家計簿をつけることは、家計を管理する第一歩。最近では、さまざまな家計簿アプリも登場し、初心者の方でも取り組みやすくなっています。しかし、「家計簿をどのように書いたらいいかわからない」「始めてみたもののなかなか続かない」など、家計簿をつけることにお困りではないでしょうか?

本記事では、家計簿の書き方や無理なく続けるためのコツのほか、手書きとアプリ、Excelで家計簿をつける場合のそれぞれのポイントについて紹介します。

  • 家計簿の書き方のポイントをまとめました

家計簿をつけるメリットとは

家計簿をつける目的は、「今月何にどのくらいのお金を使ったか」を知り、家計の現状を把握することです。家計の現状を把握することには、次のようなメリットがあります。

お金を管理して無駄遣いを防ぐ

家計簿をつけることで何にどれぐらいお金を使っているかを可視化できるため、無駄遣いに気づいたり、買い物を控えようと事前にブレーキをかけたりすることができます。

貯金ができる

家計の状況を可視化することで無駄遣いが減ると、浮いたお金を貯金に回せるようになります。

目標貯金額を達成する喜びを味わえる

貯金は、コツコツと長く続けるほど効果が出ます。家計簿をつけることで、毎月の貯蓄額や貯蓄総額が可視化されるので、目標金額に少しずつ近づいていく達成感を得られます。「最終目標は1年間で100万円貯めること。そのために、最初の3カ月で25万円貯蓄する」など、小さな目標をいくつも作っておけば、目標を何度も達成する喜びを味わえます。

なぜ家計簿は続かないのか?

いくつものメリットがある家計簿。しかし、大きな問題として、つける作業が面倒なことが挙げられます。買い物のたびにレシートをもらい、項目別に仕分けして金額を書き込んでいく作業は、決して楽にできるものではありません。 基本的にはやりたくないことだからこそ、家計簿を続けるにはちょっとしたコツが必要です。家計簿に苦手意識のある方は、次のようなことを試してみてください。

家計簿をつける目標を持つ

「なんとなく家計を見直したいから」「お金が貯まりそうだから」など動機が曖昧なままだと、家計簿をつけることはなかなか長続きしません。「今年1年で100万円を貯金する」といった具体的な目標を掲げ、そのために家計簿をつけているのだと意識するようにしましょう。

目標は「5年後に家を買う」や「カナダに留学する」など、自分がワクワクしてモチベーションが上がるものを設定するのがポイントです。

目標を具体的に意識する

大きな目標が決まったら、次に小さな目標を設定します。例えば、「カナダに留学する」が大目標で、そのために2年間で200万円貯めたいのなら、「1年間で100万円、毎月85,000円ずつ貯める」など、より具体的で身近な目標を設定します。

家計簿をつけて、その身近な目標を日々管理することで、大きな目標にだんだん近づいていくことを感じ、モチベーションが上がります。目標までのマイルストーンをしっかり引くことがポイントと言えるでしょう。

  • 目標を具体的に意識しましょう

無理な計画は立てない

どうしても必要なもの以外を切り詰めて、やっと達成できるような目標では、我慢ばかりしてしまい、息が詰まって続かなくなってしまいます。目標は、無理のない範囲で立てることもポイントです。

続けることで毎月の変化を楽しむ

家計簿を続けていると、「これは無駄遣いだから買うのをやめよう」など、自分の行動が変わったと思える瞬間があります。自分の変化を楽しむことも、モチベーションアップにつながります。

家計簿を単につけるだけではなく、家計簿をつけることで変わったと思う点についても、意識して記憶に残しておくのもポイントです。

無理に毎日つけようとしない

家計簿をつける頻度は人それぞれで、毎月1度がちょうどいい人もいれば、1週間にまとめてつけるのがいい人もいます。無理に毎日つけようとせず、自分のペースで続けていくことがポイントです。

家計簿は手書きとアプリ、Excelのどれを使えばいい?

家計簿は、大きく分けてアプリと手書きとExcelで管理する3つの方法があります。それぞれのメリットについて見ていきましょう。

アプリ家計簿: 入力・計算の手間がかからない

アプリならではのメリットは、自動計算機能や銀行口座との連携、クレジットカード履歴の自動取り込み、レシート撮影で入力が可能など、入力・計算の手間が比較的かからないことが挙げられます。外出先でも入力可能なので、買い物した直後にも簡単に入力することが可能です。

一方、デメリットは、初期設定を終えるのに時間がかかることと、自分で行う作業が少ない分、お金の流れを把握しづらいことなどがあります。ほかにも、手書きやExcelに比べるとカスタマイズの自由度が低いことも挙げられます。

アプリで家計簿をつけるコツ

買い物をしたらすぐにレシートを撮影し、移動中など隙間時間を使って入力することです。入力漏れが続くと面倒になり、家計簿をつけることをやめてしまう可能性が高くなります。アプリの家計簿は外出先でもつけられますので、お金を使うたびに家計簿をつけることを習慣づけることがポイントです。

家計簿アプリは各項目の予算を事前に設定しておくと、アプリの中で残金管理ができますので、収支のバランスを買い物前にチェックするといいでしょう。

手書き家計簿: 手を動かす分、意識に残りやすい

手書きの家計簿のメリットは、手を動かす分、記憶に残りやすいこと。書くことによってお金の流れを把握しやすく、節約の意識も高まっていきます。また、カスタマイズも自由なので、自分が使いやすいように好きな項目を追加することも簡単です。

一方のデメリットは、外出先では記入できないことと、家計簿をつけるための時間を確保しなければいけないことです。

手書きで家計簿をつけるコツ

項目が多すぎると管理しづらくなるので、4~8項目ぐらいにまとめると手書きでも一覧で見やすくなります。毎月かからないものは特別費などでまとめましょう。どの項目に何をつけたかは、家計簿をつけ始めたときはわからなくなりやすいため、家計簿のどこかに項目のルールをメモしておくこともおすすめです。

毎日書くことが面倒な場合は、レシートを溜めておいて1週間分をまとめて書くなど、ストレスなく書けるようにしましょう。手間はかかりますが、毎月の集計欄を作り、月ごとに家計を見直してみることもポイントです。

Excel家計簿: 自分好みにカスタマイズでき、集計やグラフ化が簡単

Excelで家計簿をつけるメリットは、自分の思いどおりのフォーマットや項目がカスタマイズできることです。関数を最初に入れてしまえば、自動計算で集計できるようになります。シートのコピーも簡単に作れますし、グラフ機能を作って収支を図解化して見やすくできます。

デメリットは、パソコンがないと作成できないこと、レシートや明細書から金額を自分で入力しないといけないことです。

Excelで家計簿をつけるコツ

「毎日の収支表」と「毎月の収支表」を用意することです。毎月の収支表には、毎日の収支表の合算値が集計されるように関数を入れておけば、収支の状況がひと目でわかります。また、毎月の支出額の目標値を設定しておけば、今、使いすぎなのかをすぐに確認することが可能です

アプリ、手書き、Excel、いずれも一長一短があり、一概にどれがいいとは言えません。ただし、そもそも家計簿をつける目的は、家計の現状を把握してお金を管理し、目標を達成することにあります。

それを考えれば、数字になじんでお金の流れを把握するという意味で、まずはそれぞれ試してみて、自分に合った家計簿で続けていくことがおすすめです。

  • 自分に合った方法で家計簿をつけるようにしましょう

効率的なレシートの管理の仕方

家計簿の記入漏れを防ぐためには、買い物をしたときは必ずレシートをもらうようにすることが大切です。レシートがもらえないときや割り勘で支払ったときは携帯電話にメモをしておくなど、忘れない工夫をしておくことがおすすめです。

続いては、家計簿に書いた後のレシートをどう管理するかについてご紹介します。

捨てるレシートと保管するレシートに分ける

食品や日用品などのレシートは、家計簿をつけた後に、すぐに捨てても問題ないでしょう。古いレシートは印字がかすれてだんだん見えなくなりますし、レシートが増えると場所を取ってしまいます。

光熱費の明細書や振込書などは、家計簿に細かく詳細を記載することがあまりないので、支払い詳細を比較して見たいものがあれば、直近のものは保管しておくといいでしょう。

捨ててはいけないレシート

捨ててはいけないレシートは、病院での医療費や通院したときの交通費、風邪をひいたときに買った薬など、医療費関連のものです。医療費関連のレシートは医療費控除の申告で必要なため、家計簿につけた後も1年間は保管しておきましょう。医療費控除は、その年(1月1日~12月31日)に支払った医療費が、一定額を超えるときに所得控除してくれるものです。申請方法は国税庁のウェブサイトで確認しておきましょう。

個人事業主でレシートを経費として申請する場合は、経費計上のために一定期間保管が義務づけられていますので、家計管理とは別にレシートの保管が必要です。また、家電を購入した際のレシートは、どこでいつ購入したのかを証明するために役立ちますから、保証書と一緒に保管しておくこともおすすめです。

実際に家計簿を書いてみよう

手書き家計簿を自作する際には、非常にシンプルなもので十分です。書き込む情報が多いと、途中で挫折する原因となりますので、項目は4~8項目程度に絞ります。

一番左端に日付を、右端に小計と残高を記入する欄を設けます。

■手書き家計簿 作成例

日付 食費 日用品費 娯楽費 特別費 支出合計 残高
8/1 780 1,320 2,100 147,890
8/2 1,200 1,100 12,200 135,690
8/3 2,000 3,000 5,100 130,690

項目の分け方

項目が多すぎるとかえって管理が難しくなりますので、項目選びは大切です。食費に日用品費、医療費、交通費、通信費、娯楽費、美容費、衣服費……と、つい細かく分けたくなりますが、シンプルにまとめるためには、1カ月に1~2回しか使わない項目は、あえて設ける必要はありません。趣味や友達との外出に使ったお金なら「娯楽費」に、交通や美容、衣服、医療などにかかったお金なら「特別費」にまとめてしまってもいいでしょう。

一見、管理しづらく思えますが、なかなか使わない項目が並ぶ家計簿よりも、すっきりと整理されて理解しやすくなります。 項目を一度決めたら、同じ支出の場合は同じ項目で記入するようにしましょう。

日付ごとに使用分を記載する

項目立てができたら、あとは日ごとに使った各項目の総額を記入していくだけです。支出計と残高も記入するのがベストですが、面倒な場合は省略しても構いません。

なお、クレジットカードや電子マネーは、引き落とし日ではなく、支払った段階で支出として記載するのがおすすめです。 家計簿を支払った日で管理すると、いつ、何をいくらで購入したのか、モノとお金物の動きがわかるので、その月内にどのくらい使ったかを管理できます。たとえ引き落とされる日が先でも、毎月の使えるお金の幅を管理していれば、使いすぎを防げます。

クレジットカードでの支払いは、手元の現金がすぐには減らないため、使った気がしないかもしれませんが、引き落とし日の残高不足を避けるため、使った分のお金はしっかりとっておくようにしましょう。

月末に集計する

毎月末には、各項目の合計と1カ月の支出合計を計算し、家計を振り返ります。振り返るときのポイントは、「何にお金を使ったか」「無駄遣いはなかったか」「予算内に収まっているか」「前月と比較してどうだったか」「貯蓄合計は今月いくらになったか」です。気がついたことや反省点があればメモしておいて、次の月に活かしましょう。また、貯蓄金額が毎月増えることを実感して、モチベーションを上げることも大切です。

家計簿は生活スタイルに合わせて定期的な見直しを

家計簿は、一度書き方を決めたとしても、ずっと同じでなくても構いません。例えば、お子さんが生まれたのであれば、項目に「子供」を追加してみてもいいでしょう。また、手書きの家計簿でお金を管理することを身につけたとしても、銀行口座や決済サービスを家計簿に連携させるために、途中からアプリの家計簿に切り替えてしまっても構いません。

生活スタイルに合わせて、家計簿の内容を定期的に見直すことも大切ですが、家計簿の書き方についても見直すことが大切です。家計簿を負担なく続けられて、目標達成に役立つ方法を、自分なりに探してみてください。