キャスターの安藤優子が、あす20日に放送されるフジテレビの報道特番『報道2020総括SP コロナ知られざる作戦 武漢脱出緊迫の舞台裏』(16:05~17:25)に出演する。

  • 安藤優子=フジテレビ提供

番組では、新型コロナウイルスが初めて確認され、今年1月に都市封鎖が行われた中国・武漢市からの日本人救出活動の真相を独自取材。現地に5回にわたりチャーター機を派遣し、828人を救出したこのオペレーションはどのように進められたのか。その時何が行われていたのか。安藤が「武漢脱出作戦」に携わったキーマンたちを直撃取材する。

安藤は「私たちが想像していなかった、知らなかった、感染症と隣り合わせのオペレーションです。ご苦労といったら当たり前の言葉過ぎてしまいますが、みなさんが本当に苦労されてあのオペレーションが成立したということは、初めて知ることばかりで、すごく生々しい証言です。ここまで大変だったのかということを、ぜひみなさんにも見て、知っていただきたいです。あの当時は、まだコロナという感染症のこともあまり分かっておらず、感染するかもしれない危険の中、そして防護服なども十分ではない中で、みなさんが必死で対応されていました。感染症が理由でチャーター機を飛ばすのは日本は初めてということで、初めての感染症で、初めてのチャーター機、初めてのオペレーションという、初めてのことばかり。自分たちが感染するかもしれないという恐怖と不安と隣り合わせの中でのオペレーションだったんだと本当によく分かりました」と印象コメント。

これまでのコロナの報道を振り返り、「一番難しいと思ったのは、今でもまだ新型コロナウイルスという感染症がもたらす全体像が見えてこないことです。私たちはきっと、大きな“象”をいろんなところを触りながら、この“象”はこんな形をしているんだと、ものすごく鼻が長いのか、しっぽが長いのか分からなくて、大きな“象”をみんなが触りながら、手探りで報道をしてきた。いろんなところを触ってみながら、きっとこの“象”はこんな“象”だというのを探り探りしながら伝えてきたんだと思います。ですから、断定的になるのは危険だということは今回すごく学びました。断定できないのが感染症ですし、私たちは目に見えないウイルスと闘っているわけです。共存しなければならないという考えもあると思いますが、全体像が見えていないと正しい共存の仕方も見えてこないと思います。これまで新型コロナウイルスの報道に携わって、すごく自戒を込めて、全体像がわからない時に断定することは本当に危険だなと、『安心だ』と言うことも危ないし、『ものすごく怖いんだよ』とあおってばかりというのも違いますし、事実関係に基づいたことを粛々と丁寧に伝えていくべき事柄だと思います」と語る。

今回、久しぶりに自身で現場取材をして、「現場はいいなと思いました。本当にやりがいがあります。人のお話を聞くのが私の仕事みたいなところがあるので、茂木外相とも久しぶりにお会いして長時間お話を聞くことができて、やはり現場はいいなと思いました。現場に行くと、すごく夢中になっちゃうと言うか。勝負みたいなものです」と充実の様子。

そして、「外務省の在外公館の大事な仕事は“邦人保護”だといいます。でも私は今まで、その言葉を聞いてなかなかピンとこなかったんです。しかし今回取材をしてこの番組を通じて、邦人保護が一番の仕事であり、みなさんが体を張って仕事をされているということが身に染みて分かりました。感染症の恐怖とも闘いながら、でも日本人を救出する、その家族を救出するということにどれだけの時間と労力が費やされたか、ぜひ皆さんに見ていただきたいです」と呼びかけた。

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