俳優の赤楚衛二が主演を務める、テレビ東京の木ドラ25枠『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(毎週木曜 25:00~)が現在放送されている。ガンガンpixivで連載中の豊田悠氏による同名コミックの実写化作で、「チェリまほ」の愛称で親しまれている同作は、全国書店員が選んだおすすめBLコミック第1位(2019年)に輝いた人気作。童貞のまま30歳を迎え「触れた人の心が読める魔法」を手に入れた冴えない30歳のサラリーマン・安達清(赤楚)が、社内随一のイケメンで仕事もデキる同期・黒沢優一(町田啓太)に触れ、自分への恋心を聞いてしまう。
さらに安達の親友で数々の恋愛小説を執筆する小説家・柘植将人(浅香航大)、柘植の家に配達に来る宅配業者・綿矢湊(ゆうたろう)など、「心の声が聞こえる」からこそ展開するピュアな恋心が満載となっている同作。今回は赤楚&町田にインタビューし、互いの印象や作品への想いについて話を聞いた。
■どの世界にも届くピュアな物語
――まずはぜひ、出演が決まった時の印象をぜひ教えていただければ。
赤楚:作品が決まった時は、「30歳の童貞で魔法が使えて、BLだ」という話を聞いて、どんな物語なんだろうという衝撃を受けました(笑)。その後、原作を読ませていただいて、ストーリーも面白くて、笑える部分もグッとくる部分もあり、人と人の愛を感じて、楽しみだという気持ちが強くなりました。
町田:BLと言われる作品を初めて読ませていただきましたが、登場人物たちみんなあたたかいし、優しい気持ちになれる、人間愛がつまっている優しい作品です。挑戦させていただけるということで、丁寧に、楽しく、思いっきり挑みました。役を通して、黒沢が安達の魅力をどんどん知っていけたらいいなと思って、赤楚君自身も魅力あふれる方なので、たくさん発掘していける時間になれたらいいなという思いで臨みました。
――町田さんから赤楚さんへの印象がありましたが、赤楚さんから見た町田さんの印象はいかがでしたか?
赤楚:最初、ご挨拶させていただいた時に怖い人だったらどうしようと思ってたんですけど、にこっと笑ってくれて、本当に人として向き合ってくれてるあたたかさをお持ちの方で、本当に安堵と共により楽しみになりました。
町田:怖いというのは、やんちゃなイメージがあったのかな?(笑)
赤楚:いや、誠実な役を見させていただいたので、これでもし中身が真っ黒だったら逆に怖いな、みたいな感じです(笑)。
――今、タイや中国などアジアでBLドラマが流行っていますが、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』もその波に乗って世界に出ていったりは…?
町田:そうなんですよね。僕らも世界へいけるのであれば嬉しいです(笑)。
赤楚:初めて知りました!
町田:最近、多いんですよね。今はタイのドラマが来ているけど、このドラマも気軽に観られるので、タイのドラマにはまっている方達にも観てもらえたら。また違う良さがあると思うので。
赤楚:ピュアな恋愛なので、どの世界でも、この思いは届くと思います!
――町田さんはご存知だったということですが、普段から世界の動きをキャッチアップされてるんですか?
町田:そんな大それたものではないです(笑)。でも、気にするようにはしていますね。LGBTQ、と言われるところに分類されてしまっているだけだとは思うんですが、そういう方がいろいろな作品で注目される機会も多くなって来ているし、その分、今まで心の内に溜めていたものがある方たちも、声を上げられている。僕がこの作品に挑戦させてもらえるということでも考えさせられましたし、中途半端な気持ちでやってはいけないなと思います。ただ、そうは言っても自分も単純に楽しんで演じて、この作品の良さを存分に出していけたらいいんじゃないかなと思います。