歌舞伎俳優の市川海老蔵が主演するフジテレビ系スペシャルドラマ『桶狭間~織田信長 覇王の誕生~』(3月26日21:00~23:32)に、海老蔵の子供・堀越勸玄と市川ぼたんが出演することが4日、明らかになった。映像作品では、親子3人初共演となる。

  • (左から)市川ぼたん、市川海老蔵、堀越勸玄=フジテレビ提供

海老蔵が織田信長を演じるほか、今川義元役に三上博史、信長の正室・濃姫役に広瀬すず、堀田道空役に竹中直人、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)役に中尾明慶、信長の父・織田信秀役に北村一輝、柴田勝家役に松田龍平、信長の生母・土田御前役に黒木瞳、斎藤道三役に佐藤浩市というキャストが発表されている同ドラマ。勸玄は信長の少年期・吉法師を、ぼたんは濃姫の少女期・帰蝶を演じる。

勸玄演じる吉法師は、父・信秀と尾張国・萬松寺で対峙(たいじ)するシーンに登場。信秀はこの翌日に三河に出兵することになっており、その前に吉法師に、織田家の嫡男として、そして武士の心構えを諭す。

ぼたん演じる帰蝶は、道三との美濃・稲庭山城でのシーンに登場。女子と生まれたがゆえの自分の宿命について、道三が語るところとなる。

2人の出演に関して、海老蔵は「今回の出演は自分たちに決めさせました。プロデューサーの方にどうするか聞かれて、自分たちで『やります』と伝えに行ったので、僕は受け入れただけです」とコメント。

撮影は、海老蔵が真剣なまなざしで見守る中で行われた。ぼたんの出演シーンでは、何度かセリフの読み会わせのリハーサルを行い、時にアドバイスをする姿も。そして撮影後には、「ちょっとアドバイスしたら、すごく良くなった」と父親らしい笑顔を見せた。勸玄のシーンでは、「モニターを通すとぐっと良くなる」とこちらも満足した様子だ。

高井一郎プロデューサーは「撮影はもう1年前のことで、勸玄くん、ぼたんちゃんともまだまだ表情に幼さが残る頃でしたが、役衣装となって現場に入った時には立派な役者で、監督の指示や海老蔵さんのアドバイスを真剣に聞き、実践していく姿はすでにプロフェッショナルでした。視聴者の心に残るとてもいいシーンになったと思います。余談になりますが、どちらの現場も海老蔵さんの出番はなかったのですが、撮影を見守る海老蔵さんは、時に父として、また厳しい師匠として、くるくると表情の変わるのがとても印象的でした」と語っている。

海老蔵の十三代目市川團十郎白猿襲名記念として制作されるこのドラマは、昨年夏の放送を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、海老蔵の市川團十郎白猿襲名披露公演が延期になったため、放送も延期されていた。襲名披露公演の予定は決まっていないが、多くのエンタテインメント作品が中止を余儀なくされ、制約を受けるなど多大な打撃を受けている現状を鑑み、海老蔵とも協議の結果、公演に先立ってドラマの放送を決定した。

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