ジャーナリストの池上彰氏が、最近大きな話題になっているニュースの数々、そして今さら「知らない」とは恥ずかしくて言えないニュースの数々を分かりやすく解説するテレビ朝日系番組『池上彰のニュースそうだったのか!!』。28日(18:56~)は、消費税を中心に解説した。

  • 池上彰 -テレビ朝日提供

同局の丹羽敦子プロデューサーは、「今回の消費税アップについては、さすがの池上さんもご存知ないことがたくさんあったようです」と語る。

「消費税の意味とか背景とかはもちろんお詳しいですが、実際の制度詳細については、本当に分かりにくいですもんね。同じ新聞でも紙での定期購読は8%でも、電子版になると10%とか、ライブや映画のチケットは9月中に買うと10月以降のイベントでも8%ですが、結婚式はダメ、とか。でも3月までに支払えば10月以降の挙式でも8%とか。『複雑だねぇ』と池上さんもしみじみおっしゃってました」と振り返った。

「さらにキャッシュレスではポイント還元も始まりますからね。これもお店の規模などによって5%とか2%とか。さらにキャッシュレスの会社によって独自のサービスもありますし。結局増税前に買ったほうがいいのか、増税後に買ったほうがいいのかもわからないような状態になっています」と言うが、「その背景に実は経済産業省と財務省の駆け引きがあり、結果こうなった、という池上さんの解説は非常に納得でした」とうなずく。

「打ち合わせの時は、省庁の駆け引きについてかなりの裏話を池上さんはおっしゃってましたが、放送できる内容ではなかったのがとても残念です(笑)」とのことだ。

一方で、「500円玉が何色か? の質問で年代がわかる」ということに、池上氏も「新しいものに金色ってイメージないよね」とかなり驚いていたそうで、丹羽Pは「でも若いADは口をそろえて『金色』と言ってましたし、街録でも中高生は『金色』と答えてました。境目はどうも20代後半から30代頭みたいです。池上さんは『これから聞かれたら金色って答えよう』と悪い顔しておっしゃってました(笑)」と打ち明ける。

また丹羽Pによると、池上氏はお笑い芸人に対して、「ボケてくれるかと思ったのに普通の答えですね」「つまらない答えですね。それでいいんですか?」というように、あたりが厳しいとのこと。「そろそろ芸人さんの被害者も増えてきたので、『アメトーーク!』で"池上彰芸人"をやってもらいたいですね。徹子の部屋芸人みたいな感じで。加地(倫三)さんに企画書出そうか、最近真剣に考えてます(笑)」(丹羽P)。

今回の放送に向けた池上氏との打ち合わせは、長野・松本市で行われた。丹羽Pは「池上さんの信州大学での講義に合わせたもので、これも毎年恒例行事です。松本城に信州そば、信州牛と、そろそろ番組スタッフも名物を堪能しつくしている感じです」と言い、「しかし池上さん、年の半分近くはご自宅には帰っていない気がします。本当にお元気ですよね…」としみじみ語っていた。