2018年4月に経済産業省が「キャッシュレス・ビジョン」を掲げたことで、急激に普及した「電子マネー」。政府は、2027年までに日本の決済の4割程度をキャッシュレスにすることを目指しています。

しかし、PayPayやLINE Pay、メルペイ……など、あまりに数が多すぎてよくわからなくなってきた方も多いのではないでしょうか。

「そもそも電子マネーが何なのかもよくわかっていないけど、今さら聞けない」。

本稿では、そう思っている方のために、電子マネーの基本的な情報やメリット・デメリット、クレジットカードとの違いなどについてまとめました。

  • 電子マネーとは

    昨今話題の「電子マネー」について、改めて解説します

そもそも電子マネーとは何なのか?

電子マネーの基本知識をご紹介しましょう。メリット・デメリットについてもまとめたので参考にしてみてください。

電子マネーの定義

電子マネーとは、簡単にいうと「電子データのやりとりで決済を行う決済サービス」のことを指します。現金をデジタル化しているため、支払いも決済もオンラインのみで完結します。

クレジットカードとは違う?

電子マネーとクレジットカードの違いはいくつかありますが、決済時のサインの有無が特徴的でしょう。一般に、クレジットカードでの決済時にはサインや暗証番号の入力を求められますが、電子マネーの際にはそういった作業は発生しません。

また、電子マネーというと事前にアプリやカードにお金をチャージしてから使う「プリペイド型」が一般的で、クレジットカードにおいては後払い式の「ポストペイ型」が一般的、という違いもあります。

ただし、そもそも「クレジットカードと電子マネーは異なるもの」という認識はある意味で間違いであり、「iD」や「QUICPay」など、電子マネーでありつつ、支払いはクレジットカードを通じて行われるものもあります。

電子マネーのメリット

電子マネーのメリットは、手元に現金がなくても買い物ができる点です。プリペイド型であれば使いたい分のみチャージすればよいので、後払い式のクレジットカードのように使いすぎるのを防ぐことができます。

また、スマホアプリやnanacoなどの電子カード自体にお金をチャージすることができるため、財布そのものを持つ必要がなくなるというのもメリットの一つ。ポイントカードと連携しているサービスもあるので、財布の中に入れるカードを減らすこともできます。荷物をスマートにしたいという人におすすめです。

電子マネーのデメリット

プリペイド型の電子マネーを使う際のデメリットは、事前にチャージが必要な点です。すぐに使いたいと思っても、残高が不足していると支払いができません。

モバイルSuicaやPayPayを用いて支払いを済ませようとした際、「残高不足」とエラー表示が出てしまい、そこからのチャージ作業に時間がかかった……という経験がある人もいるでしょう。

また、インターネット環境が整っていないと支払いができなかったり、スマホの充電が切れていると支払いができなかったり、取扱店舗にも限りがあったりと、環境に左右されてしまうことも少なくありません。

電子マネーの種類

電子マネーの種類は主に4種類です。それぞれの特徴をまとめてみました。

  • 電子マネーの種類

    電子マネーにはどんな種類がある?

クレジットカードと連携

クレジットカードと連携しているタイプは、電子マネーでありながらクレジットカードと同等の機能を持っています。クレジットカードと同様、カードもしくはスマホアプリで支払いを済ませれば、あとはカード会社が代金を代行して支払ってくれます。

代表的なものに、QUICPayやiDなどがあります。

交通系

電車やバスなどで利用できる交通系ICカードを用いた電子マネーです。駅構内にある自動販売機を皮切りに、コンビニや飲食店などの幅広い場所で使えるようになりました。

代表的なものに、SuicaやPASMOなどがあります。

流通系

アプリと連携して購入した商品を後から確認できたり、クーポンと獲得したりできる点が特徴の電子マネーです。ポイントを貯められるものも多く、お得に買い物をすることができます。

代表的なものに、nanaco、楽天Edyなどがあります。

QRコード決済

スマホアプリとクレジットカードやキャッシュカードが連動したタイプです。スマホだけでの決済ができるようになり、支出をアプリで管理できるというメリットもあります。また、個人間の送金や「割り勘払い」といった機能も充実しています。

代表的なものに、PayPayやLINE Pay、メルペイなどがあります。

電子マネーの支払い方法

電子マネーの支払い方法は3種類あります。それぞれの特徴をまとめました。

  • 電子マネーの支払い方法

    ライフスタイルにあった支払い方法を選択しましょう

事前にチャージ! プリペイド型

カードやアプリに事前にチャージする方法です。チャージした分だけ使えるので、使いすぎてしまう心配が少ない一方で、チャージ額が不足する度にチャージ作業が必要になるといったデメリットもあります。

後払いでOK! ポストペイ型

後払い式の電子マネーです。クレジットカードを連携させたタイプが代表的で、プリペイド型の電子マネーのように「チャージの残高が足りなくて支払えない」といったことがなくなります。

QUICPayやiDなどのクレジットカードと連携した電子マネーに限らず、メルペイの「メルペイスマート払い」でも利用できます。

使いすぎが心配な方に! デビット型

「チャージする手間は省きたいけれど使いすぎるのは心配」という人におすすめな支払い方法です。銀行口座と連携し、使ったその場で銀行から引き落としされるというもので、決まった金額をチャージする手間がなくなりますし、口座の残高分しか使えないので使いすぎ防止になります。

代表的な電子マネー

電子マネーの種類や支払い方法は複数あることがわかりましたが、電子マネーサービスはさまざまなものがありどれがいいのかわからない、と思うかもしれません。

中でも代表的なものを特徴とともにご紹介するので、参考にしてみてください。

  • 代表的な電子マネーについて紹介します

Suica

交通系電子マネーで利用率No.1と言われているのがSuicaです。JR東日本の提供する緑がベースの交通系ICカードは、もともとJR東日本の電車に乗るときだけ使える電子切符のような役割を持っていました。

次第に乗り換えの多い東京を中心に使用範囲を拡大していき、バスや駅構内の自動販売機での使用を皮切りに、今や全国のコンビニ、スーパーなど、幅広い場所で使えるようになりました。

楽天Edy

流通系電子マネーの中で人気が高いのが、楽天ポイントと連携できる楽天Edyです。コンビニなどで使用することもできるので、ちょっとした細かい買い物でも楽天ポイントを貯められます。

チャージは楽天カードからでき、チャージするだけでポイントがたまるという特典もあります。貯まったポイントは楽天関連サービスで利用できます。

iD

クレジットカードと連携している電子マネーで、Apple Pay、Google Payプラットフォーム上などで利用できます。運営元はNTTドコモで、スマホにもクレジットカードにも対応しています。

「プリペイド型」「ポストペイ型」「デビット型」すべての支払い方法に対応しているため、支払い方法の選択肢が多いことが特徴です。

LINE Pay

LINEの運営する電子マネーサービスがLINE Payです。LINEを使っていれば簡単に登録でき、QRコード決済が可能となります。

LINEでつながっている相手との送金のやり取りができるため、「現金が少し足りなくて借りたお金を返し損ねていた……」といった場合など、痒い所に手が届く機能が搭載されています。

Amazon Pay

Amazonのアカウントを持っていれば、簡単に登録できる電子マネーです。Amazonでの買い物に使えるのはもちろん、海外のECサイトなどでも利用できます。

ライフスタイルにあった電子マネーを探しましょう!

以上、電子マネーについて紹介しました。

キャッシュレス化を目的に普及した電子マネーには、ポイントを貯められるものや、お得な特典があるものなど、さまざまな種類があります。

まだ電子マネーに踏み切れていない人や、使ったことのない電子マネーがある方は、ご自身のライフスタイルに合った電子マネーを探してみては?

  • 電子マネーを活用して、生活をよりスマートにしましょう