安子はラジオ講座をきっかけに英語を学び始めるが、上白石自身、英語が堪能であり、昨年12月にNHKワールドJAPANで放送された『Home Sweet Tokyo』で全編英語のドラマに挑戦した実力の持ち主だ。

英語との出会いについて、上白石は「住んでいた家から歩いて5分もないくらいのところに英会話の先生が住んでいて、その先生のおうちがすごく素敵で、外国人の方も出入りされたり、同世代の子たちが英語を習いに行っていて、そこが遊び場みたいな感じで2、3歳の頃から行っていて、自分が英語を使っているという実感もないまま、英語でみんなでゲームをしたりしていました」と説明。

続けて、「小学校3年生から5年生の3年間、メキシコに住んでいたことがあり、メキシコはスペイン語でしたが、海外の文化に触れて、現地の言葉で人と話をする楽しさや、文化が違うのに共通言語があったら分かり合えることの素晴らしさを子供ながらに感じ、帰国してから本格的に英語を勉強し始めました」と明かし、「純粋に、英語をしゃべっているときってかっこいいなと思える。英語の発音の響きや滑らかさに魅力的に感じました。また、英語がしゃべれると、海外に行きやすくなったり、道に迷っている外国人の方に道を教えて仲良くなれたり、世界が広がるのを感じるので、いまだに日々勉強しています」と語った。

現在、NHKの『ラジオ英会話』のテキストで翻訳をする連載をしている上白石。「すごく縁があるなと。ラジオ英語講座を題材とした作品に出られることにつながりを感じています。安子は英語と出会ったばかりで、一生懸命勉強しているところですが、初心を思い出しながら演じています。安子も英語がちょっとずつ上達していくので、その過程を私も学習仕立ての頃から一緒になぞりながら丁寧に演じていけたらと思います」と自身の経験も生かす。

また、「大正・昭和の頃から『ラジオ英会話』があったことに驚き、どの時代もみんな学びたい気持ちがあって、外とつながりたいっていう気持ちはずっとあるものなんだなと感じました」としみじみ。「英語がしゃべれることが当たり前という時代になっている中で、その原点を改めて知れるのは楽しいですし、みなさんが英語学習したいと思うきっかけになったら素敵だなと思います」と期待を込めた。

朝ドラのヒロインを経験し、女優として日々成長しているに違いない。上白石は「日々必死で、『大丈夫かな?』と思いながら、監督の『OK』を信じて1シーン1シーン重ねているところです。1年間というわけではないですが、これだけ長い期間、1人の女の子の10年、20年くらいの人生を生きられることはなかなかない経験だと思うので、藤本先生が書いてくださる言葉を信じながら、丁寧に演じていき、振り返ったときに成長できたなと思えたら。必死に頑張ります!」と力強く語った。

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