6月下旬から7月上旬にかけて、多くの企業で夏のボーナスが支給されます。長引く物価高で家計への負担が続くなか、今年のボーナス額が気になっている人も多いのではないでしょうか。

「みんないくらもらっているの?」「去年より増えている?」

本記事では、最新の予測データをもとに、2026年夏のボーナス事情を解説します。

  • 「夏のボーナス」2026年の平均額はいくら?

    「夏のボーナス」2026年の平均額はいくら?

2026年夏のボーナス平均支給額は43万6,140円

三菱 UFJリサーチ&コンサルティングの予測によると、民間企業(事業所規模5人以上)の2026年夏のボーナスの平均支給額は、43万6,140円となる見込みです。前年比2.3%増となり、5年連続の増加となります。

2025年 約42万6300円
2026年予測 43万6,140円(約9,800円の増加)

業種別で見てみると、製造業は60万4,741円、非製造業は40万4,394円で、約20万円の差があります。

製造業: 60万4,741円(前年比2.7%増)
非製造業: 40万4,394円(前年比2.3%増)

また、ボーナスが支給される事業所で働く労働者の数は4,521 万人(前年比+3.3%)となり、4年連続で過去最多を更新する見込みです。

増加予想の背景は?

夏のボーナス増加の背景には、企業業績の好調さと深刻な人手不足があります。企業の利益は過去最高水準で推移しており、多くの企業で賃上げや賞与の増額を行える環境が続いています。また、人材確保の競争が激しくなる中、企業は従業員を引き留めるために待遇改善を進めています。失業率も低い水準が続いており、労働市場は売り手市場の状況です。こうした企業業績と雇用環境の改善が、ボーナス増加を後押ししていると考えられます。

大企業の平均ボーナスは100万円超え

前述の平均支給額43万6,140円は、事業所規模5人以上の企業で働く幅広い労働者を対象にした推計です。そのため、大企業の正社員などに限ると、平均額はさらに高くなります。実際に、日本経済新聞社が実施した大企業の夏のボーナス調査を見てみましょう。

上場企業と日本経済新聞社が独自に選んだ有力な非上場企業の合計2261社(※)を調査対象とした集計(中間集計)では、平均支給額は104万6,931円となり、初めて100万円の大台を超えました。前年比4.07%増で、5年連続の増加です。企業業績の好調さを背景に、大手企業を中心として高額支給が相次いだことが、平均支給額の大幅な伸びにつながったようです。

※回答企業数は502社。夏のボーナスは25年夏と比較できる151社を対象。

夏のボーナス支給額ランキング

  • 夏のボーナス支給額ランキング 出所: 日本経済新聞「夏のボーナス初の平均100万円超え 首位は鹿島270万円、日経調査」をもとに筆者作成

    夏のボーナス支給額ランキング 出所: 日本経済新聞「夏のボーナス初の平均100万円超え 首位は鹿島270万円、日経調査」をもとに筆者作成

業種別で見てみると、製造業は105万7567円、非製造業は102万2598円でした。

製造業: 105万7567円(前年比3.32%増)
非製造業: 102万2598円(前年比5.96%増)

なかでも、ランキングにも表れているとおり、建設業が10.98%増と大きく伸びています。

ボーナスの平均額が100万円を超えると聞くと、「自分はそこまでもらっていない」と感じる人もいるかもしれません。しかし、この数字は大手企業を対象とした調査結果です。一方、前出の43万6,140円は、事業所規模5人以上の企業で働く幅広い労働者を対象にした推計であり、一般的なボーナス水準を把握するうえでは、こちらの方が実態に近い数字といえるでしょう。

公務員のボーナスは74万円超の見込み

公務員のボーナスの予測もご紹介します。三菱 UFJリサーチ&コンサルティングの予測では、国家公務員の2026年夏のボーナスは平均74万6,100円になると予測しています。前年比では5.6%増です。

2025年 約70万6,500円
2026年予測 74万6,100円(5.6%増)

公務員のボーナスは人事院勧告などをもとに決定されるため、民間企業の賃金動向が反映されます。近年は民間企業で賃上げが進んでいることから、公務員の賞与も増加傾向が続いています。

ボーナス100万円の手取りは約74万円

ボーナス100万円が支給されてもその金額をそのまま受け取れるわけではありません。ボーナスからも税金や社会保険料が引かれます。

たとえば、東京都勤務の40歳・独身の会社員の場合、ボーナス100万円から以下の金額が差し引かれます。

●所得税: 10万3,652円
●健康保険料: 4万8,265円
●介護保険料: 8,100円
●子ども・子育て支援金: 1,127円
●厚生年金保険料: 9万1,500円
●雇用保険料: 5,000円

合計: 25万7,644円

※協会けんぽに加入、社会保険料控除後の前月の給与40万円、令和8年度の基準で計算

100万円-25万7,644円=74万2,356円
手取り額: 74万2,356円

ボーナス100万円の手取りは約74万円となりました。

40歳独身会社員の例

  • 40歳独身会社員の例(筆者試算)

    40歳独身会社員の例(筆者試算)

年齢や勤務地、支給年度、扶養親族の数などによって、徴収される金額は異なります。令和8年度から子ども・子育て支援金も徴収開始となり、ボーナスからも徴収されます。

なお、住民税はボーナスからは徴収されませんが、住民税はボーナスを含めた前年の所得をもとに計算するので、ここでのボーナスは翌年の住民税に反映されます。

手取りの目安として、ボーナス額面の70~80%程度と考えておくといいでしょう。