「寝つきや寝起きが悪い」「十分な時間を寝たはずなのに起きてすぐ体が重たい」など、睡眠に関する悩みはありませんか? 睡眠の質は生活習慣や寝室環境、過剰なストレスなどが原因で低下してしまいます。

この記事では、睡眠の基本知識や睡眠の質を高めるために実践したい生活習慣などをご紹介します。睡眠の質を上げて、生活のパフォーマンスをよくしていきましょう。

  • 毎日の睡眠を大切にして生活のパフォーマンスを向上させましょう!

    毎日の睡眠を大切にして生活のパフォーマンスを向上させましょう!

良い睡眠のために改善したい日常生活の習慣

質の高い睡眠のためには、生活習慣を整えることが大切です。どのような点に気をつけて日常生活を送ると睡眠の質を上げられるのか、ご紹介します。

■毎晩7時間程度の睡眠時間を確保する

適切な睡眠時間は体質や性別、年齢などさまざまな要因によって変化します。そのため、「毎日●時間眠るのがよい」と一概に言うことはできません。

日本人の平均睡眠時間は7~8時間程度ですが、日中に眠気がなければ平均よりも睡眠時間が少なくても問題ありません。アメリカの大学などが実施した大規模調査では、睡眠時間が7時間の人が最も死亡率が低く長生きしたという結果が出ています。もし自分の理想的な睡眠時間がわからない場合は、まずは毎晩7時間程度眠るようにすると良いでしょう。

■就寝1時間前にスマートフォンやPCをシャットアウトする

夜、学校や仕事を終えてからスマートフォンやテレビでゲームをしたり、パソコンなどでネットサーフィンをしたりするのが習慣になっている方も多いのではないでしょうか。

電子機器の画面から発生する光は脳を刺激し、スムーズな入眠や深い眠りの妨げになることがわかっています。少なくとも就寝の1時間前にはスマートフォンやパソコン、テレビなどの電源を切り、目や脳をリラックスさせるようにしましょう。

■睡眠3時間前までに晩ご飯を食べきる

食事をしてから消化が落ち着くまでに3時間程度の時間がかかります。消化しきれないまま眠ろうとしても胃が消化活動を続けているため、脳が興奮してなかなか寝つけなかったり入眠できても浅い眠りになったりすることがあります。

そこで、睡眠の質を下げないために寝る3時間前までには晩ご飯を食べきるようにしましょう。毎食、腹八分目を意識するのが体にはよいですが、夜は特に食べすぎないように注意します。

仕事などが長引いて、夕食の時間が遅くなる場合は、消化のよいものを食べるようにしましょう。消化によい食べ物には、青菜やにんじんなど食物繊維が少ない野菜や軟らかく煮た野菜、ささみや白身魚などの脂質が少ない肉類・魚類などがあります。

反対に、ごぼうやたけのこなどの食物繊維が多い野菜や、脂質の多い肉類・魚類は消化に悪いため、夜遅くに食べるのは避けるようにしましょう。

■湯船につかる生活習慣を身につける

特に暑い時期は湯船につからずシャワーだけで済ます人もいますが、質の高い睡眠のためには、なるべく湯船につかるのがおすすめです。なぜなら、お風呂で体をしっかり温めることでリラックスでき、心身が日中の活動モードから睡眠モードに切り替わるからです。

また、お風呂につかると体温が上がりますが、体温が下がることで眠気が生じます。この体温の仕組みをうまく利用するために、就寝の2~3時間ほど前に湯船につかるようにしましょう。お風呂の温度は熱すぎると眠りの妨げになる可能性があるため、なるべく38~41度程度のぬるめのお湯にします。

■睡眠前に10分ほど瞑想をする

不安やストレスは寝つきを悪くします。眠りにくいと感じている人は、眠る前に瞑想をするのもよいでしょう。瞑想によって「今ここ」に集中する訓練をすると、自分の感情に振り回されず、うまく付き合えるようになっていきます。

以下に簡単な瞑想の方法をご紹介します。

(1)イスに座るか、床にあぐらをかいて座る(ベッドや布団にあお向けも可)
(2)まぶたを閉じる(目をつむっているのが苦手な場合は、目を開けて遠くの一点を見つめる)
(3)ゆっくりとした呼吸を繰り返し、意識を呼吸に集中する
(4)意識が呼吸から離れてしまっても自分を責めずに、また呼吸へと意識を戻す

まずは、3分や5分程度から始めてみましょう。慣れないうちは、なかなか呼吸だけに意識を集中させるのが難しく3分でも長く感じるかもしれません。しかし、毎日続けることで徐々に瞑想のコツがつかめてくるはずです。慣れてきたら、10分程度、可能であれば15分~20分ほどの瞑想を毎晩の日課にしましょう。瞑想を習慣にすることでストレスが減り、良質な睡眠がとれるようになります。