睡眠不足によるリスク

最適な睡眠時間は人それぞれで異なります。ただ、自分の必要な睡眠時間を下回る日が続くと、睡眠不足によって体と心にさまざまな悪影響が生じます。

■生活習慣病にかかりやすくなる

睡眠時間が不足すると、食欲を増進させるホルモンが増加し、満腹感をもたらすホルモンは減少するため、肥満の原因になります。寝不足で疲れが溜まっていると運動不足にもつながるでしょう。肥満や運動不足はさまざまな生活習慣病のもとにもなります。

また、睡眠不足から生じたストレスによってインスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まることも知られているほか、睡眠不足が続くと、心疾患や脳血管疾患による死亡リスクが高まることもわかっています。睡眠時間が短くなってしまうことは誰にでもありますが、健康のためになるべく毎日十分な睡眠時間がとれるように意識しましょう。

■ストレスに弱くなる

必要な睡眠時間がとれていないのに、睡眠不足だと感じていない場合、「睡眠負債」がたまっている可能性があります。睡眠負債が増えるとストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」の分泌量が増大し、ストレスに弱くなる傾向があります。

コルチゾールは起床時の覚醒作用も持ち、適切な分泌量であれば集中力アップなどの効果があります。しかし、分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると脳が影響を受けたりストレス関連の病気にかかりやすくなったりするなど精神的な影響があります。

また、睡眠不足は判断力や記憶力も低下させて学業や仕事に悪影響を及ぼすこともあります。知らず知らずのうちに寝不足が続き、睡眠負債が溜まらないよう注意しましょう。

質の高い睡眠をとって生活の質も向上させましょう

生活習慣を改善し、質の高い睡眠をとる方法をご紹介しました。生活の中で睡眠の質を下げてしまう習慣を持っている人は、今日から少しずつ生活習慣を改めていきませんか?

質の高い睡眠に近づくことで、生活のパフォーマンスも上がっていくはずです。睡眠に関する悩みがなかなか解消されない場合は、一度専門科を受診し、医師に相談しましょう。