公開初日を迎えた映画『スーパー戦隊MOVIEパーティー』の舞台挨拶が8日、東京・新宿バルト9にて行われ、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』と、新番組『魔進戦隊キラメイジャー』の主要キャストが結集し、大勢のスーパー戦隊ファンと共に映画公開を祝った。

  • 上段左から山口恭平監督、水石亜飛夢、工藤美桜、新條由芽、木原瑠生、濱正悟、横山涼、奥山かずさ、下段左からリュウソウレッド、小宮璃央、伊藤あさひ、結木滉星

『スーパー戦隊MOVIEパーティー』とは、『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』(監督:渡辺勝也)と『魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO』(監督:山口恭平)の2本立てによる、絢爛豪華な映画である。

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』と『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』が夢のコラボを果たす『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』では、異世界犯罪者ギャングラーの残党ガニマの身体の金庫に、リュウソウジャーの仲間である騎士竜が閉じ込められてしまう。騎士竜の力を利用して戦うガニマに圧倒されるリュウソウジャーたち。戦いで傷ついたリュウソウレッド/コウはルパンレッド/夜野魁利に助けられ、ガニマを追うリュウソウブラック/バンバとリュウソウグリーン/トワは国際警察の朝加圭一郎に逮捕されてしまった。期せずして出会った3つの「スーパー戦隊」は、いかにして凶悪な敵を打ち倒すのだろうか……!

『魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO』は、3月8日よりテレビ放送が始まる『魔進戦隊キラメイジャー』の"始まりの物語"。テレビに先がけてキラメイジャーの活躍が観られるスペシャルなエピソードとなった。

まずは『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』チームが挨拶。ルパンレッド/夜野魁利を演じる伊藤あさひ。

パトレン1号/朝加圭一郎を演じる結木滉星。

『ルパパト』の大人気を支えた"ダブルレッド"はこの日も多くの女性ファンからの歓声を受け、さわやかな笑顔で応えていた。

ルパンブルー/宵町透真を演じる濱正悟。

パトレン2号/陽川咲也を演じる横山涼。

パトレン3号/明神つかさを演じる奥山かずさは「これが"最後"の名乗りになるかもしれないから、魂込めていきます!」と、つかさとしてファンの前に出る最後の機会を意識しながら、真摯な姿勢で挨拶した。

続いて、『キラメイジャー』チームから、キラメイレッド/熱田充瑠を演じる小宮璃央。

キラメイイエロー/射水為朝を演じる木原瑠生。

キラメイグリーン/速見瀬奈を演じる新條由芽。

キラメイブルー/押切時雨を演じる水石亜飛夢。

キラメイピンク/大治小夜を演じる工藤美桜。

公開初日を迎え、多くのファンが映画に高い満足感を抱いていることを知った伊藤は、今回の舞台挨拶について「キラメイジャーのみなさんと同じステージに立てると思わなかったので嬉しい」と、後輩戦隊のリュウソウジャーより、さらに後輩のキラメイジャーと並んで舞台挨拶を行うことの喜びを語った。

また伊藤は隣の小宮に「なんで(小宮だけ)制服?」と、キラメイジャーのメンバーがみなカラフルな服装をしているのに1人だけごくふつうの高校の制服姿であることが気になったような発言をしたが、これにはちゃんとした意味があり、映画を観た人だけがその意味を理解できる仕組みとなっている。

小宮は初日を迎えた今の心境を問われ「ついにこの日が来た……という思いです。映画出演は初めてで緊張しますけど、ありがたい気持ちでいっぱいです」と、初々しいコメントを残した。明らかに緊張が目に見えている17歳の小宮を気遣って、伊藤は「僕も『ルパパト』に出演したとき17歳だったから……だから、大丈夫ですよ。頑張りましょう!」と優しいフォローを入れ、小宮を感激させた。

木原は『リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』について、「ルパパトが好きな人にひとつひとつ伝わる"エモい"シーンがいっぱい出てくるので、観ていて涙ぐんでしまうんです」と、熱い"ルパパト愛"を前面に出しつつ「僕たちキラメイジャーも、憧れの"ルパンブルー"さんのように、1年間かけて印象づけられる決めゼリフや、愛されるセリフになればいいなと思い、『エピソードZERO』の中にそんなセリフがいくつか入れ込まれています」と、低音ボイスの魅力で放つ濱の「ルゥパンブルゥウッ!」という名乗りのような"鉄板"セリフに成長できるような言葉について語った。

新條は『エピソードZERO』の見どころについて「メンバーそれぞれが"輝いている"得意分野を見せるシーン。私(瀬奈)は陸上選手なんですけど、ぜひそこに注目してほしいです。あと、初めての変身シーンがあるんですが、1回でOKが出ました! 映画の中で"ここは1回でOKが出たところなんだな"と思って観てくださると嬉しいです」と、初変身をNGなしで決められた喜びを語った。これを聞いた"先輩グリーン"の横山は「すごい! やっぱりグリーンは優秀なんですよ」と胸を張ったが、『ルパパト』メンバーからは「何回(変身シーン)テイク重ねた?」と、初回の変身をうまく決めるため何度も撮り直したことを明かされてしまった。

時代劇などで活躍するイケメンアクション俳優という時雨を演じる水石は「ずっと剣術を習っていたんですけれど、今回"時代劇"という設定で、本格的に披露できて嬉しかったです」と、特技の殺陣を十二分に活かせる役柄にやりがいを感じると共に「今回のエピソードZEROをはじめ、テレビシリーズですでにいくつかの役を演じていますので、これからの撮影も楽しみ」と、俳優としてさまざまな役を劇中で見せてくれることを明らかにした。

工藤は「キラメイジャーということで、みんなの隊員服をはじめ、私服とかもキラキラしていますので、注目してください」と"キラキラ"を強調しつつ、美人すぎるスーパードクターという美桜の設定について「手先が不器用で手術シーンはたいへんだったのですが、医療指導の方に教えていただいて、けっこう自信のあるシーンになりました」と語って目を輝かせた。

『キラメイジャー エピソードZERO』ならびにテレビシリーズの第1、2話を手がけた山口恭平監督は「まずは為朝、瀬奈、時雨、小夜の"キラメキ感"、そして充瑠の"初々しさ"がスクリーンにしっかりと映し出されたと思います。僕にとってスーパー戦隊シリーズを監督するのは初めてのこと。44作の重みを感じながら撮らせていただきました。皆さんに楽しんでいただけたら」と、それまで『仮面ライダー』シリーズで活躍してきた山口監督が初めて挑む「スーパー戦隊」に、意欲と自信をみなぎらせるコメントを残した。

先輩ヒーローからフレッシュな後輩へアドバイスは?という質問に、奥山が「やっぱりヒーローには度胸が必要。なので、さっき楽屋でやっていた"ルパンブルー"のモノマネをここでやってみてほしい」と、木原、水石にモノマネをリクエスト。

突然の"振り"にあわてながらも、水石がポージング、木原が声を受け持って、濱の「ルパンブルー……」を再現し、客席を盛り上げた。

憧れの存在であり、何度もポーズやセリフを反復していたルパンブルーの本物を前にして、モノマネを披露できたことに感激している木原、水石の姿を観て、結木と濱も同じスタイルで名乗りをやってみることになった。

結木が圭一郎ばりのハイテンションで、誇張しすぎるくらい上半身を動かしてポーズを決めると、濱が「スウパアルパンブルゥゥウッ!!」と、スーパールパンブルーの気合いが入った名乗りを披露。これによって会場全体は沸きに沸いたが、濱は「どんどん(名乗りが)一発芸みたいになっていくのはイヤなんだけど」と苦笑しながら、この場のノリを楽しんでいるようすを見せた。木原は濱に「僕たち、今日という日をすごく楽しみにしていたんです。ここ数日ずっとモノマネの練習をしていましたから」と、舞台挨拶で濱と一緒のステージに立てる日を楽しみにしていたことを打ち明けた。

伊藤はキラメイジャーのチームワークのよさに触れ「僕たちルパパトチームもすごく仲がよくて、それでよい作品が作れたと思っています。キラメイジャーのみんなは、さっき楽屋でトランプで遊んでいて、仲良くしているなあと思ったけど、横にいる僕たちルパパトとぜんぜん話してくれないのが寂しかったな。一緒に写真撮ろうよ(笑)」と、先輩・後輩ヒーローでもっと交流を図ってほしいと要望した。

そして濱は「古坂大魔王さん、僕の事務所の先輩なのでよろしくお伝えください」と、『キラメイジャー』の博多南無鈴(はかたみなみ・むりょう)役で出演している古坂大魔王への伝言をキラメイジャーメンバーに語り、ルパパトの仲間たちから「それ、アドバイスじゃないから!」とツッコまれていた。

結木からは「朝が早いので遅刻のないように」と毎日の撮影を元気に乗り切るためのアドバイス、横山からは「常に子どもの目を意識して、子どもファーストで! かっこいいヒーローを目指してほしい」と、ヒーローとしての心がまえが投げかけられた。

キラメイジャーのダブルヒロイン、新條と工藤に対して奥山からは「脚をあたたかく、体を冷やさないようにしてください」と、1年間健康な状態で美しいヒロインを演じてほしいとエールを送った。そして「あと……私に憧れてもらってぜんぜんかまわないので……(笑)」と、謙虚なようでいてわりと大胆な発言をして、客席から大きな歓声があがった。

マスコミ向けのフォトセッション直前には、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のリュウソウレッドがかけつけ、ここに4大スーパー戦隊のレッドが結集した。

最後に、小宮、伊藤、結木からの「スーパー戦隊MOVIEパーティー」という声を受け、客席から「大ヒット!」と返すコール&レスポンスがあり、ステージ両脇のキャノン砲から色とりどりの"きらめく"テープが撃ち出された。

最後の挨拶で結木は「僕らが『ルパパト』としてみなさんに会えるのは今日で最後になるかも。でもその分、映画を何回も観ましょうよ(笑)。2年先の後輩戦隊と出会えるなんて、僕らは恵まれてるなあって思います。最後までみなさんのお力添えをよろしくお願いします!」と、国際警察の制服を着てファンの前に立つラストの瞬間を噛みしめるかのように語った。

伊藤は「滉星くんも言っていましたが、『ルパパト』はこれで見納めになってしまうのかなっと思います。でも『キラメイジャー』のスタートダッシュ、そして『リュウソウジャー』のクライマックスを、映画で何度も観ていただいて……なんといいますか、戦隊の"沼"にどんどんつかっていただければと思っています。今日は来てくれて、ありがチュー!」と、魁利の決めゼリフとともにファンへの熱い応援を受け止め、感謝の気持ちを述べた。

小宮は「本日はお越しいただき、ありがとうございました。これからもスーパー戦隊シリーズの応援をしていただけたらなと思います!」と目をキラキラと輝かせながら、『魔進戦隊キラメイジャー』ならびに歴代スーパー戦隊シリーズに注目し、応援してほしいと呼びかけた。

『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO【スーパー戦隊MOVIEパーティー】』はただいま全国劇場にて公開中。

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