「プリキュア」シリーズの映画最新作『映画ヒーリングっど・プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』が、2021年3月20日より全国公開される。

三瓶由布子(さんぺいゆうこ)。2月28日生まれ。『交響詩篇エウレカセブン』レントン・サーストン役、『団地ともお』木下友夫役、『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』うずまきボルト役など出演作、主演作ともに多数。『Yes! プリキュア5』『Yes!プリキュア5GoGo!』でキュアドリーム/夢原のぞみを演じた

映画では、"ゆめペンダント"の力で、心の中に思い描いた夢を映し出すことができる"ゆめアール"体験が大流行中の東京を舞台に、プリキュアの活躍が描かれる。

そして本作では、『Yes!プリキュア5GoGo!』のプリキュアも登場し、『ヒーリングっど・プリキュア』との共演も大きな話題となっている。今回はキュアドリーム/夢原のぞみを演じる三瓶由布子に、久々にドリームを演じた感想と映画の見どころ、シリーズへの思いを聞いた。

――今回、映画の出演が決まった時の率直な感想は?

最初はドッキリじゃないかと思いました(笑)。キャストのあいだでも、「これって本当なの!?」って声が出たくらいです。でもプリキュア20周年に向けた、「プリキュアオールスターズ」ではない新しい形で先輩のプリキュアが関わっていくチャレンジでもあると思うので、成功するといいなって。

――映画を拝見して、想像以上にバトルが激しいなと思ったのですが、これは三瓶さん的には"通常営業"という感じなのでしょうか?

そうですね、「これがプリキュアだ!」といいますか、初代から受け継がれている"肉弾戦文化"です(笑)。もちろん、きれいな技、かわいい技もあります。「ヒーリングっど・プリキュア」では倒すというより浄化するような技がありますし、そういったいろんな技があるのも特徴だと思います。でもやっぱり"拳と拳"で戦うのは「プリキュア」ならではだなと。

今回の監督は中村監督ですが、私たちが活躍する戦闘シーンの一部を『Yes! プリキュア5』や『スマイルプリキュア!』を手がけた大塚隆史さんが絵コンテを担当されたみたいで、すごくかっこいいなと思いました。女の子として戦うのは久しぶりなので少し緊張はありましたが、キュアグレースを演じる悠木碧ちゃんのかわいい声との対比もあって、あまり凛々しくなりすぎないように気を付けたということくらいです。

ちょっとだけ残念だったのは、劇場のお友達に向けて「みんな、ペンダントを振って!」みたいな呼びかけができなかったこと。コロナ禍の影響でみんなで声を出すということができない状況ですからね。でも、声は出せないけれど、みんな心の中で応援したり、入場者プレゼント(中学生以下の子どもに限る)でもらえる“ゆめペンダント”を光らせてくれたらうれしいですね。

――キュアグレースと一緒のシーンが多いですが、二人が一緒だとドリームのかっこよさもより際立ちました。

そこも個性の一つかなと(笑)。凛々しくはなっていいと思うんですけど、男らしくならないように。グレースがたおやかというか、穏やかさの中に品がある感じだったので、力でぶつかりすぎないように気を付けました。

――三瓶さんといえば、『エウレカセブン』レントンや『団地ともお』木下友夫など、魅力的な少年役の印象だったので、ドリーム役を演じられた幅の広さに驚いた記憶があります。

オーディションの時は、まさか自分がドリームをやるとは思っていなかったんです。最初は「オーディションの時にどうやったか覚えてません!!」なんて弱音を吐きそうになるくらい。自分の声が女の子に聞こえるかなとか不安もありました。でも、みんなと一緒にお芝居をすることで、「女の子を演じるというよりドリームを演じるんだ」と考えるようになっていきました。明るく真っすぐなところがドリームらしいイメージなので、みんなと会話していくうちにキャラクターが形になっていった印象です。女の子というところにとらわれすぎずに演じようと意識して、2年間演じていく中で作り上げていったものですね。

――「プリキュア」といえば、「変身」も一つのポイントになっています。変身後では演技で意識されたことはあるのでしょうか?

実は当時、自分自身はあまり意識していなくて、周りの方に言われて変身後の違いに気づいたんです。いま振り返ると、のぞみは何か格闘技をやっていたわけでもなくて、最初はココの夢を守りたいというところから変身して、その思いで戦うような"気持ちで戦う"ところが演技に乗って、違いになっているのかもしれませんね。