JR東日本はこのほど、乗務員のパフォーマンス向上やエラー防止を図る取組みの一環として、睡眠習慣改善支援ツール「睡眠改善システム」を首都圏の一部の乗務員区所に導入したと発表した。

  • JR東日本が「睡眠改善システム」を首都圏の一部の乗務員区所に導入(写真はイメージ)

「睡眠改善システム」は、JR東日本メカトロニクスとNTTドコモ、ドコモ・ヘルスケアの3社が共同で企画・開発した支援ツール。睡眠状態を計測するリストバンド型のデバイスと、スマートフォン上などで動かすアプリの2つを使用する。

使用者はまず、スマートフォン上で睡眠マネジメントの考え方を習得するウェブセミナーを受け、続いて8週間分の勤務シフトをアプリに入力。各時間帯に感じる眠気も入力しておく。その後は睡眠時にリストバンド型のデバイスを装着するだけで自動的に睡眠状態が計測され、アプリに記録される。睡眠状態のデータはシステムで解析され、個々の睡眠傾向に合わせた具体的な目標と睡眠改善に有効な方法をアプリを通して使用者に配信。睡眠状態の振返りをサポートすることで、乗務員の睡眠状態改善を図る。これを8週間継続して1回のプログラムが終了となる。

12月時点で首都圏の乗務員区所17カ所に先行導入しており、2020年4月以降に他の乗務員区所にも導入を拡大する予定。将来的にはJR東日本の乗務員区所全84カ所への導入を検討しているという。システムの共同開発事業者であるJR東日本メカトロニクスは、JR東日本以外の事業者への「睡眠改善システム」導入もめざすとしている。

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