貯金額は、年代が上がるにつれて増加していくのが一般的です。それでは社会人になったばかり、あるいは社会人歴数年の20代の人は、どのくらい貯金があるものなのでしょうか? 20代のリアルな貯金額や、お金を貯めるためのコツをまとめました。

自分の貯金額が多いか少ないかを知りたい人や、これから貯金を始めたいと思っている人は、ぜひ参考にしてください。

20代貯金額の平均値や中央値はどのくらい?

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    20代の貯金額はどのくらいある?

一人暮らしをしている20代の人の貯金額を調べた調査があります。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]2019年」によると、20代の人の金融資産保有額(預貯金、株や積立保険など)の平均は、198万円となっています。

ただし、平均というのは、すべての数字を合計して人数で割った金額です。貯金額が10万円の人が9人と、貯金額が1億円の人が1人いた場合、この10人の貯金額の平均は1,009万円になってしまいます。これでは、実態に即した数字とはいえないでしょう。

そこで、平均値と併せて参考にしたいのが中央値です。中央値というのは、全員を数字順に並べた場合の真ん中の人の数字です。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]2019年」によると20代の金融資産額の中央値は80万円です。つまり、貯金が少ない人と多い人がいる中で、ちょうど真ん中に位置している人は、貯金が80万円ということになります。

貯蓄額ごとの分布

20代の金融資産保有額の分布は下記のとおりです

100万円未満 51.1%
100万~200万円未満 18.9%
200万~300万円未満 7.6%
300万~400万円未満 4.8%
400万~500万円未満 3.4%
500万~700万円未満 3.7%
700万~1,000万円未満 1.7%
1,000万~1,500万円未満 2.0%
1,500万~2,000万円未満 1.4%
2,000万~3,000万円未満 0%
3,000万円以上 0.6%
無回答 4.8%

※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」2019年

金融資産保有額が100万円未満と答えた人は半数以上であるのに対し、3,000万円以上という人もいます。単純に金額が上がるほど割合が少なくなるというわけではありません。全体の7割が200万円未満の貯金額であるものの、一部、多額の資産を持っている人もいるという結果となっています。

なお、これはあくまでも金融資産を持っている人に限った調査です。金融資産を保有していない人を含めた同調査では、20代では全体の45.2%が金融資産なし、平均値は106万円、中央値は5万円という結果になっています。

20代で80万円を貯金するための方法とは?

社会人になりたての20代でも、毎月コツコツと貯金をしていけば、まとまった金額を貯めることもできます。20代の貯蓄がある人の中央値である「80万円」を貯めるためにはどうすればいいのか、貯金プランをご紹介します。

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    20代で80万円貯める貯金方法は?

貯金プラン1:毎月2万円

毎月2万円ずつ貯めることができれば、3年4カ月で80万円になります。22歳で就職した場合、25~26歳頃には80万円が貯められます。このペースで貯金を続けると、7年後の29歳のときには、168万円が貯まっている計算になります。

貯金プラン2:毎月1万円+ボーナス各10万円

毎月1万円ずつ貯金し、夏と冬にボーナスがある想定で10万円ずつ貯めれば、3年以内に80万円が貯められます。4月に就職した場合は、2年6カ月目で80万円を貯められます。これを22~29歳まで継続した場合、224万円が貯められます。

貯金プラン3:毎月5万円

毎月5万円ずつ貯めた場合は、1年4カ月で80万円が貯められます。このペースで22~29歳まで貯め続けた場合、7年間で420万円もの貯金ができます。

収入によってはなかなか貯金ができないということもあるかもしれませんが、たとえ毎月1万円でもコツコツ貯めていけば、20代のうちに80万円の貯金を達成できます。継続して貯金する習慣を身につけましょう。