住宅を購入したいのでお金を貯めたい、老後のために貯蓄をしたいなど、いろんな理由で「お金を貯めよう」と思ったことがあると思います。

やらなければならないこととして、まず始めに思い浮かぶことは何でしょうか。節約すること?投資を始めること?

いろいろ思い浮かぶと思いますが、何よりも最初に着手して欲しいのは「家計を把握すること」です。

家計管理って何をすればいいの?

それでは「家計を把握する」とはいったいどういうことでしょうか?

家計にはフロー(入ってくるお金・出ていくお金)とストック(資産として蓄積されるもの)の2つに分けられます。

具体的にはフローは「収入と支出」、ストックは、必要になった時に換金できる「資産」です。具体的には、株式や債券、投資信託、保険契約(解約返戻金)、さらには不動産などです。

フローを把握する方法として、家計簿や収支表をつけること、またストックを把握する方法としてバランスシートを作ることが挙げられます。 順番にみていきましょう。

収入と支出を把握する(フロー)

会社員の方など給与所得者の場合、手取りの収入は、額面の収入から社会保険料と税金を差し引いた金額です。

そして、1年間(1月~12月)で、いくらお金が貯められたかを手早く確認するためには、前年末の貯蓄残高に今年1年間の手取りの収入を加え、今年の年末の貯蓄残高を差し引くことで計算できます。

支出の内訳はともかく、1年間に残ったお金、つまり貯められた金額を把握することができます。

資産を把握する(ストック)

また資産については、バランスシートを作成してみましょう。個人のバランスシートは、一定の時点での個人の資産と負債の状況を一覧にまとめたものです。

主な資産としては、現金、預貯金、解約して返戻金のある生命保険、株式や個人向け国債、投資信託などの有価証券、また確定拠出年金、そしてマイホーム(不動産)、自動車などがあります。

一方で負債は、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、奨学金、カードローンなどが主なものとして挙げられます。

自分に該当する資産や負債について、現在の金額がいくらになるかを調べてまとめると良いでしょう。

家計管理をすることは、未来をつくる第一歩!

家計管理というとつい家計簿ばかりが思い浮かびますが、家計簿をつけ始めると、つけること自体が目的になってしまいがちです。

収支が合わないことにイライラしたり、使ったお金をどの項目に振り分けたらいいか迷ったりして、結局続かないことも多いことでしょう。

家計管理の上で、家計簿は固定費の削減などを洗い出す重要なものですが、まず始めにやるべきことは、フローとストックの状況をしっかりつかむことです。

現状を把握することが将来の目標や夢の第一歩です。細部にこだわりすぎて本来の目的を見失わないようにしましょう。