回転すしチェーン「スシロー」を運営するあきんどスシローは7月19日より、回転すしの常識を超える一品を提供する「匠の一皿プロジェクト」をスタートする。

これまでも世界中からこだわりのネタを厳選し提供する「世界の海からいいネタPROJECT」など、様々な商品強化を行なってきた同社だが、今回のプロジェクトでは商品開発をより一層強化。すし以外のジャンルの異なる名店の味をスシロー価格で楽しめるという。

  • スシローの商品開発の新たな歴史を拓く「匠の一皿プロジェクト」がスタート!

監修やコラボとはひと味違う、新しい取り組み

18日には都内で発表会が行われ、スシローグローバルホールディングス取締役執行役員商品本部長・堀江陽氏が登壇。

“うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。”という企業理念を示した上で、同プロジェクトについて「お客様にもっともっと喜んでいただくために、もう一段上の“うまい”を追求しなければいけない。そう考えたときにお寿司以外の領域から新しいエッセンスを取り入れたいということで、今回のプロジェクトを立ち上げることになりました。単に味にお墨付きをもらう『監修』、あるいはメーカー既存商品を使わせていただくような『コラボ』ではなく、匠の皆さんと一からメニュー開発をするという取り組みです」と説明した。

堀江氏は名だたる料理人の候補の中から匠を選出するにあたり、実際にたくさんの名店に足を運んで様々な料理を口にしたとのこと。そして今回、同プロジェクトに参画することとなったのは、「中国菜エスサワダ」(大阪府大阪市)オーナーシェフの澤田州平氏、「ブランカ」(京都府京都市)店主の吉岡哲生氏、「神戸北野ホテル」(兵庫県神戸市)総料理長の山口浩氏、「賛否両論」(東京都渋谷区)店主の笠原将弘氏の4名。

  • (左から)スシローグローバルホールディングス取締役執行役員商品本部長・堀江陽氏、「賛否両論」店主・笠原将弘氏、「神戸北野ホテル」総料理長・山口浩氏、「中国菜エスサワダ」オーナーシェフ・澤田州平氏、「ブランカ」店主・吉岡哲生氏

7月19日からは、澤田氏が開発した「赤海老とうにの紹興酒漬けにぎり」、「よだれ鶏にぎり」(ともに150円)、「本格担々麺」(380円)を販売開始。吉岡氏が開発したスイーツ、「琉球パフェ」(300円)も同日より販売開始となる。

そのほかの商品は近日販売予定。以下にそれぞれのこだわりの一皿を紹介していこう。

これまでのスシローにはない新たな発想の数々

「中国菜エスサワダ」にてオーナーシェフを務め、中国料理界の鬼才とも称される澤田州平氏は3品を開発。

  • 「赤海老とうにの紹興酒漬けにぎり」(150円)

「赤海老とうにの紹興酒漬けにぎり」(150円)は、特製の紹興酒ダレで赤海老とうにの旨みをまとめ上げた逸品。まろやかでコク深い味わいが堪能できる(※本品には極微量のお酒が含まれる)。

  • 「よだれ鶏にぎり」(150円)

国産モモ肉のしっとりとした食感と、上に乗せた唐辛子や花椒のピリ辛なタレが相性抜群の「よだれ鶏にぎり」(150円)もお見逃しなく。アーモンド醤がクセになる。

  • 「本格担々麺」(380円)

花椒・ラー油・黒酢などがバランスよく溶け合う「本格担々麺」(380円)は、口の中で何層にも広がる旨味・辛味・風味を楽しめる。その名に偽りなしの一杯だ。

続いては、「ブランカ」店主・吉岡哲生氏が開発したスイーツを紹介。同店では、吉岡氏がアジア各国を旅して会得した、スパイスや香草を巧みに使った独自の“居酒屋料理”を提供しており、海外から足繁く通うファンも多いのだそう。

  • 「琉球パフェ」(300円)

今回吉岡氏が提案するのは、琉球づくしの「琉球パフェ」(300円)。スシローオリジナルの紫芋アイス、ココナッツアイスの上に、外はサクッと中はしっとりの温かいサーターアンダギーを乗せ、どこかほっとするような味わいに仕上げている。ちんすこうやパイナップル、黒糖ピーナッツなど、琉球感あふれるトッピングもたまらない。

開発段階の商品にも乞うご期待!

「ブランカ」店主・吉岡哲生氏は、前述のパフェに加えて、「絶品鱧カツにぎり」も開発。

  • 「絶品鱧カツにぎり」

フライした国産の鱧に、シャキシャキ野菜とオリジナルチーズが絶妙に絡み合う味わいの、まさに新しい発想と言える一皿。丁寧に骨切りされているため、食べやすさも◎だ。

お次は、予約が取れないという人気の日本料理店「賛否両論」にて、独創的かつリーズナブルな和食を提供する店主の笠原将弘氏が開発した2品が登場。

  • 「鰹いぶりがっこ」

新鮮な鰹と秋田名産のいぶりがっこを刻んで和え、軍艦巻にした「鰹いぶりがっこ」は、食感も楽しくお酒との相性も良さそうな味わい。上に乗せたチーズが全体をまろやかにまとめてくれる。

  • 「信州練りみそ炙りしめ鯖」

炙ったしめ鯖をみそで味付けた「信州練りみそ炙りしめ鯖」も、計算された繊細な味が堪能できる。鯖のみそ煮に近い味わいもありつつ、炙ったことで香ばしさもプラスされている。

最後は、“料理がおいしいホテル”ではなく、“泊まれるレストラン”として名を馳せる神戸北野ホテルにて総料理長を務める山口浩氏の2品。

  • 「パリパリえび春巻きに自家製タルタルを添えて」

有頭海老を贅沢に使った「パリパリえび春巻きに自家製タルタルを添えて」は、自家製のタルタルソースをこれでもかとトッピング。エビフライのパン粉の代わりに春巻きの生地を巻いて揚げてみたとのことで、軽やかな歯触りがやみつきになる一皿に仕上がっている。

  • 「サーモンの炙りに自家製タルタルをのせて」

「サーモンの炙りに自家製タルタルをのせて」も同様に、店内仕込みのタルタルソースをオン。炙られたサーモンの風味にタルタルソースのコクが加わり、さらにカレー風味をまとわせたサクサクのフライドオニオンでダメ押し。寿司とフレンチが高次元で融合した逸品だ。

開発段階の商品に関しては、内容や商品名等が変更になる場合もあるそうだが、堀江氏いわく「常に3、4種類の匠の一皿を提供できるような状態を目指してやっていきたいと思います」とのこと。

※価格はすべて税別