10年以上で、今春からパートナーと二人暮らしを始めたばかり。インテリアや購入品の記録、家計管理について発信している。Instagramのフォロワーは9.8万人。
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先取り貯金で年に100万円を貯めたことも、みゅうさん流の節約術は?

――家計管理や節約を始めたきっかけは?

私は大学進学のため18歳で一人暮らしを始めました。学費は両親に払ってもらいましたが、実家がそれほど裕福ではなかったので、毎月の生活費(食費、家賃、光熱費、通信費、日用品)、交際費や趣味代については月々およそ10万円の奨学金と7万円前後のバイト代でやりくりしていました。でもはじめは無駄使いも多くてまったく貯金ができず、日々の暮らしはカツカツだったんです。

そんな状況をなんとか改善したい、貯金を始めたいと思ったことがきっかけで、大学3年生だった20歳の時に本格的に家計管理を始めました。学生だったので勉強との両立のためアルバイトできる時間にも制限があり、思うように収入は増やせない。それでも「やりくりに無駄はないか」「どのように工夫すれば貯金ができるか」と試行錯誤することで、貯金はできることを知りました。

――そのような経験を経て、具体的にはどのように家計管理を実践されているのでしょうか?

私が実践しているのは、家計簿をつけること、1カ月の支出(固定費と変動費)を把握すること、そして収入と支出から貯金額を決めて先取り貯金をすることの3つです。

社会人1年目の22歳から毎月約3万円ずつ先取り貯金を行い、ボーナス月には追加分も貯金して、1年間に100万円貯まった年もあります。

先取り貯金では給与が入ったタイミングで毎月決まった額を貯金専用口座に振り込み、それ以外の余った分でやりくりを行っています。

重要なのは、先取り貯金分は「収入」とはカウントせず貯金専用口座には絶対に手を付けないこと。通帳記帳をこまめにすれば、貯金額の見える化によって節約のモチベーションも上がります。

  • みゅうさんが一人暮らしをしていたときの家計簿(2021年3月)

――取り組まれている節約には、どんなものがありますか?

固定費の見直しをして携帯を格安SIMに変えました。月々の支払いは9,000円から2,000円に下がり、年間84,000円の節約になりました。

また、昼ごはん用に家で作ったお弁当を持っていくことで月々約8,000円、さらに家で作ったお茶を持っていくことで月2,000円が節約できています。

ポイントも有効活用していて、毎月3000~10000ポイントくらいを日用品や食費、外食費にあてています。

二人暮らしの家計管理はどうしてる?

――みゅうさんは今年の春からパートナーと二人暮らしを始めたんですよね。家計管理のルールはありますか?

私たちはまだ入籍していないので、固定費は2人で折半にしています。また、同棲のタイミングでカップル貯金も始めました。2人専用の口座を作り、1人5万円・月10万円を貯めています。

毎月5万円というのは大きい金額ですが、夏に入籍予定なので結婚資金のことを考えるとこの金額になりました。今後必要になるお金がわかれば、2人で納得して額を決められるのではないでしょうか。

残金はそれぞれで管理していて、私はさらに月々4万円の貯金を目標にしています。入籍以降はルールを見直すかもしれません。

  • 2人暮らし、家計管理のルール

「お気に入りのもの」を買うことで結果的には節約できる

――みゅうさんお一人で月に10万円近くの貯金を目指されているとは驚きです! どうしたらそのように貯金を継続することができますか?

既に毎月のやりくりの仕組みは確立できているので、重要なポイントは「物欲を減らすこと」だと思っています。

女性は特に洋服やコスメなど誘惑も多く、私もこれまで何度も誘惑に負けてきました。そうならないためにも「自分の稼いだお金でお気に入りのものを買うこと」と「部屋のものを減らすこと」を意識しています。

――お気に入りのものを買うと、大きな出費につながりそうな気がしますが……?

「金額が高い=お気に入り」ではないですが、ずっとほしかったものを自分の稼いだお金で買うと「大切にしよう」という思考が働き、買い替えをせず何年にもわたって大事に扱うようになります。

私の場合、冬用のコートや夏に使う日傘、バッグなどは少し値が張っても自分の稼いだお金で良いものを購入しました。大切にできるので、毎年買い替えをするよりも結果的に節約につながることもあります。

――確かにそうですね。もう一つのコツが部屋ものを減らすということですが、物欲は減るのでしょうか?

部屋のものの多さと物欲は比例すると思っています。「ものを捨てれば暮らしが豊かになる」とよく言われますが、「あるものだけで暮らそう」という思考が働き物欲が減るので、必然的に無駄使いや衝動買いも減って貯金ができるようになると感じています。

収入と項目別の支出を把握して無駄をあぶりだそう

――節約生活を苦しいと感じる方も多いと思います。どのようにしたら、続けられますか?

私も家計管理を始めたばかりのときは、物欲を抑えたり料理が苦手なのにもかかわらず自炊をしたりと、しんどいと感じることが多かったです。

そんなときには、毎日節約を頑張る代わりに小さなご褒美を作っていましたね。例えばコンビニスイーツを買ったり、月〇回までと決めて外食をしたりするのがご褒美です。

現在は昔からやってきた節約が身に付きお金に余裕もできたことから、「苦しい、しんどい」と感じることはほとんどなくなりました。

――これから節約や家計管理に取り組んでみたいと考えている人に向けて、アドバイスをお願いいたします。

まずはご自身の収入と項目別の支出を把握して、貯金ができない理由は何か、節約すべき支出項目は何なのかをあぶりだしましょう。

「食費の項目が気になる人は毎日の外食をやめて週4日は自炊をする」「携帯代が月1万円を超える方は格安SIMやプランを検討する」など、項目によって節約の手段はさまざまだからです。

貯金のモチベーションが保てない方は、短期的な目標金額を設定したり毎月のご褒美を決めたり、無理のない範囲でメリハリをつけながら家計管理を始めてみてください。

最初はしんどいと感じる家計管理も、貯金額が増えてくると通帳を見るのが楽しくなってくると思いますよ。


10年以上一人暮らしを続けてきて収入が少ない学生時代にやりくりを始めたみゅうさんだからこそ、堅実で先を読んだ節約術が実践できているのですね。

みゅうさんのInstagramでは、買って良かった購入品や収納術など家計管理以外にも有益な情報がたくさん発信されています。ぜひのぞいてみてくださいね。