俳優の稲垣吾郎と女優の剛力彩芽が12日、東京・TBS赤坂ACTシアターにて、舞台『No.9-不滅の旋律-』の公開ゲネプロ前に取材に応じた。

  • 剛力彩芽(左)と稲垣吾郎

2015年、2018年の上演に続き、ベートーヴェン生誕250周年の今年、再々演される同舞台。聴力を失いながらも数々の名曲を残し、後世の音楽家達にも多大な影響を与えたベートーヴェンが、最後の交響曲「第九番」まで、どんな時間を生きたのか。その波乱と苦悩の生涯を新しい視点で描く。

初演からベートーヴェンを演じている稲垣は「今年はみなさん、コロナの中いろんな思いで過ごされたと思いますが、『No.9』はベートーヴェンからの大きな大きな愛のメッセージなので、僕らエネルギーをもってみなさんにお届けして、2021年にみなさんがまた一歩踏み出す力になれれば幸いです。千秋楽まで頑張りたいと思います」とメッセージ。

再演に引き続き、ベートーヴェンを秘書として支えるマリア役を演じる剛力は「明日初日を迎えるという実感が湧いていなくて、本当にできるんだということと、本当にやるのかという緊張、いろんな気持ちがいっぱいあるんですけど、みなさんに光を届けられるような素晴らしいものが詰まっている作品なので、年末はベートーヴェンを見ながら今年1年終わったなと感じていただければうれしいです」と語った。

稲垣と剛力は、再演に続き2回目の共演。稲垣は「本当に信頼していますし、尊敬する女優さん。マスクをしながらの稽古だったり、状況も変わっていたので、楽しさというより緊張感を持っていましたが、心と心はつながっています。ベートーヴェンは感情を爆発する役。僕も冷静さを失ってしまうときに、役柄のマリアのように僕のことを支えてくれて、サポートしてくれています」と話し、「僕は通じ合っていると思っていますが大丈夫ですか?」と確認すると、剛力も「もちろんです」と返した。

一方、剛力は「稲垣さん自身が人を惹きつける魅力のある方だと思う。マリアが支えている振りして実は支えられている感じというか、そこは稲垣さんとリンクする部分がある。安心して寄り添うことができる。再演のときよりも安心しています」と語り、前回からの変化を聞かれて「全然変わらない。お若いまんま。スタイルもいいですし」と答えると、稲垣は「ありがとうございます」と照れていた。

舞台『No.9-不滅の旋律-』は、12月13日~2021年1月7日に東京・TBS赤坂ACTシアター にて上演。