「勘案」という言葉の意味をご存じでしょうか? 日常生活ではあまり使われる言葉ではないため、詳しい意味を理解できている人は少ないかもしれません。

本記事では、「勘案」の意味や使い方、類語・英語表現を紹介します。

勘案の意味

「勘案」とは、「あれこれと考え合わせること」という意味で使われる熟語です。読み方は「かんあん」。「各所からの報告を勘案したうえで、次の計画を立てよう」「ご勘案ください」といった使い方をします。

  • 授業中考えている様子の女子学生

    まずは意味と読み方を覚えましょう

勘案の正しい使い方

「勘案」を使うべき状況や前提について、例文も交えながら解説します。

複数要素を踏まえて総合的に判断できるときに使う

「勘案」という言葉を使う前提として、「複数要素を踏まえて総合的に判断できるとき」という状況であることが必要です。要素が1つしかない場合、その1つについてのみ考えて判断すればよいため、「勘案」の意味にある「考え合わせる」という部分と矛盾してしまいます。

<例文>

  • 各所からの報告を勘案したうえで、次の計画を立てよう

1つの角度からは解決できないというときに使う

「勘案」するためには、材料となる要素が複数必要になるので、1つの事柄を検討する際にその事柄を多角的に評価して考えをまとめる際にも使われます。

<例文>

  • 判断に至るまでには、さまざまな方向から勘案してみることが必要だ
  • お返事は〇日までにいただけますと幸いです。ご勘案くださいますよう、宜しくお願い致します
  • ビルの下から空を眺めた様子

    考える材料が複数ある場合に使う言葉です

勘案の敬語表現

顧客や上司など目上の立場の方の考えを促す場合は、名詞である「勘案」に「ご」をつけて丁寧な表現にします。さらに、「勘案」に伴う動作「する」を状況にあった尊敬語や丁寧語に活用して尊敬語を組み立てましょう。

<例文>

  • プロジェクトの継続可否について、ご勘案ください

また、自分が「勘案します」という内容を目上の方に伝える場合は、謙譲表現を使いましょう。顧客に対して、自社メンバの行為を伝えるときも謙譲表現になります。

<例文>

  • その件については、勘案させていただき、後日返答いたします
  • 仕事場のデスクの様子

    敬語としての使い方も習得必須です

勘案の類語

「勘案」を別表現で伝えたい場合には、類語を知っていると便利です。類語は、意味が重なる範囲で言い換えや置き換えが可能ですが、ニュアンスの違いや違和感を覚えることもあります。

類語の意味と使い方を理解し、適切な言い換えや置き換えができるように準備しておきましょう。

考察

「考察(こうさつ)」とは「ものごとを明らかにするために、よく調べて考えを巡らすこと」という意味で使われる言葉です。「よく考える」という部分で「勘案」と意味が重なりますが、複数要素を検討するという意味は含まれていません。

<例文>

  • 世界経済について考察する
  • 今回の考察から、傾向が導き出された

熟考

「熟考(じゅっこう)」とは、「よく考えること」という意味で使われる言葉です。「じゅくこう」ではないので、読み方には注意しましょう。「熟考」にも、考えるべき要素が複数あるという意味は含まれていません。

<例文>

  • 熟考の末、次の一手を打った
  • 熟考しても答えを導き出すことができなかった
  • 何かを書いている様子

    類語の意味と使い方を押さえておきましょう

勘案の英語表現

「勘案」を直訳で英単語に置き換えるのなら、「consideration(考慮、熟慮、じっくり考えること)」を使うとよいでしょう。

<例文>

  • take the circumstances into consideration
    実情を勘案する
  • のぞき込みながらお手紙を書いている子どもたち

    英語表現も覚えると表現力が広がります

勘案の意味や使い方を理解しよう

「勘案」という言葉が、ビジネス会話の中で使われても、すぐに意味が思い浮かぶように習得できたでしょうか。言葉の意味に加え、類語や英語表現まで一緒に覚えておくと、ビジネス会話の幅も広がります。

言葉の意味と使い方を習得したら、さっそくビジネスシーンで活用していきましょう。