生活を送る中で心掛ける節約の方法のひとつとして、節電がありますよね。使っていない部屋の電気はこまめに消す、冷蔵庫は必要以上に開け閉めをしないなど、普段の生活の細かい部分から気を付けている方も多いと思います。

しかし、そもそもの話として、電気代というのはどうやって決まっているものなのでしょうか。単純に使用料を減らすように気を付けることでしか、節約はできないのでしょうか。

そこで今回は、電気の基本料金の仕組みをご紹介します。その仕組みを理解することで、上手な節約に活かしましょう。

一人暮らしの電気代の目安

電気代の仕組みや節約方法を考えるよりも前に、まず一人暮らしに必要な電気代の目安を確認しておきましょう。

一人暮らしをされている方たちの平均と自分の電気代を比べてみることで、「自分がどれだけ使いすぎているのか」あるいは「平均的な電気代よりもかなり節約できているのか」、もしくは「ほぼ平均的な電気代なのか」ということが確認できます。

その結果によって、今後の意識や行動も変わってくることでしょう。まずはスタートラインに立つ前に、一人暮らしの電気代の目安をチェックしてみましょう。

2017年の若者の場合

総務省統計局による家計調査によると、2017年の若者(34歳以下)の一人暮らしにかかった電気代の平均額は、年間で38,060円となりました。ひと月あたりにすると、3,171円の電気代がかかっているという計算になります。

電気代は、家賃と違って季節によって大きく変動するものです。冷暖房が必要な夏や冬は高くなったり、比較的過ごしやすい春や秋はそれほどでもないということは、ご自身の経験からもご理解いただけるものと思います。つまり、ひと月あたりの電気代ではなく、年間の使用料で比較をすると、より正確なものになります。

ご自身の年間の電気代がこの平均よりも下回っている、あるいは同じ程度であれば、あまり深刻に節約をする必要もないかもしれません。しかし、平均よりも上回ってしまっている場合、どこかに電気代を安くする余地が残っている可能性があります。先ほどの平均額を基準として、少し電気代を見直してみてはいかがでしょうか。

電気代の基本料金の仕組み

次に、電気代を見直すにあたって電気代の基本料金の仕組みを理解しておきましょう。そうすることで、より効率的な節約につながると思われます。

電気料金の内訳

ひとことで「電気料金」と言っても、使った分の電気料金がそのまま明細に記載されているというわけではありません。実はその内訳としては大きく3つに分かれていて、「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」があります。これら3つの合計が、電気料金として明細に記載されているのです。

それぞれを簡単に説明すると、まず基本料金とは、各企業が設定している電気の基礎単価です。そして次に電力量料金とは、消費電力に伴う支払料金です。この電力量料金のことだけを「電気代」だと思っていた方も多いのではないでしょうか。そして最後に再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、再生エネルギーの利用を促進するための負担金のことです。

基本料金

電気料金の中でも、基本料金についてはあまり意識したことがなかったという方が多いと思います。この基本料金はさらに、「従量電灯」「契約アンペア数」「電気使用量」によって料金が変わってきます。ここを理解しておくことが、電気料金を節約するためにも大切なポイントとなるでしょう。それぞれ順に、簡単に説明していきます。

従量電灯

従量電灯に関しては、今回はあまり意識しなくとも問題はないでしょう。というのも、一般家庭でもっとも多く契約されているものは従量電灯Bと呼ばれるメニューで、大型の冷蔵庫などを利用している商業施設などでは従量電灯Cというメニューが適応されます。下で説明しますが契約アンペア数により、従量電灯BなのかCなのかが決まります。

契約アンペア数

アンペアとは、電流の強さを表す単位のことです。このアンペアの上限は契約内容によって違っていて、それぞれのアンペア数によって料金もまた異なってきます。さらに、契約する企業によっても異なっているので、ご自身の契約している企業の料金表を確認してみましょう。今回は料金の一例として、東京電力の従量電灯Bの料金表をご紹介します。(2018年11月時点)

10アンペア 280円80銭
15アンペア 421円20銭
20アンペア 561円60銭
30アンペア 842円40銭
40アンペア 1,123円20銭
50アンペア 1,404円00銭
60アンペア 1,684円80銭
電気使用量

さらに、電気の基本料金は電気使用量によっても変わってきます。電気の使用量によって3段階の料金単価が用意されていて、一定量を越えると次の段階の単価が適応される仕組みになっています。こちらも、一例として東京電力の従量電灯Bの料金表をご紹介します。

120kWhまで 1kWhあたり19円52銭
300kWhまで 1kWhあたり26円00銭
300kWh以上 1kWhあたり30円02銭

電気使用量に応じて単価が上がる仕組みには、電気量を使用しすぎている家庭に対して注意を促す狙いがあります。ですから自分の使用料を確認して、この基準のうち、どの段階の料金が適応されているのかをチェックしてみましょう。「120kWhを少しだけ越えてしまっている」というような場合なら、少し気を付けて節電をすることで、安い単価のみで使用することができるというわけなのです。

電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課金

基本料金とともに電気料金を構成している電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課金についても、簡単にご紹介しておきます。まず電力量料金とは、多くの方が「電気料金」と聞いてイメージするものだと思います。「使用した分の電気料金」ということですね。

そして、わかりづらいのが再生可能エネルギー発電促進賦課金だと思います。これは平たく言うと、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスによる5種類の発電に必要な費用を、賦課金というかたちで支払っているものです。電気料金の中に、電力発電のために必要な費用が含まれているというわけです。

電気代を上手に節約する方法

では、電気の基本料金の仕組みを理解したところで、どのようにして電気代を節約すればよいのでしょうか。その方法をいくつかご紹介したいと思います。

契約アンペア数を見直す

基本料金の中の、契約アンペア数を見直すという方法があります。多くの方が、入居したその時からあまり気にせず、そのままになっているのではないでしょうか。

しかし、あまり多くの電気を使用していないにもかかわらず大きなアンペア数で契約してしまっていると、その分の料金は毎月無駄に支払っていることになります。ですから一度、検針票に記載されている契約アンペア数と実際の使用量を比較して、無駄が見られるようなら小さいアンペア数に契約を変更するのが有効となります。

ただし、賃貸物件にお住まいの場合は、大家や管理会社に相談してから契約の変更をするようにしましょう。勝手に変更をしてしまうと、後々でトラブルの原因になってしまう恐れがあります。

料金プランを見直す

契約している企業にもよりますが、例えば、時間帯によって電気料金が変わるプランというものもあります。昼間は料金が高くなるかわりに夜は安くなる、といった内容です。生活スタイルによっては、そのような料金プランのほうが安く済むという方もいらっしゃることでしょう。

このように、自分の生活スタイルや電気の使い方を見直してみて、料金プランを適切なものに変更することで節約につながることがあります。ただし、自分に合っていないプランに変更してしまった場合は逆に料金が高くなってしまうという可能性も考えられます。変更前には、しっかりとシミュレーションをしておきましょう。

家電の使い方を見直す

これらは一般的な節電方法ですが、意外と意識できていないものがあるかもしれません。いくつか代表的なものをご紹介しますので、参考になるものは今日からでもさっそく取り入れてみてください。

冷蔵庫

冷蔵庫には、温度設定機能があります。特に気にしていない場合は、「強」に設定されているかもしれません。これを「弱」にすると、20%ほどの節電をすることができます。

また、冷蔵庫はその設置方法にも注意が必要です。冷蔵庫を設置する際には、背面と壁の間隔を2cm以上開けるようにしましょう。また、冷蔵庫の上に物を置かないように気を付けましょう。これによって熱効率が上がり、節電につながります。

テレビ

テレビは、節電に気を付けるならサイズに注意しましょう。例えば32型と47型では、電気料金は倍ほども違ってきます。大型テレビの設置を検討されている方は、消費電力についても考慮して決めるようにしましょう。

エアコン

真夏や真冬には欠かすことのできないエアコンですが、温度設定を1度変えるだけで大幅な節電効果が期待できます。また、エアコン単体で使用するのではなく、扇風機やサーキュレーターなどで補助することで、より効率的に快適な室温にすることができます。節電のためにも、これらの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

何気なく使っている電気のことを見直し、上手に節約しましょう

日頃から無駄な電気は使わないように気を付けている方は多いと思いますが、電気料金の仕組みや契約内容まで細かく把握している方は少ないかもしれません。しかし電気代を上手に節約するためには、ぜひ一度、自分の契約内容を確認してみるのがおすすめです。無駄な部分があれば、契約の変更によって節約が可能になるでしょう。



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