『イノサンmusicale』の製作発表会見が24日に都内で行われ、古屋敬多(Lead)、梶裕貴、武田航平、太田基裕、浅野ゆう子、宮本亜門(演出)、横内謙介(脚本)、深沢圭子(音楽監督・作曲)、MIYAVI(楽曲提供)が登場した。

  • 左から深沢圭子、太田基裕、梶裕貴、MIYAVI、宮本亜門、横内謙介、古屋敬多、浅野ゆう子、武田航平

同作は坂本眞一による人気漫画を実写化。フランス処刑人一族サンソン家に生まれ落ちた兄・シャルル(古屋敬多)と、妹・マリー(中島美嘉)2人の運命的で壮絶な人生を描く。

4月にステージ2の前立腺がんを患っていることを公表した宮本は、「話を受けたのがなんと今年始まってから。癌の宣告があってから話が来ました」と明かす。また脚本の横内は様々な歴史が語られる中で「女性がいることすら考えられていない、それをひっくり返すことを考えなければいけない」と同作で目指すところを示し、「日本は女性参画が当たり前となってるけど、医学部ですら全然違う点数をつけられて、マリーから見た怒りと通じるものがある。つい男から見た世の中ばかりを語ってしまうけど、とことんやりたい」と意気込んだ。

この言葉に、宮本も「(原作の)坂本さんは差別への怒りを持っている。その思いをイノサンにぶつけた」と説明。「綺麗な歴史ではなく、残虐で生々しいところも見せられてしまう漫画」と表し、「演出は小池修一郎さんの方がいいのかなと思ったんですけど、小池さんとは違う、ある意味生々しい現実的なものを」と方向性を語った。

主演の古屋は「過酷な時代背景の中、死刑執行人に生まれてとても壮絶な人生を送った方。なるべくリアルに演じていけたらと思っていますし、美しさは常に意識しながら目標にしていきたいと思います」と役についての思いを吐露。

人気声優でありながら初ミュージカルに挑戦する梶は、「声優として何ができるか、ミュージカルを経験した後に声優として何をフィードバックできるか、責任感を持ちながらしっかりやっていかなければと思っています」と真剣な面持ちに。武田は「梶さんとWキャストということでしかもミュージカル初挑戦同士、不安もいっぱいな中、頑張りたいと思います」と意気込みを表した。

太田は「豪華な方々と作品を作ることができて幸せです」と語り、浅野は「37年ぶりなんですが、さらに今お話を伺って、ロックミュージカルなんですね。衝撃を受けております」と会場を笑わせる。この日はW主演となる中島からもメッセージが届いており「ふらりと立ち寄った本屋さんで思わず全巻を買った」という原作との出会いを振り返り、「ずっとお会いしたかった坂本先生との対談も叶い、マリー・ジョセフ・サンソンを演じさせていただくこと、とても嬉しく思っています」と喜んだ。

東京公演はヒューリックホール東京にて11月29日〜12月10日。またパリ公演を予定している。