LINEのグループ会社、LINE PayとLINE Financialがこのほど、「#LINEではじめるお金のあれこれ ~楽しく貯める、増やす、使う~」と題し、ユーザーを招いたイベントを開催した。イベントではファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんらを招いたトークセッションやオリジナルゲーム、新サービスの体験会などが実施された。

FPと人気ブロガーがお金のあれこれをトーク

トークセッションでは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんと主婦ブロガーのカータンさんが登壇し、お金に関するテーマの対談が行われた。

  • ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん

    ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん

お金に関する話題は、友人同士ではなかなかしにくいものというイメージがあるのではないだろうか。だが、カータンさんは以前、台湾に住んでいたことがあるそうで、「台湾人はお金に関する話題も、あまり気にせずに話しますよ。だから今日は楽しみです」と、日本との違いを紹介しつつ、今日のテーマに興味を示した。日本人は、お金や投資などの話に興味がないわけではないものの、話題に出すことに対し、ネガティブなイメージがあるが、海外では一概にそうとは言えないようだ。

  • 主婦ブロガーのカータンさん

    主婦ブロガーのカータンさん

風呂内さんは、人生における3大支出として「教育」「老後」「住居」と3つの項目を挙げ、「老後2,000万円問題が話題になりましたし、教育資金も統計上の数字ですが、大学までで公立で約1,000万円、私立ですと2,500万円ほど必要と言われています。そんな大きな数字とビックリされた方も多いかもしれませんね」とコメント。

カータンさんは「教育資金として考えていたわけじゃないけど、娘の生まれた日に毎月1万円を貯金しています。結婚資金になればいいのかな、という感覚ですが」といい、決まった額を貯金しているとのこと。風呂内さんは「新婚カップルが結婚資金に自分で用意する額がそれぞれ150万円と言われていますので、結婚資金には十分」と話し、「大きな資金は一気に用意するのではなく、毎月貯めるなど、慣らしていくことが大切」とアドバイスした。

  • 家計運営には3つの視点が重要

    家計運営には3つの視点が重要

お金の貯め方として、風呂内さんは「短期」「中期」「長期」の3つに分けて考えると良いと話す。

「短期は"支出を管理"する方法です。毎日、毎週何に使ったか、といったいわゆる家計簿ですね。中期は"資産チェック"で、私がおすすめしているのは年末に通帳などを棚卸しして我が家にいくらあるのか残高だけをチェックする方法です。長期は"ライフプランニングシート"で、いくらお金が必要になるのかを考えることです。

カータンさんが「私はアプリでいろいろな通帳や保険を入れていて、自分がいくら持っているのかを把握するようにしています。家計簿ってダイエットと一緒で続かないですよね(笑)」と実践している方法を明かすと、風呂内さんは「しっかり家計簿をつけるって、お金のことが苦手な人にはハードルが高い。ある程度いい加減に家計簿をつけることが大事。アプリを使ったり、通帳のお金の流れを6カ月分に熟読したりするなど、家計簿をつけるという作業にできるだけエネルギーを割かない方法がいいですね」と話した。

保険は貯蓄に使える?

  • どのようなことに保険が向いているのかを認識することが大切

    どのようなことに保険が向いているのかを認識することが大切

お金を貯める方法として「保険」はどうなのだろうか。風呂内さんは「よく聞かれるテーマですが、保険が得意なことは、"起こる確率が低いけれど、起こったときには経済的なダメージが大きいことのために備えるもの"。かけた保険料がすべて貯蓄には回らないので、経済的なダメージが低いものに保険をかけるならば、現金で持っておいた方が良いですね。保証を得たいのか、貯蓄をしたいのか、としっかりと切り分ける必要があります」と、保険の特性を解説。

  • 1つの方法ですべてを賄うことは難しい

    1つの方法ですべてを賄うことは難しい

カータンさんは若い頃に掛け捨てで2万円近い額の保険に入ったのだが「今思えば、保険屋のおばさんにやられちゃったかな(笑)」と振り返る。「CAをしていたので、職業的に危ないから、と勧められたのですが、結婚をして受取人を親から夫に変えたときに、夫から『これ、もし君が亡くなって5,000万円が支払われたとして、親は助かったの? それよりも毎月2万円を家計から出す方が大変じゃない?』って言われたんです。確かに、なるほど、と思ったんですよね」と、保険でのエピソードを語った。

風呂内さんは「保険の対象になっているものが、貯蓄で賄えるものかどうか、というのは、大切な観点だと思います」と、保険選びのポイントをアドバイス。「保険をはじめ、預貯金、債券、不動産、株とお金の貯め方にはいろいろな方法があるが、1つの方法ですべてをまかなうことは難しいもの。それぞれの特性を理解して使い分けることが大切です」と話した。

続いて、いつものお買い物をお得にする方法について話が及んだ。先日、消費税が10%に増税されたが、食品と新聞は8%に据え置かれ、低減税率の対象となっているものもある。

「みりん風調味料は"食品"とされていますが、本みりんはアルコール度数から食品ではなく酒類とされ、低減税率の対象外。こういう"食品に見えるけど違うもの"を、いちいち考えるのは面倒ですよね」

  • キャッシュレス決済で還元が受けられる場合がある

    キャッシュレス決済で還元が受けられる場合がある

そこで風呂内さんが提案するのがキャッシュレス決済だ。キャッシュレス・消費者還元事業として、決済事業者独自の還元率に加え、還元事業の2%もしくは5%の還元が受けられる取り組みだ。

カータンさんも、最近はキャッシュレス決済が中心になっているそうで、「私は、少額でもクレジットカードを使いますね」と話した。

風呂内さんは、今年まだ1回しかATMを使っていないという。「キャッシュレス決済は、使った額が記録に残ります。今では、現金のように記録が残らずに買い物をすることに抵抗感があるくらい。明細でお金の流れが見えるので、そういう部分でもおススメです」とアドバイスし、トークセッションを締めくくった。

ゲームで投資を疑似体験!

続いて、会場ではプロジェクトデザインの井澤清太郎さんが考案したゲームが行われた。

  • プロジェクトデザインの井澤清太郎さん

    プロジェクトデザインの井澤清太郎さん

  • 井澤さん考案のゲームが実施された

    井澤さん考案のゲームが実施された

ゲームは15年かけての投資を疑似体験するもので、価格が変動する【株券】【債券】【海外】【保険】の4つを、ニュース記事を参考に5年ごとに購入ないしは売却し、総資産を増やしていくというもの。ただし、5年もあれば、さまざまなライフイベントも起こるもの。カードを引いて、ライフイベントに応じて出費などが発生する。

  • 投資を疑似体験するカードゲーム

    投資を疑似体験するカードゲーム

参加した人々は、周囲と相談しながらそれぞれにゲームを進め、ライフイベントのカードを引く際には時折、歓声や笑い声も上がるなど、盛り上がりを見せた。

ゲームを終え、井澤さんは「投資は決して怖いものではない。物価は緩やかに上がっていくので、ただ貯蓄しているだけでは資産は目減りしてしまう。できることから始めてみよう、というきっかけになれば」と話した。

最後に、LINE Financialの岩田慎一さんから、LINEのサービスについて解説があった。

  • LINE Financialの岩田慎一さん

    LINE Financialの岩田慎一さん

LINEでは現在、キャッシュレス決済のLINE Payのほか、LINE家計簿、LINEほけん、LINEスマート投資、LINE証券といった、お金に関するサービスをいろいろと展開している。これらのサービスは、LINEアプリのウォレットタブから気軽に始められることが大きな特徴だ。

「最近ではシェアカーなどの普及で、1日だけ保険に入るということも増えてきました。そういう場合もLINEほけんからすぐに加入できて、LINE Payですぐ決済できる」と手軽さをアピール。お金や投資のことをもっと身近にしていきたいと話した。

会場内のタッチ&トライコーナーでは、各サービスの体験ができる端末が用意され、来場者は担当者と質問などをかわしながら実際に操作を試していた。

  • 来場者がサービスなどを体験した

    来場者がサービスなどを体験した

各サービスではキャンペーンなども実施されているので、気になった人はチェックしてみてはいかがだろうか。