映画『私をくいとめて』(12月18日公開)お悩み相談付き上映イベントが24日に都内で行われ、のん、大九明子監督が登場した。

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同作は作家・綿矢りさによる同名小説の実写化作で、ロングランを記録した『勝手にふるえてろ』の大九明子監督が監督・脚本を務める。30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子(のん)は、脳内の相談役「A」と一緒に平和なおひとりさまライフを過ごしていたが、ある日年下の営業マン・多田くん(林)に恋をしてしまう。きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子は20代の頃のように勇敢になれない自分に戸惑いながらも、一歩前へ踏み出すことにする。第33回東京国際映画祭」(TIFF)の観客賞も受賞した。

予め寄せられたお悩みに答えるイベントということで、のんは「あんまり悩み相談みたいなのされないんですけど、めちゃめちゃ嬉しいです」と意気込む。「つい考えすぎるのをやめたい」という悩みには、のんが「ベッドの上で安全に暴れたりしたらどうだろうと思います」と回答し、自身もそういう経験は「ありますあります。大好き! 大切だなと思います」と勧める。さらに「私は絵にしたりとか曲にしたりとか、作る方にむかっていきます。『ムカつく〜!』と思ったり考えてモヤモヤしてるのを形にして、解消していきます」と明かした。

大九監督もこれには「最高の解消法は作ることなので、映画を作る、仕事をする、それで脳をパンパンにしておけば大丈夫ということで、仕事のことばっかり考えるようにしてます。料理とかもいいと思いません?」と提案。すると、のんが「危なくないですか?」と心配し、「包丁を使わずにむしって料理すればいい」とひらめき、大九監督は「その人大丈夫!? そんなに!?」と驚いていた。

イベントの途中からは、のんが「ねえ、いるんでしょ、A」と脳内の相談役「A」に話しかけることに。「休日にだらだら寝てしまう」というお悩みに、Aは「まず朝起きることに命を注ぎましょう。けたたましい音のアラームを鳴らすことをおすすめします。そうですね、運動会の徒競走のような曲、テテテ〜テテテ〜テテテテテ♪(クシコス・ポスト)はどうでしょうか?」とイケボで歌まで歌い、「さあ、自分を奮い立たせるのです!」と語る。「けたたましいアラームということで、私、ゆるいアラームをかけてました。参考になりますね」(のん)、「まだ映画を見てない人たちに、こんな茶番をすいません」(大九監督)と客席を笑わせた。

だんだんノっていくAは「さあ、自分を奮い立たせるのです!」を決め言葉にするが、最後の質問に対しては「最後は皆さんご一緒に、自分を奮い立たせ……てっ」と消える。その演技力に、のんは「達者ですねえ。やっぱりAはすごい」と感心。「すばらしい表現者……あっ、すばらしい相談役じゃないですか」と褒めていた。